表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/21

第九話<スペル>カードの選び方とは何ぞや

 ある県のある都市。その住宅街の一角。辺鄙ギリギリのところにある家。そこのゲーム機の置かれた和室にゲーマー妖怪がいた。

 二体いる一体の方は大変ご立腹で、もう一体は怒られているのに自然体だった。

「そりゃ立腹もするわよ。あなたねえ、今日という今日は言うこと言わせてもらうわよ?」

「今日も今日とての、無関心じゃないんですね」

「そうよ。今回ばかりは干渉するわよ。まず、部屋のあの物品はいつの間にあんなことになってんのよ」

「着るものを大量に持ってきたと言いましたね」

「そうね。嘘だったと」

「嘘ではありません。わたしは付帯の力を持つモノです。その身に付けるものは、服飾品と言って間違いないでしょう」

「屁理屈ね」

「ですかね」

「あなたの前の家のように、燃えたりしないでしょうね」

「その辺は抜かりなくやっているから、安心してください」

「そう。なら、まあそこはいいわ。それより、本題はここからよ」

 そういうと、サティスファクション都は目を剥かんばかりに開いて、言った。

「美咲を、また危険にさらしたようね」

「……ええ」

 いつもとは違う、見たことのない行動、つまり妙にしおらしくするパッション郷に、サティスファクション都の舌鋒も緩む。

「……らしくないわね」

「それだけ、後悔があるということですよ」

「そういうのが、らしくないっていうのよ。木っ端な人間に、そういう気持ちを持つやつじゃなかったでしょ、あなた」

「そういうあなたこそ、そういう木っ端の人間の身を気に掛ける類のやつじゃなかったでしょう。らしくないですよ?」

「……」

「……」

 沈黙する、サティスファクション都とパッション郷。その沈黙は長く続く。

 と、そこに。

「都ちゃん!」

 件の、犬飼美咲の声がする。いつも通りずかずかと入ってくる。その後ろに城茂美が深刻そうな顔で。

「ニシワタリは?」

「とりあえず気絶してもらっているよ」

 そういうのは茂美である。それを受け、サティスファクション都は言う。

「城にやられるとは、あいつももうろくしたものだわ」

「僕が成長していると言って欲しいね」

 それより、と茂美が言う。

「郷君ばかり責められるようなことはフェアじゃないね。僕だって、美咲を危険にさらしたということでは同罪だ」

「それ以上に!」

 美咲が大きく声を出す。

「そもそも、そういう危険な所にほいほい行っちゃったあたしを責めるべきだよ! そんなあたしを、郷ちゃんは色々助けてくれたんだよ?」

 二人の言葉に、二体のゲーマー妖怪は同時に笑った。

「あはははは!」

「ふふふ」

 二体の唐突な行動に、美咲と茂美ははてな? と困惑する。しばらく二体は笑い、そして困惑したままの二人を見て、更に笑った。


「そりゃまあね、危険は織り込み済みではあるんだけどね」

 ひとしきり笑ったサティスファクション都はずれにずれた話を元の所へと戻す。

「美咲、あなたはそういうのにあって、もう止めたいとか思わないわけ?」

 質問に対して、美咲は回答する。

「だって、スライムの中を体験できたりなんて、人生に起こるとは思わないじゃない!」

「だって以降の言葉が嬉しさに満ちている辺りが、美咲の怖いところね。下手したら、死んじゃうのよ?」

「リスクを取らないでリターンを欲しがるなんて、夢のない話じゃないかな?」

 くす、くす。パッション郷が忍び笑う。それに、サティスファクション都が食って掛かる。

「あによ」

「あなた、美咲さんのことが本当に心配なんですね」

「……そりゃそうよ。危なっかしいったらないんだから」

 くす、くす。

「……」

 サティスファクション都の顔は、かなりの渋面である。痛い所をつんつんされている風でもある。先の会話を知らない美咲と茂美は、この妙な空気にまたはてな? となる。

「さておき!」

 その空気を断ち切るように、サティスファクション都は大きな声を出す。

「やっぱり、行くのはやめないのね、美咲」

「それは、当然だよ。こんなレアな体験、リスクを承知で経験したいもの。それに」

「それに?」

「皆がいるなら大丈夫だよ! 違うかな?」

 はあ、とサティスファクション都は溜息を吐く。くす、くす。パッション郷は忍び笑い。茂美は照れた顔になり、そこにやってきたニシワタリはその妙な空気にはてな? となる。

