〜チートを求める勇者さん(女神視点)〜
私の名前はラフィリア。今、私の前には異世界の人間がいます。
彼の名は水月黒雪。いきなりの召喚にも驚いていない彼の胆力にはかなりの期待ができそうです。
「どちら様でしょうか。」
物凄く低い声でそう問われた時、私は時期を間違えたか焦りました。しかし、こちらは女神、落ち着いて話さなければならないのです。
「女神です。」
「こ、声可愛いですね。」
召喚した人間に容姿を褒められた人は数え切れないほどいたけれど、まず声を褒めるとはやはりおかしな人だな。
私は自然と笑みがこぼれるのを自覚しながら
事情を説明しました。すると、彼は二つ返事で了承してくれたのです。
「スマホが治るなら。」
こう言われた時、彼の事はわからなくなりました。
最近では物分かりの良い方が増えてきましたが、チートをくれ、妹のいる家庭に転生させてくれ、奴隷が欲しい等々、世界の中心に自分が立ったかのような物言いに少し、ほんの少しだけいらいらしていました。けれども彼はスマートホンと言う電子機器を治すことだけを望んだのです。
私は出来うる限りの事をするつもりだったので、特に何もしないというのはさすがに失礼かと思い、彼が喜ぶであろう提案をしました。
彼は残された家族や友人を気にしていましたが、仕方ないと割り切り、笑いました。
私は彼を異世界転移させるべく、魔力を送りながら、自己紹介とスキルを付与しました。スキルは気づかれなかったようなので、サプライズになるでしょうか。彼はおもちゃを見つけた少年の様にうきうきした顔で、転移しました。
転生とは伝えなかったので、恐らく驚かないでしょう。と、彼ともう少し話していたいと思う自分を隠すように、思考を切り替え、私も自分の世界へと帰りました。
頑張って下さいーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーーー我が主。
女性視点難しすぎる…