表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/92

1

アルファポリス様で完結している物をUPしています。

アドレス

https://www.alphapolis.co.jp/novel/298126716/993436487

 私は30歳で、交通事故により死んだ。高速バスでの移動中に。いくら思い出そうとしても、バスに乗って、しばらくして寝た所までしか思い出せないから、寝てるうちに死んだんだろう。恐怖とか痛みとか感じなくてよかったというべきか悩むところだ。

 さて、何故こんな事を言っているのかと言うと…



 転生したからだ!!!!!しかもお貴族様のお嬢様に。


 まあ、喜んだのも…3年くらいかなぁ。妹が生まれて、2年経った頃。なんとなく、妹の方がちやほやされてると気づいたからだ。俗にいう下の子にかまっていて、上の子が放っておかれるとかそういうものではなく。

 生んでくれた母は、変わらずに愛情を注いでくれたけれど、父は会いに来る頻度が減った。無下にされる訳ではないけれど、そういうのって何となくわかると言うか。こう、私に対して興味がないというか、どうでもいいというかそんな感じ。

 理由としては、この世界には魔力というモノがあって、私は魔力がなかったから。それでものすごく卑下されたり、捨てられるなんて事はないけれど、やっぱり有利にはなる、らしい。妹は結構な魔力を持っていたらしく、それで妹にかかりっきりという訳。

 この国では、魔力持ちが国を守っているといっても過言ではなく、魔術で編んだ装置に魔力を注ぐことで、国へと齎される攻撃をはじき返す。また、万が一国に入られたとしても…王都だけは、魔術が使えない。ただ、抜け道としては…王族であることプラス、一定量の魔力を有していれば、それに当てはまらずに魔術を使い放題なので、固定砲台となりうる。

 だから、魔力持ちイコール国の防御となりうるという訳。だからといって、魔力がない人間が駄目という訳ではない。一応、子に魔力持ちが生まれる可能性があるからだ。割合も、魔力の有る無し関係なく、完全にランダムらしいけれど、それでも意識的に多少は、ね。それに、将来の話をされても、っていう事もあるかな。もし今攻め込まれたら、魔力持ちが欲しいのは今!ってなるしね。


 まあ、そんな訳で…貴族で魔力なしの私は、行き遅れになる前に、修道院に行く事を目標にしている。え、なんでって?それはね…行き遅れになったら、高確率で妾腹にされるからだよ!ひどいと中高年のお妾さんだよ!子供を産む為の胎にされるんだよ!

 さっきも言ったように、魔力なしでも、魔力持ちを生む可能性がある。と、いうことは…魔力持ちの貴族が、子供をたくさんこしらえる為、若い娘を娶り、子供を産ませる、と…そういう図式な訳です。

 一応、修道院に行くよりは、そっちの方が世間の目からはいいと言われるんだけど…日本で生まれ育った記憶がある私からすると、ちょっとそれは遠慮…というか、断固拒否したい。結婚できなくても、子供を産めなくても、ただ子供を産むための存在になるよりは、修道院で過ごす方が、まだマシだ。

 修道院は、身寄りのない子を保護したり、病人や怪我人の治療など、病院のような事も行っているから、働き手は欲しいだろうしね。子供は嫌いじゃないし、ただのお貴族のお嬢様よりは働ける、と、思う。便利な電化製品、ないけど。


 15歳になった頃から、領地の修道院に行って寄付をしたり、一緒に子供と遊んだりして、いずれはここで働きたいのだと匂わせて。父にも、言った。領地の修道院の管理や運営に携わりたいのだと。魔力がない事から、いい所の妃になれる可能性が低く、行き遅れになった場合はそれでもいいと言ってもらえたから良かった。行き遅れになった場合って、よくよく考えると酷い言い分だけれど。


 着実に外堀を埋めていた私だったけれど…第二王子様の婚約者を決めるのだというパーティーに、一応は出席するように言われた事から、こんな事になるなんて、だれが予想できただろうか…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