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龍と謎と前世  作者: 夏蜜柑/甘楽
第二章 新しい門出。
24/27

第二章1話 貴族のお嬢様と出会う。

久しぶりの投稿なので優しく見守ってください。

 


 今日はとても天気がいい。

 最近は雨が多く、なかなか外に出れなかったため、晴れた空の下に立つと清々しい気分になった。

 この世界で記憶を取り戻して早2年。思い出すといろいろなことがあったと思う、いや本当にいっぱいいろいろなことがあった。

 母親の死をきっかけに記憶の鍵を開き、地獄の三日間を乗り越え、そして運命の分かれ道であったマリアさんと出会うことができた。

 きっとこの先こんな素晴らしい出会いはないだろう。人生の伴侶と出会う時でもこの出会いを超えるこことはないと予想できる。


「この出会いを超えるなんて、彼女と出会うくらいだろう」


 記憶は全然思い出してないけど大事な人のことは薄っすらとだが覚えてる。脳裏に焼きついていて離れない。

 あの日の夕焼け、振り向き様の顔、そして満遍の笑顔。それは美しい桔梗を連想させた。


 今日の予定としては、雨のせいで道がぬかるんで行けなかった王都に行こうと思う。

 そして梅雨の間狩っていた魔物の素材を売りに行く。

 数えるのがだるいほど素材はある、正直【収納箱】を見たくない。

 ちなみに収納箱は俺の魔力の上限分まで入る。100グラムで1魔力だ。

 そのため、今の【収納箱】には容量がある、はずなんだが…最近発動するたび異様な突っ掛かりを感じるようになった。直感的に残り容量が少なっていることを表していることがわかったため、なるべく早めに整理、もしくは処理しておきたかったのだ。


「【収納箱】に入っているものは基本的に老化しないからついつい貯めちゃうんだよな」


 言い訳が思わず愚痴のようにこぼれてしまった。自分に対する弁解、もしくは悪くないという現実逃避か、どちらかはわからないが。


「とりあえず大人化するか」



 そうして走り出した大人の姿の黒夜は異常な速さで走っていた。

 最近やっと角を出さなくても『ツノ魔法』を発動させることに成功していた。しかし、二階層ともなるとさすがに角が出現してしまったが。

 2階層の魔法は一階層の身体強化に似て、相手の動きを阻害する障害系の魔法だった。

 主に体を重くし動きを遅くしたり、力を入れずらくし、筋力を下げるなどだ。

 まあ、使う場面は滅多にないのだが。


 どうして角を出さずそんなことができるようになったのか、最初はよくわからなかった。ある日起きて魔力操作の練習をして、古代魔法を使用することにより魔力量をあげ、『ツノ魔法』の練習をするといういつもにことをしていたら、違和感なく『ツノ魔法』が発動したのだ。


(まあ、角を隠しているのは、儂がお主の魔力を借りて使った【変化】の魔法によるものだからな、他の魔法が発動してそちらの魔法がこちらに干渉して優先順位的に『ツノ魔法』が発動したため儂の魔法が消されてしまうんだよ。それが違和感の原因じゃ)


 その時は、どうしてそれと関係しているのかわからなかったが、言われてみれば納得できることだった。


(つまり、お主は儂の魔法干渉せず一階層の魔法に干渉できたということじゃ。それほどまでに魔力操作を極めるとわドン引きじゃな)


 つまり今の俺は他人がかけた魔法に関与することなく、2個も3個も魔法を発動することができるということだ。当然深くなればなるほど魔力操作は難しくなる、だからこそ二階層の魔法はのが出現してしまったのだ。


「俺もまだまだだな」


(これ以上強くなってどうするんじゃ!?)


 まさか、聞いていたのか。なんか独り言を拾われと妙な恥ずかしさを感じる。


「ところで、龍神。俺は覚えているからな」


(な、なにがじゃ?)


「お前、俺の魔力操作が上達してると知って、口角が上がっていただろう」


(なんじゃ、龍だから笑わないと思っとるのか?確かに肉体があった頃は表情を変えるのは難しかった、だが霊体になってからはかなり表情が変わるようになったのだぞ)


 そう、もともと龍の骨格的に表情を変えるにはかなり難しい。しかし、霊体には骨格なんて関係ない、元々形をとった魔力が霊体なのだから自由自在、思うままに変化できるのだ。

 それが龍神ともなれば。

 しかしその時は違った。明らかに龍神の顔は歪な笑みを浮かべていた。まるで、土曜サスペンスに出てくる犯人のように。


(ななな、なんのことかのぅ?)


