第一章
黒曜石のように光る漆黒色。中世ヨーロッパのブロードソードのようにまっすぐで、刃の幅が少し広い両刃の大剣。
柄と刃の根元の辺りの間にハート型に模られた結晶のようなコアがついていて、それが、濃いピンクにゆっくり脈動していた。
刃先のところ20センチの所に、青白く”shine heart”と文字が浮き彫りになった。
これが、戦闘用の武器。”デバイス”だった。
攻撃が簡単に跳ね返された"敵"は、侮られたと思ったらしく、怒ったように唸り声をあげて、また遠距離攻撃を仕掛けていた。
前屈みになると、"敵"の背中が膨れ上がった。
バッリという何かの弾けた大きな音がすると、背中が弾けたように開くと…
その中から、無数の生物がわいて出ると、一斉に飛びかかってきた。
真っ黒で蜂鳥のように素早く、椋鳥のように鳴き、更に奇声をあげるうるさいものたちだった。
迫ってくる小鳥のような蟲のような…
…とにかく気持ちの悪い小さな集団の生物たちは、風を切り、景色を切り取り。
鋭い羽音をたたせながら、哭きながら嘴をあけ、牙を剥き出しにしていた。
アタシは地を蹴り、高く飛んだ。
生物たちは、飛んだその後を追ってくる。
ーー突然の行動でも即座に対応した…
間抜けではない相手と認識した。
呆然と見える青い空が近いとぼんやりと思いながら、顔のすぐ横、体の近く。左右上下といろんな方向からくる生物たちを避けた。




