ペンギン三兄弟 〜 40話 秋の運動会 の巻
ペンギン三兄弟
チャン・・・性格は几帳面。声がいいが顔がデカい。
サングラスをかけている。つぶあんが大好き。
ドン・・・体はちっちゃいが、器用に何でもこなす。
収集癖あり。
ゴン・・・ド天然。普通のことが超不器用。
日々体を鍛えてる。ゴジラが大好き。
氷豆のマスター(8話で登場)
秩父デビルスの監督(26話で登場)
ペンギン三兄弟、チャン、ドン、ゴン。
今日も仲良く暮らしています。
秋晴れの朝に、空砲がパンパンッと鳴り響きました。
今日は、町内の運動会の日です。
『ペンギンも参加できるからね、ぜひ来てね』
世話好きの大家さんは、ニコニコして3羽に案内の紙をくれました。
ゴン「楽しそうな競技がいっぱいあるよ」
ドン「どれどれ、パン食い競走、借り物競走、ムカデ競走、障害物リレー、大玉転がし、玉入れ、綱引き、棒倒し」
チャン「オレ、パン食い競争がいいな」
ゴン「パン食べたいだけでしょ」
ドン「ボクは、玉入れならできそうかな」
ゴン「オレはなんだってできるよ」
いつも鍛えているゴンは自信満々に言いました。
さて、会場に着くと、
人に混じってちらほらと見覚えのあるペンギンの姿も見えます。
チャン「あ、氷豆のマスター、こんにちは」
マスター「これは三兄弟さん、こんにちは。またお店に寄ってください」
マスターは今日も蝶ネクタイにベスト姿です。
ドン「秩父デビルスの監督もいるよ」
ゴン「やばいじゃん、チャンと間違えちゃうよ」
秩父デビルスの監督は、サングラスをかけていて
チャンとそっくりなのでした。
『プログラム1番、パン食い競争です。出場希望者は入場門へ来てください』
場内アナウンスが流れました。
チャン「よーし、がんばるぞ!」
ゴン「おれも!」
チャンとゴンは入場門へ向かいました。
・・・
そして、執念でゲットしたアンパンをほおばりながら、
チャンとゴンが戻ってきました。
『プログラム2番、玉入れです。出場希望者は入場門へ来てください』
場内アナウンスが流れました。
ドン「よーし、勝つぞー!」
ゴン「おれも!」
ドンとゴンは入場門へ向かいました。
・・・
そして、驚異の器用さを駆使して勝利したドンとゴンが勝利商品を手に戻ってきました。
『プログラム3番、借り物競走です。出場希望者は入場門へ来てください』
場内アナウンスが流れました。
チャン「また行っちゃおう!」
ドン「ぼくも!」
ゴン「おれも!」
チャンとドンとゴンは入場門へ向かいました。
・・・
そして、チャンは秩父デビルスの監督と
ドンは氷豆マスターと肩を組んで楽しそうに戻ってきました。
チャン「まさか自分のそっくりさんって書いてあると思わなかったよ。監督がいて助かった〜」
ドン「ぼくは、蝶ネクタイだったから、マスターに借りたんだ」
チャン「あれ、ゴンは?」
ドン「さっき転んでるのがチラッと見えたけど」
やがて、ドンが足を引きずりながら戻ってきました。
チャン「転んだの?だいじょうぶ?」
ドン「あー、血が出てるよ」
ゴン「へーきヘーき、こんなの舐めとけば治るよ」
そして、ゴンは休みなく入場門へ向かうのでした。
『最後のプログラム、棒倒し競争です。出場希望者は入場門へ来てください』
場内アナウンスが流れました。
チャン「じゃあ最後にみんなで行くか」
ドン「行こ行こ」
監督「よし、行こう!」
マスター「行きましょう」
ゴン「おれも...」
ペンギンたちはみんな入場門へ向かいました。
・・・
そして、ペンギンたちは、その身軽さと素早さを活かして、一気に棒に駆け上がり、めでたく勝利を収めたのでした。
チャン「いやあ、楽しかったなー」
ドン「みんなで勝利のお祝いしよう」
マスター「私の店に寄ってくださいな」
監督「よし、行こう!」
ゴン「おれも...」
それからマスターの店に行ったペンギンたちは、
楽しく飲み食いして、親睦を深めたのでした。
店の隅では、1番がんばって疲れたのでしょう、
ゴンが、大いびきをかいて眠っていましたとさ。
カンパーイ!
おつかれさまでした!