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僕っ子と迷惑貴族

さっきのことはなかったかのように街を歩いていると


「クレア様ー!」


上空から杖に乗った女の子が飛んできた。ショートボブ、半そでに短パン、元気ハツラツ系女子だな


「マコ、どうしたんだ?」


「どうしたんだ? じゃないですよ!さっきのデカ物はなんだったんですかぁ?」


「あれが魔王ハデスだ。どうやら間違えて出てきてしまったらしい」


「びっくりしましたよホント! あれがハデスなんですね~。クレア様この方は?」


「彼は、わ、わたしの・・・旦那様だ」


「えぇ!えぇえぇえぇえ! だ、旦那様!? 私聞いてないですよ!」


「あぁ、言っていないからな」


「いつ結婚したんですか!?」


「まだ結納はしていない。まだ会ったばかりだからもう少し待つことにしたのだ」


「会ったばかりで結婚決めちゃったんですか!?」


「運命というものは一瞬で決まることもある。マコもいづれわかる時が来る」


「そうなんですかねぇ。あ、初めまして! 僕、クレア様とパーティを組んでるマコといいます」


「初めまして、タクミです。よろしくな」僕っ子キタ!


「クレア様の旦那様になるなんて、物凄く強いんだね!」


「い、いやぁ。そんなことはないよ」


「またまた~謙遜しちゃってぇ。ありとあらゆる戦士がクレア様に結婚を申し込んで玉砕しているのに、出会ってすぐに婚約するなんてやばすぎだもん!」


「え?そうなの!?」


「これから大変になるかもしれないよ~、男どもの嫉妬が!」


「まじかよー、、」


「むしろ、今からちょっと手合わせお願いしたいくらいだよ~。どんな方がクレア様の旦那様なのか」


「マコ、それくらいにしておけ。まだマコ以外誰にも言ってないし、わざわざ言うつもりもない。くれぐれも余計な事しないでくれ」


ギンッ!


「ヒッ! じょ、冗談じゃないですかぁ。誰にも言いませんよ!」


俺はやっぱりとんでもない子と婚約してしまったらしい。その後3人で街を回り、特に何もなく屋敷に帰ってきた


「お、入り口に馬車が止まってる」


「この馬車は・・・。はぁ、またあいつか」


「あいつ?」


「しつこく求婚してくる奴だ。何度も断っているんだけどな」


「それはめんどくさいね」


屋敷の玄関の前に派手な衣装の男が立っている


「結婚する気はないと言っているはずだが、ダルケル」


「やぁ、クレア。今日も美しいね♪」


「あまりしつこいと切り捨てるぞ」


「あまり怖いこと言わないでくれよ、アハハ。戦闘では君に勝てないけど、僕と結婚すれば富と地位、大体の物が手に入る。僕は将来国王の下で働く男なのだから♪」


「そんなものに興味は無い。欲しいものは自分で手に入れる」


「強さだけでは手に入れられない物なんていくらでもあるさ♪ 君の家系が昔色々あって王都から遠ざけられたことは知っているよ。僕と結婚すればメロディアス家はまた力を取り戻すことができる。悪い話じゃないと思うけどね」


「社会的な地位などどうでもいい。仮にこんな屋敷が無くとも、普通に暮らせて、大切なみんなを守り、魔王が倒せればそれで・・・」


「強情だね、そんなところも魅力的だ♪」


チャキ


「君には僕を切れない。今は対等な関係で婚約を申し込んでいるが、あまり横暴な対応を続けるようならこちらにも考えがあるよ♪」


「最低な男だな。そんなやり方で女を手に入れて嬉しいか?」


「あぁ。欲しいものはどんな手を使っても手に入れる。これまでも、これからも♪」


絵に描いたようなキャラが出てきてちょっと感心してしまったよ、まったく


「あのー」


「そんな所に男がいたのかい? クレアが眩しすぎて見えなかったよ♪」


「俺もクレアと結婚したいんですけど」


「タクミ、何を!?」


「アハハ!おもしろい冗談だ。ただの下級市民がクレアと結婚できるわけがないだろう。しかも君、ゴミムシの分際でさっきからクレアの近くに立つなんて。ひねりつぶすよ?」


今までクールだったクレアの表情が険しくなる


「貴様!家のことを構わないが、タクミを悪く言うのは許さんぞ!」


「いいんだ、クレア」


「しかし!」


そんな事を言っていると今度は貴族さんまで顔が真っ赤になる


「なんだ・・・今のは・・・。はぁぁああ!!?? そんなゴミムシと仲睦まじくしやがって!! クレアは僕のものなんだ! お前なんかには絶対渡さん!」


「うるさいなぁ。じゃあ、勝負しよう。勝てばクレアは君のものだ」


「馴れ馴れしくクレアと呼ぶなゴミムシ!お前に言われなくてもぶっ潰してやる! 」


「いいのかタクミ、あいつはこう見えて剣使いでありながら魔法も使える万能型だ、一筋縄ではいかないぞ。それに君は戦闘に関しては厳しいんじゃないのか? 身体つきを見るに引き締まってはいるが鍛えているようには見えないが」


「たぶん大丈夫。二度と顔を出さないようにしてもらおう、クレアは下がってて」


「良い度胸だ。二度とまともな生活を送れないようにしてあげる♪」


クレアの屋敷の玄関前でやりあうのは気が引けるけど、ここでやるしかなさそうだ。

ロリ巨乳がすんごい力をくれたらしいから、いかんなく使わせてもらおう。


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