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裏通りのリビングデッド

 華やかで煌めいた繁華街の裏通りにソイツはいた。

 ソイツはその身を腐らせながら、何処とも言えない一点を凝視し、腕を前方へ伸ばしているが何も掴まぬまま、ただノロノロと歩いていた。陽の光が射し込んでいる場所には怯えて近づかず、ジメジメとした日陰を好んだ。

 一度裏通りに迷い込んだ奴を見つけたなら、どこまでも追いかけて来て、容赦なく攻撃を加える。怯えた人間は次第に裏通りに近づかなくなり、その真っ暗で淀んだ空間にはソイツと、地べたを這いずるナニカと、形容しがたい腐臭しか存在しなくなった。

 ある時、街に怪物が現れた。その怪物は暗闇から現れ、人間を襲い、噛み殺すのだ。噛み殺された人間はやがて起き上がり、リビングデッドとなって人間を襲い出す。住民は恐怖し、その怪物から身を隠す為、家の中に閉じこもった。しかし、ついに、最初の犠牲者が出てしまった。

 それは、裏通りにいたアイツだった。アイツは本当のリビングデッドとなってしまったのだ。


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