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〜お昼休み〜

授業の終わるチャイムが鳴りお昼休みの時間となる。

男子はチャイムと同時に学食へ走り出す者や予め買っておいたパンなどを友達と食べ始めている。

女子ももういくつかのグループに分かれて机同士をくっつけてお弁当を広げている。

俺もその中の一人だ。


「愛ちゃんのお弁当っていつ見ても美味しそうだよね」

「そう? 雫のお弁当の方が美味しそうだけどなぁ」


まぁ隣の芝生は青いとかなんたら言うしね。

部活動の見学以来仲良くなった黒川 雫とお昼ご飯を食べている。

雫はいつもツインテールで可愛い女の子って感じがするなぁ。


「ところで愛さぁ〜この前七瀬先輩と話してなかった?」

「え!? あの七瀬先輩と話したん!?」


この人は一条いちじょう 優里ゆり

ショートヘアーでどこか大人の雰囲気を漂わせるクールな女の子。可愛いってよりはカッコイイという感じで美人だ。

驚いてた子は早乙女さおとめ 美樹みき

美樹はお団子ヘアでテンションは高い方。面白い子だと俺は思う。


「ま、まぁ話はしたね。幼馴染みだしね」

「へぇ〜愛ちゃんって七瀬先輩と幼馴染みなんだね」

「なんか噂だけど、七瀬先輩女の子と二人で歩いてたみたいなんだよねぇ〜」

「まさか!?愛ちんがその女の子では!?」

「ど、どうして?」


とりあえず俺だったとは言わずに様子を見てみよう。


「愛じゃなきゃ別にいいんだけどさぁ〜」

「七瀬先輩女子から人気があって、かなりの子が告って撃沈してるんだって」

「イケメンだもんねぇ〜! イケメン過ぎて直視できないも〜ん。あぁ眩しいよ〜目がぁ〜目がぁ〜!!」

「馬鹿は置いといて、マジで七瀬先輩には迂闊に近寄らない方がいいよ」


そんなに葵って人気あるんだ。

知らなかったなぁ。

確か中学の時も女子に人気だったような?

イケメンねぇ〜。


「前にそれを知らずに近寄った子がいて、撃沈された女子達に酷いことされたみたいだし」


撃沈された女子にってただの八つ当たりじゃん。

そういう女子ってマヌケなのか馬鹿じゃないのか?


「わたった。気をつけるよ」

「愛ちゃん美人だからすぐに妬まれるよ」

「そうかなぁ?俺から見れば雫の方が美人だけどなぁ」

「……俺?」


あっ! しまった! いつもの癖でつい!


「愛ちゃんって……俺女なの?」

「い、いやぁ、なんかこの前テレビで女の人が俺って言ってたから真似してたらつい」

「俺女はやめといた方がいいと思うよ。愛には似合わないし」

「そーそー! カッコイイと思って使ってる人もいるけど、あまり受けはいい方じゃないしねー! 似合うのは優里ちんみたいな女の子だよ〜」

「うるさいわ」


なんとか誤魔化せたな。

今度からは気をつけないといけないなぁ。

こんなお昼休みが毎日続いているため退屈はしていない。

学校生活にもだいぶ慣れたしね。

まだ女子高校生には慣れないのとスカートがねぇ。


「ねぇねぇ! 明日は何曜日でしょう? はい! 優里ちん!」

「……土曜日」

「ファイナルアンサー?」

「……ファイナルアンサー」

「…………正解!」

「疲れるわ」

「と、言うことで! 明日みんなで遊びに行かない?」


突然美樹が明日遊ぶ提案をしてきた。

俺としては女の子と遊ぶなんてほとんどしたことないし遠慮したいなぁ。


「あ、いいね! 優里ちゃんいいでしょ?」

「うん、いいよ」

「やったぁー! 愛ちんは?」

「も、もちろん行くよ」


この流れで断れないよなぁ。

そんな話をしているとお昼休みの時間が終わるチャイムの音が響く。

明日はみんなと遊びかぁ。

何事もなく終わるといいんだけど。

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