登場人物紹介 ―1―
※登場人物紹介ですが、本編のネタバレが故意に大量に含まれているため、先に本編をお読みください。
本編既読の方は本編で明かさなかった設定をお楽しみください。
尚、この登場人物紹介は第三者視点(主に作者視点)で書かれています。
実神 鷹
本作の主人公にして主な語り手。現在15歳。身長は170を超えているが、体重は50㎏台後半で、全体的に細い体形をしている。食べても太らない体質。筋肉は見た目よりある。
普通の高校生から少し外れた思考を持つ。第3話では舞魅の呼び出しの手紙に対して警戒を抱いていた。「バットで殴られるかもしれない」という言葉から少し自虐的な面も窺えるが、これは、中学時代に同級生から受けたいじめが原因である。
性格は落ち着いていて、あまり感情的にはならない。物事をよく観察する癖があり、舞魅の言動から舞魅の置かれた状況などを言い当てる程(第4話より)。その際いじめだと気付いたのも自分の過去と照らし合わせたのが理由。また、細かいことを気にしてすぐに憂鬱になったり、劣等感を感じたりする。その劣等感を晴らすためか、たまに人を見下したような態度に出る。
21歳の姉と二人でマンションに暮らしている。家賃は姉の稼ぎと親戚から出ている。姉が唯一家族と言える存在なため、口では尖りながらも姉のことを大事に思っている。姉とはたまに同じベッドで寝るくらいの仲。失踪した親のことは恨んではないが、若干大人を嫌ったり信用できない傾向がある。
実神鷹はアナグラム。並び替えると、神の味方。本編で1回だけ、自分のことをこう呼んでいた。その名の通り、いつも舞魅を大切に思い、味方として舞魅を守ってきた。舞魅を泣かした回数は『一本の手では数え切れない数』とあるが、実際はそれほど多くない。だが、舞魅だけでなく女性の涙にトラウマがあるのか、その数がどうしても多く感じてしまう。75話では、赤を切る=舞魅の涙を断ち切る、と考えたが、舞魅にはうまく伝わってなかった様子。
小金井の好意には気付いているが、小金井の前ではそれを悟らせていない。少々女たらし。しかしながら、「本人が気付いてないならそれでいい。本人が幸せなら、それでいい」という考えを持つ。この考え方は他の場面でも見受けられる。一方的な決め付けや主観的な考え方が嫌いなようだ。
登場人物中、能力者でないのは彼と姉の2人だけ(舞魅は神)。ただし説教を受けた際の教師とカツアゲの際の地元高校生は除く(この辺りの細かい設定はない)。能力者になりたいとは思っていない。理由は色々と面倒だから、というのが一番である。
舞魅の髪を撫でるときは、8割の優越感を持って行使している。
小学生のころは鬼ごっこで負けたことが無かった。具体的に言えば、鬼になることが無かった。中学3年での50mのタイムは、本気を出さずに6,7秒。高1の春では、8割の力で6.4秒というタイムを叩き出している。高1の春に体が鈍っていたことを考慮すれば、さらに速いタイムが予測される。姉曰く、足の速さは父親譲り。姉も足が速いが、本編で書くことは無かった。
岡後 舞魅 (おかしり まいみ)
本作のヒロイン及び語り手。彼女が語りを担当したのは前半から中盤にかけて。後半は全て実神。
現在15歳。身長は149cmほど。体の線は細い。実神が軽々と赤ちゃん抱っこできるくらい体重が軽い(具体的には××㎏弱)。
気付いたら超豪邸の中の12畳の部屋のベッド上。窓の外には光。初めて会った人間は清水川歩美さん。
記憶喪失により、春休み以前の記憶を持たない。というのは設定で、実際は春休み以前は人間界に居なかった。人間の入れ物に入った人間の思考を持った神という非常に稀な存在。ただ、実神が勘付くまで本人も含めてそのことに気付く人間は一人としていなかった。
性格はおとなしめで人見知り。知らない人には年下でも同級生でも必ず敬語で話すくらいの気弱さ。常にあたふたしている。実神に出会ってからは少しずつ改善されていった。これは彼の優しげな態度や発言などから彼女が人という概念について感じ取った結果である。二度、いじめに遭ったが、どちらも実神以外には相談していなかった。木津のことを少なからず恨んでいるが、復讐心は無い。
いじめから救ってくれた実神に惚れる。ただ、好きといったはっきりした感情が生まれたのは大分後になってから。付きあってしばらくしてから、実神を鷹くんと呼ぶようになる。彼が頭をなでる行為について疑問を抱くことはあったが、深く追求はしなかった。この行為について、舞魅としては「人前では恥ずかしいけど、すごく落ち着く」と感じており、数を重ねるごとに慣れていった。
血縁上姉ではないが、清水川さんをお姉さんと呼んで慕っている。きっかけとなった出来事は、一緒にお風呂に入ったこと。両親が家に居ない身としては、家での孤独感を和らげてくれる清水川さんを大切な人だと思っている。ある意味で、本物の家族より家族。
実神とたい焼きを食べた時に、中のあんこの熱さによって猫舌だということが発覚。以降、熱い食べ物は気をつけて食べるようにしている。ちなみに、たい焼きは舞魅の大好物として実神に知られている。他に好きな食べ物はたこ焼き。食べることは好きな方だけど太らない。本人曰く食べても太らない体質(その事実自体は清水川さんに教えてもらった)。
「私達が知らないだけで………」という表現を好む(使用頻度自体は低い)。この言葉から、常識に囚われない舞魅の思考が窺える。
岡後舞魅はアナグラム。並び替えると、舞い降りし神。実神が1度だけこの表現を使用した。この作品、主要キャラ2人の名前が完全なネタバレである。名字も名前も命名したのは父親だが、故意ではなく全くの偶然であり、そこが偶然で許されるところが神。
機械に強いという珍しい特性を持つが、日常生活にはあまり役立つことは無かった。ただ、携帯の操作は3日で全て覚えた。
次回は登場人物紹介 ―2― をお届けします。