「ワタシが不意打ちにやられて気絶している間に、何この空気、デスナ」

「ニシワタリ! いいところに来たから、一席ぶってもらいましょうか」

「ハ?」

「いいから、なんか空気変えなさい! 命令!」

「命令されるのは本当に久しぶりデスナ。何か相当のことがあったと理解シマスガ、おい、何言えばいいンダヨ」

 そう言われ、サティスファクション都はしばし黙考してから、言った。

「じゃあ、『カルドセプト リボルト』で、なんか一席ぶちなさい。命令」

「命令ならしょうがないデスネ。デハ一席ぶってみマショウカ。では美咲さん」

「なにかな?」

「<スペル>カードは上手く使えていますか?」

 その質問に、美咲はうーんと頭をひねる。

「実を言うと、あまり分かってないから、最初のブックのスペルの種類を使っているだけだよ。色々あるけど、色々あり過ぎて混乱してるといった方がいいかもだけど」

「デショウネ。<スペル>は多種多様。どういう使い方か理解シナイト、手を付けるのは難しい所。デスノデ、今回はここにいるワタシを含めた四名に、<スペル>を10枚選ぶとしたら、というお題で頭をひねってもらいマショウ」

「何気に私達を巻き込むわね」

「巻き込むなとは言われてないノデ」

 したり顔のニシワタリに、サティスファクション都は、まあいいでしょう、と。

「じゃあ、とりあえず10分考えさせなさい。いいのを決めるから」

「わりとガチデスネ」

「やるならしっかりやらないと、いけないじゃない? 他のもいいわね?」

「10分あれば大丈夫ですよ」

「同じく」

 パッション郷と茂美が同意を返す。それを確認すると、サティスファクション都は一言。

「ではシンキングタイム、はじめい!」

 そして架空の机を叩いた。


 10分後。

 うんうん唸っていた面々が一様に悩み抜いたという顔になって面を上げた。

「うーん、こんなものかしらね」

「被ってると嫌だな、これ」

「そればかりは、出し合ってみないと分かりませんよ」

 めいめいに準備ができたようである。それを確認して、ニシワタリが口を開く。

「良さそうデスネ。では早速発表行きマショウ。美咲さんが半分寝てマスカラ、起こす勢いで。ということでサティスファクション」

「いきなり、私?」

「そもそもこの話になったのはあなたの発言からデスカラ、言い出しっぺの法則デス」

「まあいいわ。とりあえず起きなさい美咲」

 サティスファクション都は、あまり動きが取れない部屋なので腕を倍に伸ばして美咲の脇を突く。

「ぶえ!?」

 変な声を出してうつらうつらから回復した美咲は、周囲の警戒を少しして、そして自分が寝ていたことに気づき、照れる。

 起きたのを確認すると、サティスファクション都はこほん、と咳払い一つして、語りだした。

「私のセレクトは、<マジカルリープ>2枚、<バインドミスト>2枚、<シニリティ>2枚、<スピリットウォーク>2枚、<チャリオット>2枚ね」

「どういう狙いなのかな?」

 美咲の問いに、サティスファクション都は滔々と答える。

「基本的に移動侵略狙いね。<スピリットウォーク>の効果である遠隔移動で敵領地隣に移動から侵略を狙ったり、<チャリオット>の二マス移動を使って強襲をかけたりね。1~4マス移動の<マジカルリープ>も、回避ではなく狙った土地に止まって侵略、という使い道ね。弱体系は悩んだけど、私自身のブック構成を想定すると、火力の方は足りているから相手が戦闘行動が何もできなくなる<バインドミスト>で一方的にしたり、戦闘後に破壊されるから相手をほぼ確実に排除できる<シニリティ>を入れてみたわ。もう少し枚数の幅があれば、数を増やしたりクリーチャーの能力が20ずつ弱体する<ディジーズ>を組み込みたいけどね」

