表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

隔離区画

作者: 尚文産商堂

どうしようもない人らの中でも、さらにどうしようもない人たちが、そこには集うという。

手野市で随一の危険地域、その中でもさらに危ないエリアが、隔離区画と呼ばれるところだ。

通称、負犬地区とも呼ばれ、他のところでいられなくなったような人らがここに集まってくる。

はじめは暴力団がここで経営していた風俗街だったが、次第に収拾がつかなくなり、今や形式上は暴力団の総元締めである河菱会が直轄しているが、実質的にはその2次団体である世古主基会よこすきかいが管理している。

世古主基会はここだけを縄張りにしている暴力団であり、この負犬地区全域をシマとしている。

河菱会の中でも、人道に外れた者と呼ばれる人らが集まって作った会で、それがようやくの治安の維持に貢献している。

当然、国は関わらないし、行政も何もない。

そもそも、危険地域に手野市は関わることができないことになっている。


ここではどんな違法行為も行われているとされているが、統計調査なんて誰も取ったことがないし、そもそも調べようとする人もいない。

ほんの0.5平方キロメートルほどの土地には、有象無象が大量にいる。

それが膨張をしながらも流出しているため、一定の面積を保ち続けているのは、ほとんど奇跡だろう。

それがずっとずっと続くことを、誰もが願っている。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