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第一章『君臣奔走』編 あらすじ

 (せん)族掃討の功を立てた姜子蘭は畿内の南方にある地、ていに封建された。


挿絵(By みてみん)


 姜子蘭は苦労しつつも、臣下たちと共に少しずつ新たな国づくりを続けていったのである。

 そして一年半がたった成王二十一年、盧武成(ろぶせい)共羽仞きょううじんの娘、共凛華(きょうりんか)と結婚した。

 また、盧武成の養父、盧靂胥(ろれきしょ)も鄭を訪れたのである。

 姜子蘭は、ひと月の間、盧靂胥に師事し、君主として必要な学問を教わることになったのであった。


 一方、鄭の外に目を向ければ、南には南方の雄、()国とその勢力下の国があり、北には虞、そして――今や三人の卿が対立しあう(はん)国があった。

 鄭の君臣は樊の情勢を探るべく、呉西明ごせいめいを樊に密かに送り内情を探らせることにした。


 しかし、この時にはまだ樊のことは遠方のことであったのだが、鄭国が否応なしに樊と関わらざるを得ない事態が起きる。

 当代の樊伯、夷皐(いこう)の太子、供酒きょうしゅとその母、晋姚(しんよう)が鄭へ亡命してきたのだ。しかも二人は樊の正卿、智嚢(ちどう)の手の者に追われていた。


 樊の政治を壟断し、夷皐を傀儡としている智嚢は、やがて供酒を廃し他の公子を次代の樊伯に立てようと画策しているとのことである。晋姚は鄭国に兵を借りて智嚢を討つよう請願したが、興ったばかりの鄭にその余力はなく、姜子蘭はこれを断った。


 そしてその最中、呉西明から樊国についての情報が鄭国にもたらされたのであった――。

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