「基本的に、攻め思考、ということデスネ」

「<火属性>はせめてなんぼだからね。で。次は誰?」

「なら、僕が言おうか」

 そういう茂美が話を受ける。

「僕の場合は、<ウォーターシフト>と<エアーシフト>と<ストームシフト>がそれぞれ2枚。<クインテッセンス>が2枚。<ホープ>が2枚だ」

「土地の属性を変えるシフト系が妙に多いようですが」

 パッション郷の言葉にそうだね、と茂美。

「この辺は<チリングブラスト>と<サンダースポーン>をメインに使うブックを想定しているから、偏っているんだな。<サンダースポーン>の破壊力を上げる為の<ウォーターシフト>と、<サンダースポーン>を召喚し易くする為の<エアーシフト>、それに状況次第でそれらを入れ替える<ストームシフト>だな」

「シフト系って使えるの? 領地コマンドでも同じこと出来る気がするんだけど」

 美咲の疑問に、いやいや、と茂美は答える。

「使えるに決まっているだろう? シフト系、それも単色シフトは魔力100というコストでそれだけだと重めに感じるかもしれないが、普通に土地を地形変化すると魔力がいくらかかるか、分かっているかい?」

「えーと。LV1で300だから、ああそうか。それに比べるとかなり低いんだね」

「そういうこと。LV1ですらそうだから、レベルが高くなればなるほど安価で地形を変化できるんだ。また<ストームシフト>はLV3以下限定とはいえ、敵領地も地形変化出来るから有効度合がかなり高い。連鎖や地形効果を切れるからね。自分に使うにも、相手に使うにもいいから、ブックコンセプトに合うならとりあえず入れるのもありだね」

「<クインテッセンス>は、連鎖切りだけではないデスネ?」

 ニシワタリの問いに、茂美は頷く。

「<サンダースポーン>の特殊能力は、土地と属性が合っていないクリーチャーを襲えるというものだ。つまり、複属性土地にすれば、どのクリーチャーでも土地と属性が合わない。だからそれ用だね」

「で、<ホープ>」

「皆入れてくると思ってたけど、意外かな?」

「そうでもないデスヨ。実際、ワタシも<ホープ>選んでマスカラネ」

「わたしも入れていますよ」

「やっぱりそうだよな」

 わいのわいの、とする三者に対し、美咲は疑問を口にした。

「<ホープ>って確か、2枚カードが引けるだけだよね? そんなに入れるものなの?」

 茂美はその問いに優しく答える。

「いいかい美咲? その2枚が、時として重要なんだよ」

 はてな? 顔の美咲に、辛抱強く茂美は話す。

「つまりだね、今の手札にいいカードがないという状況ってよくあるだろ?」

「そうだね、攻められて防具が無くて取られて、で、次のターンのカード引きで防具が出る、ってあるよね」

「そこで、<ホープ>の二枚が引けていたら、と考えたらどうだい?」

「……ああ、成程。それで防具が引けていたかもしれないんだ」

 茂美は頷く。それから、とはいえ、と注釈。

「確実に引きたいカードが引ける訳では、当然無い。でも、可能性は広がるわけさ。それ以外でも美咲のブックの場合は<援護>持ちが多いから、クリーチャーが出てくれるだけでも助かる場合だった、とかもあるだろう? クリーチャー多めに組んでいたら、当然<ホープ>で引く確率は高くなる訳だよ」

