第3話 この貴族嫌いになれない!!!
すみません!投稿遅れてしまい。
明日連続投稿できればします!
ちなみに遅れた理由が、文化祭が忙しくてなかなか続きが書けなかったということです。
「俺は一体誰だったんだろうか」
ここ最近俺はその事ばかり考えていた。
知識や技術は覚えているのに、自分の事は一切思い出せない。
まあ脳的に記憶する場所が違うという事はあるのだが………そこは異世界転生クオリティーという事で。
てか、そんな豆知識は覚えているんだ…
てか!やっぱり異世界の文明レベルは低いんだなー。
そして俺は脳やらの豆知識以外にもアニメや漫画、ラノベとサブカルチャーにも精通している。
いったいどんな趣味をしていたんだ……
ああ、趣味で思い出した。
なんか時々、ふとした時に料理を作りたくなるんだよな〜。
そして何より不思議なのは、俺が前世で武士?剣士?………なのかわからないが剣術や武術をしていたそうだ。それも半端じゃなくて、こうーーー。そう!剣鬼ぐらいだ。
しかも剣術武術ともにかなりの種類覚えているみたいだ。
普通、流派は一つだ。もちろん俺もしんげつりゅう?たぶん新月流だろう物しか教えてもらってない。
ちなみに自分の太刀筋やその感じを思い出すだけで免許皆伝…いや達人……、まあ確実に一番の使い手だろうと思わせられる。
では何で他の剣術や武術に精通しているかというと、断片的な記憶と推測を合わせて考えると、俺は見よう見まねで真似したんだろうと思われる。てかそれで間違いないだろう。
自分の事は思い出せないのに、日本や東京とかは思いだせる。
そして、思い出すたびにいつも同じ感覚を感じていた。
自分ではない記憶。なのに妙な親近感ととても不思議な…急にぽっかりと空いたような物足りなさを。
だがそれもふとした時や、今みたいに日本のことを考えている時やさっき言った料理の時などは特にだ。
何となくな感じで答えると、こう…誰かに食べてもらいたくなるのだ。
うーん、この説明は違うな。……そう!誰かのために作りたくなるみたいな!そんなかんじだ。
てかあやふやなのが多いな。まあ基本感覚だから仕方ないっちゃあ仕方ないんだが…
すごくむず痒いんだよな〜
痒いところに手が届かない感覚?まあそんか感じだ。
閑話休題。
しかし、それについては今は…いや、今だけは置いておこう。
え、なんでてって?
だってそりゃー、ねえ?俺今見知らぬ天井を見ているんだから。
うん、反応が遅れてしまったけどここってどこ?
さらわれたの?
てか、自分が怖いくらいに冷静なんだけど!?
自分でも知らないうちに変わっている。というのは、意外と怖いものだ。
なんせ自分じゃない感じがするのだから。
自分があやふやになるのがどれだけ不安になるのかは、記憶喪失になればわかる。
その事も考えなきゃいけないが、今はここがどこか考えよう。
ぐぅ〜〜〜
やばい、腹が減った。
取り敢えず飯だ。しかしありえないほど腹が減って、思考を邪魔する。
でも何かをつくるにしてもここがどこかわからないとー。てかまず材料がない!
食べるにしても店がどこなのかわからないし。ここ、室内だし!金ないし!!
そんなぐちゃぐちゃな思考で混乱していたら。
ガチャ。
扉の開く音を聞いた。
そっちの方を見てみると1人の少女?な年齢は13くらいの女の子が立っていた。
まあそれだけだったらいいのだが……頭とお尻に不思議なものが。そう、なぜか猫耳、猫しっぽとしかもメイド服。
髪は肩ぐらいで、後ろに小さなポニーテールがある。色は目と同じ赤色だ。
スタイルはーーーーうん。控えめ。
てか!てか!これぞファンタジーという感じだ。俺は猫好きだから超ばっちぐう!だけど。
てかそんなことはどうでもいい!
なぜ!?こんなところに!?メイドがいるんだ!?
そんなこちらの考えに気がついていないのか、俺が起きている姿を見て、すこしフリーズしてから慌てて部屋から出て行った。
なんか叫んでいたが聞こえなかった。
いや、空腹すぎて気づかなかったのだ。
数分して、猫耳が3人の “人” を連れて来た。
一様見た感じ、一番下っ端みたいに見えるが………なんかこの人達を見ると家族に見えて来る。
その中にあの馬車にいた人達がいた。
1人の女性はまだ18ぐらいでこの中では2番目に若そうだ。
身長は162cmぐらいだろうか。
金髪で長く腰に届くか届かないか……残念、届かないか。というぐらいの長さだ。
目の色は何とびっくり黒だった。
例えて言うなら、日本人が髪を金髪に染めた感じだ。しかし、チャラチャラしているという訳ではない。ちゃんと清楚感が出ている。
プロポーションは、出てるところは出ていて、引っ込むところは引っ込んでいる。
うん、失礼というかこの年齢で考えるのは変だが巨乳と言っていいぐらいの大きさはある。
かなり綺麗だ。日本人の大和撫子ではなく、帰国子女みたいな高潔で美人と言う言葉がぴったりなタイプだ。
見た感じの服装が貴族だが、貴族特有の見下し感は出ていない。
個人的に嫌いにならなさそうだ。
……いや、なれなそう。が正しいな。
さらにそれだけではない。
なんだか母様と同じオーラを感じるのだ。
そう、他人の為に自分を犠牲にできる。
この人は危うい。きっとふらふらとどっかに行ってしまうだろう。
と、そんな印象を持った。
1人めの女性はこんな感じだ。
2人めの女性は女性にしては身長が高く、まるでモデルみたいなイメージを受ける。170cmぐらいはありそうだ。
見た感じ、年齢は30くらいだ。けれど、まだ20代でもいけるだろう。
つまりそれぐらい若い。いや、若く見えるということだろう。
スタイルは隣の金髪貴族と同じぐらいの物を持っていた。しかもちゃんと引き締まっているところは引き締まっていて、出るところは出てる。と、上位互換みたいだ。
この人の立ち振る舞いは、かなりメイドとしてのレベルの高さを感じた。
まず、姿勢は決して自分を前に出さないように、そして主人を飾り美しさを引き出しているようにしている。
まさしく造形美だと俺は思う。
そこには一切の無駄はなく、すべての仕事を完璧にこなすプロフェッショナルだと言えるだろう。
そしてメイドとわかった理由は……服装が猫耳少女と同じメイド服なのだ。
うん。一発でわかるね!
