祭りの後に
あーパーティー楽しかった。
ダンスも初めてやったけど意外に踊れてよかったし、ショーゴとリンの二人とも一緒に踊れたしダンスについては満足かな?
ご飯も王族とか貴族用に軽食だったのもあったけど、食材とかも良いの使ってたっぽいし美味しかった。
でもやっぱりああいうところで料理人って大変だよね。
王族に出すのって緊張するし、私は自分のお店で気楽に作れる方がいいかな。
まぁそういうところで料理を作るってのも料理人の目標だったりするんだろうけどね。
「で、何でリンも含めて私のお店にいるの?」
「あら~たまにはいいじゃない~」
「リン…実は酔ってる?」
「うふふ~そんなことないわよ~」
うーん…これは少し酔ってる気がするなぁ…。
ショーゴの誕生日の時に私も飲んだけど正直途中から記憶がないからリンがどれぐらい酔ってるのはわからないからなぁ…。
「んでショーゴ判定ではどう?」
「まぁほろ酔いからそのちょっと先程度だな。泣き上戸になってねえから」
「リンって泣き上戸だったんだ。…ってことは私も誕生日の時変な感じになってたの!?」
「それは…」
いやそこで顔反らさないでよ!?
私どんな感じで酔ってたの!?
「よもやアリス様が酔ったのをいいことに…」
「するわけねえだろ!」
「てか何でヘレンさんまでここに…。どうやって来たの…?」
「はい! この街のとある場所と直通で繋がってる転移装置を使ってきました! あっ表向きは首狩り教との交流を深めるという名目です!」
転移装置って…。いやまぁ確かに暗部だからそういう秘密の移動手段とかあってもおかしくないけどさぁ…なんか…こう…使い方がおかしくない…?
「つか何でアリスは暗部と知り合いっぽくなってんだよ…」
「まぁ…それは…色々あって…」
そんなに呆れなくてもいいじゃん…。
「まぁとにかく危険な事をして知り合ったわけじゃねえんだな?」
「うん、それは自信を持って言える。むしろアシュリーさんたちに出会えてよかったって思ってるよ」
「そうか。ってことでヘレンさんだっけか? アリスのことよろしく頼むな」
「貴方に言われなくてもわかっています!」
んと…もしかしてショーゴ心配してくれた?
私が危険な事をしてアシュリーさんたちと知り合ってなかったかどうかを。
「ふふっ」
「どうかしたか?」
「ううん。ありがと、ショーゴ」
「お、おう…」
「も~私抜きにして何してるのよ~」
「おわっ!? リン離れろ!」
「い~や~あ~」
うーん…これはどうするべきか…。
エクレールさんに連絡してリンを回収してもらうっていう手もあるけど、それは可哀想だしなぁ…。
仕方ない。
「リン、上の部屋で寝てよ?」
「や~ぁ~」
「じゃあショーゴと寝ていいから」
「はぁっ!?」
「うん…」
「ってことでショーゴお願いね」
とりあえず色々言いたそうなショーゴもリンの甘えには勝てなかったのか、ぶつぶつと何かを呟きながら上の部屋へと向かった。
「さてこれでリンは平気かな?」
「…これがショーゴ様が色々言われる原因というわけですか…」
「えっ?」
「なんでもありません」
「なんだかあの方に同情してきました…」
「ヘレンさんまでどうしたの!?」
私特に変な事してないじゃん!
「それでお嬢様、今後はどうしますか? 大空洞でも潜りますか?」
「そうだねー…」
早いところフェアラートとかへのルートを開放したいってのもあるしどうしようかなぁ。
「ガウルたちはどうする予定なの?」
「俺たちか? 掲示板を見たが俺らじゃすぐには大空洞には潜れそうにないな」
「なんで? 結構強いのに」
「アリスに言われると何とも言えないが…ただ単純に継続戦闘能力があの規模だと追い付かないだけだ」
「継続戦闘能力?」
「簡単に言いますと長時間の戦闘を続けるために必要な物資やスキルが足らないということです」
「なるほど」
確かにショーゴたちのPTだと生産スキル持ちがいないからそういう回復だったり食料だったりを作れる能力が低いってことか。
って、あれ?
「じゃあ私はどうなの?」
「お嬢様? もしかしてギャグですか?」
「え?」
「アリス…お前というやつは…」
「え?」
「アリスさん…さすがにそれはないです…」
「ちょっとお姉さんもフォローしにくいわぁ~…」
「アリスちゃん…」
何で皆呆れてるの!
ただ聞いただけじゃん!
皆が呆れている中、ルカがちょんちょんと私の服の袖を軽く引っ張る
「アリス」
「ルカ、どうしたの?」
「アリスの継続戦闘能力、全プレイヤーの中でもトップを張れる。それを他人と比べようとするなんて酷い」
「えーっと…そんなに…?」
「うん」
そこからルカによる長い説明が行われた。
まず防御面ではレヴィの鱗による防具のおかげでHP、MP面でほぼ問題がないレベルに至っている。
そして食料については【狩人】【解体】【料理】を持っているためどんなモンスターであろうと食材と化すので全く問題ない。
更に状態異常に関してはリエルによるサポート、陸海空のペットによる全方位への対策、他にもいざという時に逃げるための機動力等々を延々と語られ続けられた。
「といった具合にアリス程あらゆる場所での適応、生存能力があるプレイヤーはそうそういない」
「はい…すみませんでした…」
語られ続けている内に自然と正坐をしていた私は純粋に謝った。
でも大空洞ってそんなに大変なんだ…。
私、そんなところに潜って大丈夫かな…?
これで第六章は締めということで。
次から第七章に移ります。




