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第三章&第四章

第三章 黒幕の存在



「よし。自己紹介も終わった事だし

6000人の中から選ばれたTOP5のあなた達に

相談があるの。」

「む。相談…?」

アリスが首をかしげる。

「そう。実はこの学園、ある組織に

狙われているの。でもこの学園に

すごい魔力を持つ人はいない。

だから試験で強い人を選抜したの。

そして選抜された人…つまりあなた達に

この学園を救ってほしいの。」

「え?」アニィが全然理解していない。

「アニィ、私たちは勇者になるんだ。」

メルバが最低限の言葉数で正確に伝えた。

「でも…私なんかが勇者になれるのかな?」

「大丈夫だよ。

アニィちゃんは一人じゃないんだから。」

ナビも優しくアニィを励ます。

クローリー先生はその様子を見てから

話を続けた。

「その黒幕はどうやら

世界一の魔法学校に集まる強い魔力を持った

生徒を必要としているみたい。

だからきっとあなた達も狙われてしまうわ。

それでも…戦ってくれる?」

クローリー先生は半ば諦めていた。

生徒達を

危険な目にさらすわけにはいかない。

そして何より生徒達自身が

納得してくれる訳ないと思っていたから。

けどクローリー先生の考えとは裏腹に

生徒達はこう言った。

「安心した学園生活が送れないのは

悲しいが、学園のためとなればTOPは

戦わなければならないからな。」

アリスが"TOP"を強調して言う。

「アリスさん…!」

「スリルがあっていいじゃない」

エミルもまけじとアリスに張り合う。

「エミルさん!」

「エミルだけじゃ不安だよー☆」

さっきまで弱気だったアニィも言う。

「アニィさん!」

「私はアニィちゃんの方が心配よ?」

笑いながらナビは言う。

「ナビさん!」

「同感。」

いつも通り冷静に最低限の言葉数で

自分の考えを伝えるメルバ。

「メルバさん!」

【学園は私たちが守る!!】

全員が強い意思を持った目で

クローリー先生を見ながら叫んだ。

クローリー先生の目から

大粒の涙がこぼれる。

「みなさん…のっ…担任っ…に…

なれてっ…よかっ…た」

5人はその日、

涙でうまくしゃべれてない先生の近くで

先生が落ち着くまで

ずっとそばにいた。



第四章 トレーニング



「さぁ。黒幕は恐ろしい力をもっている。

今のあなた達じゃ絶対敵わないわ。」

クローリー先生は冷静に言った。

「そうとなればトレーニングですわね。」

エミルが言った。

その言葉に先生は深く頷いた。

「あなた達専用の

トレーニング場を設けたから

それを自由に使ってちょうだい。」

「皆聞け。」

アリスが真剣な顔で言ったため

みんなも集中して耳を済ました。

「私が強すぎて

壊してしまうかもしれないが許せ。」

思いがけないふざけた言葉に

みんな笑い出した。

「ぶっ!あはははははは」


ひとしきり落ち着くと、

トレーニング場へみんな移動しだした。


ガチャ…


「わぁ…!すごっ…!」

5人が目にしたのは広い鉄の部屋だった。

「この部屋はね、火も風もなーんにも

効かないスペシャルな部屋なの。」

クローリー先生が説明した。

「みなさんはマジック・アイを極めて

強くなりなさい。」

いつもと違い、命令的なところに

新鮮さを感じながら5人は

「はい!」と大きな声で返事をした。

それだけ言うと先生は

トレーニング場を去った。

「私に宿りし風の神。

我が身に力を授けたまえ。」

「さぁ…何から始め…って早い‼」

またアニィが言う。

アリスは髪をほどき目をつぶった。

しばらくして目を開けると

アリスの目は銀色に輝いていた。

「ねぇアリス。」

メルバが聞く。

「なんだ?」

「アリスはどうやってマジック・アイを

発動してるの?」

「集中して。気を魔法に全部に注ぐんだ」

それを聞くと5人全員集中しだした。

「あたしに宿りし時の神。

我が身に力を授けたまえ。」

「私に宿りし天の神。

我が身に力を授けたまえ。」

「私に宿りし火の神。

我が身に力を授けたまえ。」

「私に宿りし草の神。

我が身に力を授けたまえ。」

みんな目をつぶり集中する…。

しばらくして目を開けるが

やはりマジック・アイは使えない。


どうしたらいいのー…?






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