千年記念樹
私を植えた貴方はもう戻らないだろう。
乾いた喉よりも、貴方が還らないことに痛む胸、、、
愛が足らない私の乾いた心が、、、
乾いた喉よりも欲している。
貴方のこどもが生まれて私も生まれた。
その子の生まれた証が、私にもそうなる。
その子が育てば私も育つ。
私をもう一人の息子の様に愛を注ぐ貴方の笑みは
何て朗らかで、、、温かく、、、
私は貴方の笑顔を見てるだけで
だけで幸せでした。
時を越えて貴方に逢いたい。
姿形違えど貴方に逢いたい。
最後の水を注いで欲しい。
もうその想いは叶うことはないけど、、、
でも聞いて?
今、貴方が天国にいるのか、この世界に還っているのかわからない。
けれど貴方が植えた、貴方の子の為に植えたこの私は、、、
もう命は限りなく少ないけれど、、、
その子が生まれて千年樹、、、
私が生まれて千年樹、、、
最後の最後まで立ち続けて見せるから、、、
地につくことはしないから、、、
ただただこの空に千年の貫禄を見せて
証らしい死に方をしてみせます、、、