 それにデスネ、とニシワタリが続ける。

「カードゲームの種類によっては、手札が尽きたら負け、という物もありマスノデ、そういうのは手札回転を早くするとリスクがあるんデスガ、『カルドセプト リボルト』は手札が尽きたらブックシャッフルの上もう一度最初から、なのデス。デスカラ、回転力を高めていてもリスクがないんデスヨ。ストーリーの図書館のソムニアの<リンカーネーション>大回転ブックみたいに、それを逆手にとって、手札の破棄効果を薄めるブックなんてのもある訳デスヨ」

 それはさておき、とニシワタリは話を区切る。

「次はワタシでいいでしょうか?」

 話を振られたパッション郷は、軽く頷く。

「わたしはトリでいいですよ」

「デハ」

 ニシワタリは咳払いをしてから、口を開く。

「<シャッター>2、<ポイズンマインド>2.<スクィーズ>2、<メタモルフォシス>2、<ホープ>2、デスネ」

「何その除外一辺倒」

「失敬な。<ホープ>だってありマスヨ」

「手札回転させて、出来るだけ相手のキーカードを蹴るのが見え見えという感じだけどな」

「相手に何もさせなければ、即ち勝つんデスヨ」

「気持ちは分からなくもありませんが」

 いいじゃないデスカ、と少し周りを睨みながら、ニシワタリは続ける。

「あまりレア度とか高くないので美咲さんでも分かるとは思いマスガ、一応説明しマショウ。<シャッター>と<メタモルフォシス>は相手の<アイテム>と<スペル>を破壊する<スペル>デス。<シャッター>は選んだ一枚を破壊するだけですが魔力コストは低めで手軽に使いやすいデス。<メタモルフォシス>は対象カードを<ホーリーワード6>に変えますが、これはブック内全て且つセプター全てのそのカードを、なのでかなり破壊力が高い<スペル>です。ただ、自分の手札から一枚カードを捨てないと使えない点が注意が要りマスネ」

 それから、とニシワタリは更に続ける。

「<スクィーズ>は相手の手札のどのカードでも一枚破棄できマスガ、魔力が150与える形になる、という<スペル>デス。<シャッター>や<メタモルフォシス>では除去出来ない、相手のキーとなるクリーチャーカードを破棄出来る恩恵は、魔力150与える点を考慮しても大きいデショウ。そして、<ポイズンマインド>は手札ではなくブックの上から、つまり今後引く順で6枚を見て、その内1枚を破棄する<スペル>デス。ただ相手のブックに嫌がらせするだけではなく、ブック内容と次に引くカードが分かるので、対策を講じやすいのデスネ。更にその後に自分が一枚カードを引けるおまけ付きデス。正直、使わない方がおかしいデスヨ」

「その辺りは個人の趣味だとは思いますけれどもね。さて、それではトリのわたしの選択した<スペル>の話をしましょう」

 そう言い、パッション郷は話し出す。

「まず<バリヤー>。セプターにかかる<スペル>効果の対象に5ラウンド間ならない、というものです。破棄効果やホーリーワードシリーズなどの影響を、5ラウンドとはいえ受けないのはかなり強みになりますね。これが2枚。次に<イモビライズ>。マップ上に居る全クリーチャーに移動不可の効果を付けます。付加効果は移動することで解消できるのがこのゲームの基本ですが、これはその移動を不可とするので、解除がかなり厄介な<スペル>です。これを1枚。HPとMHPの変化が起きなくなる、つまり<スペル>でのダメージを受けなくなる効果の<マスファンタズム>を1枚。そして付加効果がついていて、特に召喚条件が無いクリーチャーを相手手札に戻す<エグザイル>を2枚。手札回転用の<ホープ>を2枚。<イモビライズ>で動けないのを解除する為も含めて、ブック復帰のある<リリーフ>を1枚。それから、付いている付加効果を全て消す<ピュアリファイ>を1枚。これは厄介な<スペル>での付加効果を消すのもですが、消した時、消した効果一つに付き魔力が50貰える点も見逃せません。<イモビライズ>あるいは<マスファンタズム>のような全クリーチャーが、という効果で大量に付けた場合に後でがっつりと、という為に入れています。この狙いは特に終盤だとかなりの量の魔力を稼げます。こちらはそんなところですかね」

