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第15話:レイテ航空戦(その3)

<須佐之男型空母>

全長:320m

排水量:75000t

艦幅:40m

全幅:76m

最大速度:34ノット

搭載機:160機前後

この空母の特徴はやはり世界初となるアングルデッキを搭載していることである。アングルデッキとは甲板の船首方向に対して斜めに配置された飛行甲鈑のこと。そして、もう一つ特徴がある。それは、”装甲空母”であるということ。当時の日米の正規空母には飛行甲鈑に走行を貼っていない場合が多かった。しかし、この艦は飛行甲鈑には70mmの装甲が貼られていて、ある程度の急降下爆撃に耐えられるようになっている(そのせいか艦載機が見た目よりも少なくなってしまった)。


「ある程度の爆撃には耐えられるという噂は本当正しいな。」

「えぇ。」傍を防衛していた駆逐艦の艦長と副長が先ほどの攻撃に耐えた須佐之男を見て呟いた。日本はこれほどの艦艇を建造できるのだと思った。

「須佐之男型はあと何隻進水するんだ?」

「2番艦があと少しで進水するとのことです。たしか、名前は”神楽かぐら”だったはずです。」そうかと艦長は答えた。


一方レイテ沖の空戦もそろそろ決着が付き始めていた。

遠藤の機体が敵機の後ろに付き、その戦闘機を追い回していた。戦闘機の機銃というものはなかなか当たるものではないので、距離を詰めて撃つのが先決である、と遠藤は考えていた。

遠藤機は十分に距離を詰めたと思うと機銃の発射ボタンをおし、20mm機銃を敵機に向かって射った。だが、敵機はこれをギリギリで交わした。

(うむ、さすがにここまで来るともう残ってるのはベテランだけか。)遠藤はそう思い、避けた敵機を追尾し続けた。

(早く堕ちろ。お前を落とせばこの戦いに決着がつく。)遠藤は少し焦りの色が出たが、すぐに深呼吸で平常心を戻す。

再び敵が水平飛行になった一瞬の隙をついて遠藤は発射ボタンをおした。敵機はまた避けようとするが、今回はぎりぎり間に合わず、左主翼に何発か命中を出して左主翼に大穴を開けた。敵機はなんとかコントロールしようと試みているようだが高度は少しずつではあるがどんどん下がってきている。遠藤は感情を無にしてその敵機に近づいて、機銃の発射ボタンを押した。


米軍敵編隊は撤退を始めていた。彼らの任務はおそらく自分たちの攻撃隊を我々から遠ざけるための陽動が目的だと思われる。しかし、艦隊からの報告によると被害は「須佐之男」250kg爆弾が1発命中したが、それを装甲で受け止めて離発着には問題はない模様だが、軽空母の「龍鳳」が魚雷攻撃により撃沈と駆逐艦が何隻か大破・または轟沈いう損害が出た。しかし、我々の航空隊がこれを取り戻してくれた。

「レキシントン」に急降下爆撃を行って大破させ、「ワスプ」と「ホーネット」に魚雷攻撃で撃沈させたのだ。これは一応戦術的には我々の勝利であった。



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