最凶VS最強
「けっ、こりゃぁ追加料金だなぁ」
憎たらしそうに伊織が呟く、なんだろう、禍々しい黒い物いや湯気のようなものがかかったナニカが、鉈を地縛霊ギリギリで止めている、伊織の鉈を止めた?そんなこと人間にできる事じゃないでもただの霊じゃ止められるわけがない、不明、人間はにとって不明とは何より恐ろしい何をして来るのかの予測がつかない、僕は体が蛇に睨まれた蛙のように動かない
「バカ、離れろ!」
伊織の怒号と同時に体が走り出した、ふと嫌な考えが頭をよぎる、伊織は勝てるのか?伊織の鉈を止めるようなやつ初めて見た僕は初めての事に混乱しつつも冷静に考えた、その頃
伊織視点に変わります
「おい、ナタギ大丈夫か」
「まぁな、伊織あいつって」
「あぁ、都市伝説サマだよ」
ナタギのやろぉ、大丈夫って言ってっけど刃こぼれがひでぇ、いったん引くか、いや無理だなこいつぁ逃がしちゃくれねぇな、
「ナタギ、私の店まで持つか」
「持つか?じゃねぇ、持たせるんだよ」
まったくナタギは頼もしいねぇ、合図もなく店の方面まで全力で走り出した、式神で周にしらさねぇとな
「貴様の主、伊織が申す神薙の元へ我が言伝をつたえよ」
これでよし、ちっ、もう追いつきやがったか、ナタギは今は無理だ、今持ってきてんのは、戦い向きがそんなにいねぇなまぁいい
「火の神の名の元、炎熱で敵を穿ち、黒煙で我を守り給え、炎骨火車!」
この技疲れるから使いたくないんだがねぇ、まぁ私が打った技はもちろん命中、
「やったか」
「いや、足止め程度だろ」
浮かれるナタギ、やれやれ都市伝説なんざ、大っ嫌いだ、黒煙の中からアイツの影が、やはりかめんどくせぇ、さすがにこれ以上は本気を出さねぇと行けねぇな
「おい、伊織もうすぐだぞ」
「やっとか、店の中はガキだけだな」
カランコロン
焦っている私とは対照的に静かな音色がなる
「伊織、大丈夫だった」
「けっ、てめぇはてめぇの心配してろ」
いつまで経っても周は弱音ばかり吐きやがる、
周視点に戻ります
「周てめぇは、ナタギにいつものやっとけ」
「頼むわ、周」
いつものってのは手を握るだけなんでも僕の多すぎる霊力を吸い取って回復してるらしい、
「しかたねぇ、アレを使うかぁ」
ため息混じりに伊織が言った、僕とナタギの顔が青ざめる、
「馬鹿か伊織、あんなゆうこと聞かねえ奴出したらなにするかわかんねぇぞ」
「そうだよ、伊織考え直して」
ナタギはとてつもなく怪訝そうな顔で言い僕は懇願しながら言った、しかし伊織の対応はいつもどうりだった
「やだ」
全くこの人は頭がおかしいと思った、伊織は店の奥へ入っていった、その間都市伝説とか言ってたアイツはドアの外で棒立ちし、僕たちが出るのをまっているようだった、よく見るとハサミにマスク赤いコートそして都市伝説、まさか口裂け女!?今まで仕事を手伝ってきてここまで禍々しく異常な霊は初めて見た
その間も女は店の外でニタニタ笑いながらこっちを見ている
ガタゴトッゴッ
店の奥が騒がしい、アレを持ってきたのだろう、すると伊織は1本の刀を持って出てきた、刀は赤黒い液体がこびり付いている、あの刀は伊織が前に封印した姦姦蛇螺という怪物が封印されている、しかし非常に不安定で使うにはあまりにも危険、、、
ガチャ
ん?まさかドアをあけたのか?ハッとドアを見るドアは開き、伊織と女が向き合っている、なんて事をしたんだ伊織め、女だけでなくあんな危険なもので戦うなんて、伊織は刀を女の肩一直線に振り下ろした、女は刃先を止めた、かに思えた、刀の先端が蛇のように伸び女の脇腹を抉っている、女の体からは血ではなく黒い液体のようなものがボトボトとこぼれ落ちている
「払イ屋、アマリ出シャバルト厄災ガ貴様ヲオソウゾ」
忠告?いや脅迫と言ったようがいいのかもしれない、しかしこの時に聞いていれば良かったのかもしれない