第2話 さてリドール、君のやりたいことは?
『あ、あの』
おっ、《念話》で喋ってくれた。
「なんだい?」
『そ、その…………
自分を作ってくれて、ありがとうございました』
いやいやいや、全然いいのよ。
俺は趣味でやっていただけで、別にそこまで感謝しなくてもいいのよ。
リドールがやりたいことをやってくれればそれで俺は十分だ。
俺が協力できる範囲なら、リドールの夢を手伝ってやりたい。
「リドールはなにかやりたいこととかある?」
『やりたいこと……………』
沈黙が続いた。
ということはリドールが必死に考えているということだ。
人が一番成長する瞬間は考えている時間だ。
別に考え抜いた結果が間違えていてもいい。
考えただけで、凄いのだから。
まぁ人形だけどね。
それでも人形だからと言ってもリドールのことを俺は応援する。
例えそのリドールがやりたいことがどんなことであっても。
親として、俺はリドールを応援してやりたい。
『自分は…………自分を作ってくれたご主人様をお守りしたいです!』
まさかの返答だった。
しかも俺のことをご主人さまって…………
メイドかよ。
一応俺はリドールを作った親的な存在なんだけどな……………ま、呼び方はリドールの自由でいいや。
ちなみにリドールの見た目は9歳くらいの少女だ。
中身は………………分からない。
正直、男か女か区別がつかない。
だけど、俺はどっちでも良いと思っている。
なぜなら、リドールはリドールだからだ。
リドールが俺のことを守りたいということがリドールのやりたいことなら俺は別にいい。
俺に出来ることがあれば、協力してやりたい。
「そうか、じゃあ俺を守るためには強くならないとな」
そう、俺を守るためには強くならないといけない。
俺を守る、つまり魔物などから俺を守るということ。
そのためには強くならないといけない。
今のリドールでは俺を守ることはおそらく不可能だろう。
だが、いずれかは必ず強くなれる。
毎日コツコツ特訓をしていけば、いつかは必ず強くなれる。
頑張れ、リドール。
お前なら出来る。
頑張れ、頑張れ。
俺は親として応援しているぞ。
『……………!分かりました、自分、強くなります!いつか必ず、ご主人様をどんなことからもお守りできるようになってみせます!!』
「その意気だ!!
頑張れ!俺はずっと応援しているぞ、リドールのことを!!」
『はい!』
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