「成程ー」

 そういう美咲に、サティスファクション都は問いかける。

「美咲、スペル選びというのがどういう考え方か、ちゃんと頭に入ったかしら?」

 美咲はこくりと頷く。

「都ちゃんのが、戦闘をする為の構成。茂美ちゃんのが属性を考えるタイプ。ニシワタリさんが妨害重視。郷ちゃんが防衛を考えながら美味しい所を持っていく形、なのかな?」

 そうね。とサティスファクション都。

「でも、これらはあくまで一例ね。もっと直接的にダメージを取る<スペル>で組んでもいいし、逆に回復やHP増加を重点して考えてもいい。この辺自分の作るブックの構成を考えつつ、といったところかしら」

 それから、とパッション郷が話を引き継ぐ。

「あまり一つの戦術一辺倒な<スペル>にしないのも重要ですね。ニシワタリの構成にあった<メタモルフォシス>で蹴られると全部が瓦解する、というのは宜しくありません。もちろん、<バリアー>で守りつつも出来ますが、これがいつ出るか、というのは運の要素が絡みます。常に最善の状態にはならないのがカードゲームの面白さでもあり、難しさでもあります。そこを理解した上で、打てる手を増やしておくことが重要です。そういう観点でも<スペル>を選んでいくべきですね」

「うん、覚えておくよ」

 そう美咲が言うと、この話は一段落ついた。


「で、どうするのよ」

 話が有耶無耶になり、三々五々と部屋から人が出ていく中で、サティスファクション都はパッション郷に問いかける。

「まだ美咲を連れまわす気なの?」

 そう問われ、パッション郷は肩をすくめる。

「わたしとしては、折角のお友達を危険に晒すのが良くない、というのは分からなくもないんですよ」

「やや分からない訳ね?」

 ええ。とパッション郷。

「本人が付いていきたいというのを止める権利がわたしにあるのか、という方がいいでしょうか」

「普通の意味の友達なら、それは力づくでも止めるべき、と私は思うわね」

「あなたに普通の意味の友達がいますかね。それも人間の」

「そもそも友達のいないあなたには言われたくないわ」

「そうでしょう? だから、わたしは別に止めないんですよ。普通の意味での友達ではないですから」

「……何を考えているのかしら?」

 サティスファクション都は視線を尖らせる。それを苦もなく受け止めるパッション郷。しばし、サティスファクション都は睨み続けるが、一向にらちが明かないと気づき、溜息。

「次はニシワタリを付いて行かせるわ」

「ご勝手に」

 その言葉を受け止めて、サティスファクション都はパッション郷の部屋を去る。そして扉の向こうで待っていたニシワタリに、一声かける。

「進んでるかしら」

「マア、着々と」

「ならいいわ。美咲のこと、ちゃんと見てるのよ」

「それは、命令デスカネ」

「命令。それも厳命よ」

「肝に銘じておきマスヨ」


「パッション様ー」

 パッション郷が声に振り向くと、窓の外にシシデバルが立っていた。

「首尾は?」

「上々ですよー。やっぱり餌がいいと食いつきが違いますねー」

「そうですね。ただ、上手くいくかどうかが微妙になりつつありますよ」

「情でも移りましたかー」

 パッション郷は目を伏す。そして言う。

「普通じゃない友達ですからね」

 シシデバルは、ただその言葉を聞くだけであった。

 スペルを10枚選ぶなら、という話でした。スペルの選び方は結構作戦の根幹になるので、どう考えるか、という話が書けて結構満足。また違う形でスペル話はしたいです。どういう形で出来るか、というのが分かりませんがね。

 さておき、この話のストーリー面は大体決まっているのですが、些末な所は決めてないので全然違う方向になったらどうしよう、とか。ちゃんと軌道修正できるかな、そうなった時。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