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春秋異聞 『あらすじ』『人物・用語』まとめ  作者: ペンギンの下僕
第五章「北岐烈風」編・概略
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第五章『北岐烈風』編 あらすじ

 虞領の北端には、北岐山(ほくぎざん)という山がある。そのさらに北には北狄と呼ばれる騎馬民族がおり、この地を守るために、北岐三連城と呼ばれる三つの城があった。

 しかし虞の有史以来、この地が攻められたことは一度もなく、北岐三連城は次第に、流刑地のような扱いをされるようになっていた。

 それは虞が顓族に壟断された今も同じであり、今の城主、顓項(せんこう)は、顓族の長、顓戯済(せんぎさい)の子でありながら、北辺の地に追放同然の身であった。

 折しも、恒崋山の山賊が北岐三連城と虞の物資集積地、滎倉(けいそう)との交易路に出没したため、兵を出すことになった。軍師顓遜(せんそん)は策を以て山賊を撃退しようとしたが、逆に策に嵌められて退けられてしまう。

 顓遜はどうにか兵を損なわずに帰ることが出来たが、そこにさらなる報せが届く。

 北狄が攻め寄せてきたとのことであった。そして、三連城の支城の一つ、沃周城が囲まれたとのことである。

 顓項は沃周城を救うため援軍を出すことを決めた。しかしその道中に伏兵がいたのである。

 伏兵を指揮する将は、戟を持ち、赤い馬に跨り――自らを、虞の第四王子の臣と名乗ったのである。

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