それもただのメイドではないので半端じゃなく着こなしている。
普通に普段着とさえ思わせるぐらいだ。
まあ、そんな上級メイドの方はこれくらいにしておいて。
最後の1人は猫耳少女と同じく見覚えがない。
その人は金髪貴族よりは年上に見える、が、きっと16ぐらいだろう。ちなみに男性だ。
執事服だ。身長は185ぐらいだ。
と言うか爽やか系イケメンだ!
いかにも出来そうな人。
だが、この人のすごいところはそこじゃない。
歩き方、足音、その立ち姿。姿勢。存在感。どれを取っても一流だろう。そのオーラは完全にセバスチャンの域だ。
普通に怖い!
そんなこんなで思考しているうちに、お腹に優しそうなスープを持ってきて、テーブルに置いてくれた。
優秀メイドが。ちなみに猫耳少女は一切動けていなかった。
さすがに怪しいが空腹には勝てず、スプーを持って食べだす。
うん!おいしい!……だけどもう少し単純に味付けをしないと、あっさりしないよ。口残りはできる限り少なくが胃に良いよ。
あと、しっかり具材にスープの味を染み込ませておかないと。もう少し柔らかい方が食べやすいよ。
と心の中でダメ出しをする。
俺がスープを半分くらい飲み終わったところで軽く自己紹介をしようとスプーンを置く。
てか俺が飲んでる間に椅子を人数分用意していた。これは執事の人と優秀メイドさんがしていた。
「ふう。たくさん聞きたいことはありますが、まず、私の名前は黒夜と言います。スープをくださりありがとうございます」
俺の言葉を聞いて、なぜか驚いて目を見開いてる。
うん?なんか間違えたかな。
そう思っていたがよーく考えればすぐ分かることだ。
だってこの人達が俺を拾ったところはスラムなのだから、こんな丁寧な言葉使いをしたら驚くだろう。普通に。
その後、みんなから自己紹介をしてもらう。
まず金髪貴族様の名前はマリナ・フィール
完璧メイドはアリス。
超人執事はグラン。
猫耳少女はリシュー。
執事の名前がセバスチャンじゃないのは残念だ。
一通り自己紹介が終わったところでスープを飲みほす。そして質問しようと思ったところで話したいことがあるとマリナが言う。
そしてマリアが放った、一言めの言葉が………
「ねえあなた、私の子にならない?」
「………はっ?」
俺は思わず素っ頓狂な声を上げてしまった。
なんども言いますが、黒夜は薄情ではありません!!
ちなみにIFじゃない方はいずれ出します。
辿々しく、ひどいボキャ貧ですけど是非とも読んでみてください。
黒夜の裏側。
「服は汚れているわね」
黒夜を余っていた部屋に運び込み、ベットに寝ている姿を見て思った感想だ。
確かに黒夜は、スラムで数日暮らしていたため服が汚れている。しかもこの2人が発見した時は倒れていたため、がっつり汚れている。
ちなみにスラムに居た時でも水浴びはしていたため臭くない。それに気づいて不思議に思っていたが、別に問題ないため無視した。
「確かにそうですね。どうします?マリナ様の好きにして構いませんよ?」
「えっとー。服を着替えさせる以外の選択肢があるの?」
「ありますよ。例えば、全裸 とか」
「それは一番まずいやつよ!!」
結果、グランが子供の時にきていた服を着させた。ある意味正解だったろう。
もし全裸だった場合……黒夜は全力で逃げ出していた。
「では取り敢えず、服を着させますか」
「ちょっと待って!?え、なんでアリスがするの?おかしいわよね?!」
「なんですか、マリナ様がやりたいんですか?あ、いやいや、別に変なことじゃないですから。今後、親子になられるのですから必要なスキンシップですよね」
「そうじゃないわよ!普通そこはグランにやらせるべきでしょう!?」
「あっ、なるほど。わかりました、グランを読んできます」
ちゃんとグランが着せてくれました。
少し残念そうな顔でマリナとアリスが見つめる。
実はこの2人、以外と顔が可愛らしい黒夜の事を気に入っているみたいだ。
でも、グランを睨むのやめてあげれば良いのに。
そう思いながら、私も羨ましそうな視線を送ってしまうのはしょうがないでしょう。
………グランは、こっそりと部屋の扉を閉めて、自分の部屋に戻ろうとするリシューの姿に気づいていた。