作家の卵の憂鬱
男は悩んでいた。
作家志望なのに文才が無いのだ。
このままではいけないと悩み、文章力を上げる方法を調べた。
男は文章の模写という手法を取った。好きな作家の文体を真似し、力を着々と付けていった。
男は考えていた。
文章力は付いたものの、賞に送っては選考漏れになるのは何故だろうか。
思い至ったのは単純に話が面白くないと言うことだ。
売れている物は面白いはずだと、巷のベストセラーを読み漁り、話を作った。
男は憂いていた。
充分賞を取るに足り得る作品ができた。だが、まだ何かが足りない。
そう、キャラクターに魅力がないのだ。
男はまたもや他作品からキャラ付けを引用した。
これがテンプレ作品の製造工程である。
嘘です。
というか、これだけ色んなとこからパクっ……もとい引用してればもうそれはオリジナルなんじゃないですかね。