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手提げ鞄とこうもり傘  作者: 萩原 學
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19/24

イチョウ

沈み始めた秋の陽射し

地球は銀河系のどの辺り

自分が気に掛けるほどには時は進み過ぎもせず

温暖化説信者が言うほどには世界の終りも見えず


新築住宅にガスも畳もない

近頃はそういうことが多い

火を使うことが文明の始まりだったはずだが

火を使う便利と危険を子に教えるのが親だったが


よく切れる包丁も切れなくなった包丁も僕の台所にはない

使うなと止められてから未だに恐ろしくて買いに行けない

脳梗塞で入院したときの覚束ない足元は回復したけれど

止められた退院時も生まれたての仔羊のようだったけれど


ノストラダムスの大予言で儲けた物書きも世を去ったとか

便乗した新聞テレビその他は責任取るでもなく

やった当人が白々しくデマを流すなとか

呆れていると白々と夜も明けて月も見えなく


1億年も生きていないくせに何が温暖化か

と3億年もの化石がケタケタと嗤うような気がするのは

もちろん僕の気のせいに違いないのだが

見上げる木の精が声を合わせてカサカサカサカサと笑うのは

気のせいだけではない気がしてならないのだが

GAGA #88

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