 動揺がバレバレだぞ龍神。



 1時間ぐらいは、大人化を維持できる俺は、かなりのスピードで王都に行くことができるが、今日は思うところがあって野宿で一泊しようと考えていた。


 そのため、どこかにいい野宿場所がないか探している。が街道から離れたところにはすぐ森が広がりあんまり良いとは言えない。しかも盗賊が出る可能性もあるのだ、そう簡単と森や街道付近で寝るわけにもいかない。

 だからこそ、別道を探してそっちの方面に移動する。

 その道では森が近くになく、モンスターを気にする必要はない。森の中より開けた場所の方がマシなため、盗賊に気をつけながらも野営の準備をする。

 そして、その夜俺は大量の魔物に襲われ眠ることはできなかった。



「どうゆうことだ?」


 寝不足の重い頭を持ち上げながら、昨日のことについて考える。

 昨日の事とは勿論魔物の大量攻撃のことだ。

 山の方向から魔物の大群が来たのは分かっている。行軍後を上空で確認しているので間違いない。

 こんな沢山の魔物に襲われることもそうだが徒党を組んでスタンビートが怒ってることに不思議、と言うより謎が残る。

 スタンビートに関しては言葉だけを詳しく教えてもらっただけで内容まで話してくれなかった。

 そのためなぜ発生するのか、目的は何なのか全く分かっていない。と言うよりも解明されているのかわからない。


「魔眼を使って詳しく見るかな?いや、でもなぁ」


 目で確認するか悩みどころだが、やめた。

 どうせ龍神が知っているだろう。自称世界二番目で何でも知っている者だからな。これで知らんかった思う存分罵倒し煽ってやろう。そのあとに高笑いだ…そんなことを考えていると思考が暗くなるため首をふる。わからないことにあたるとループ思考に入るのは悪いくせだ。


 でも、何かあるかもしれないため魔眼を発動させる。

 残党が残っており、そのせいで誰かが怪我するのは見たくないし、後味も悪い。

 目の特性を遠くまで見通す特性にして辺りを一望すると・・・


「・・・あれ?少し先の街道付近で誰かが争っている?」


 俺の目は今数十キロさっきまで見えており、どういうわけが情報が立体マップのように理正確に理解できる。ただし、この眼や観察眼などは魔力移動が激しいため発動させようとするとばれるのが欠点だ。当然抜け道はあるがあまり賢い方法とは言えない、と言うより事前に位置動作しないといけないので正直めったにできるものでもない。


 そうして写された風景にはオークやゴブリンに襲われる騎士と、騎士が守っているであろう馬車が見えた。そして最悪なことにオークやゴブリンを率いているのはオーガと呼ばれる魔物だった。

 すぐさま誰かを守っているのだと気がつき俺は走り出す。

 彼らの状況は最悪と言っても過言ではないほどにひどく、立っている騎士が三人、倒れてる騎士が一人片膝をついて動けない騎士が一人と計五人の護衛パーティが蹂躙され、その陣形が今にも崩れそうだ。そして崩れたら最後護衛も馬車に乗っている者もみんなまとめて魔物の胃袋のなかだ。

 そうなる前に俺が駆け付ければ問題ない。一刻も早くと俺はそちらに向かって走り始めるとこちらに大量の魔物がよってきた。


 突然ロボットのようにこちらに気づき襲いかかってきた。

 しかし見るからに雑魚い魔物ばかりで俺の足止めは全くできていなかった。強い個体もなかにはいて普通の冒険者なら倒すのもいっぱいいっぱいだろう魔物ですら彼の前には煩悩一つでしかなかった。



 -----


 一方交戦中の騎士たちは混乱のさなかだった。こちらの戦闘ですでに精一杯、しかも仲間が二人も戦闘不能であと一人やられたら陣形が崩れ守るなんて言ってられなくなる。

 そんな家屋のほうからさらに魔物の進行音が聞こえたとなれば絶望するしかないのだが、今奇妙なのはその音がこちらではなく逆に遠ざかっていること、さらに魔物の断末魔が絶えず聞こえること、そして謎のものがこちらに向かってきているということだ。


 ちらっと魔物から目をそむけ音の方向を見ると、砂ぼこりがすぐそこまで迫っていた。

 俺は騎士といては最低だが好奇心からそちらを見続けていた。

 すると場所と同等、いやそれ以上の速さで人こちらに向かっていた。

 俺はまじめに目がやられた加減術でも見ているんじゃないかと思った。死ぬ目の走馬灯にしてはおかしなものだなと思考停止しながらそちらを見いているとこちらに向かてくる人?に魔物が襲いかかっていた。『危なっぃ…!』と言おうとする前に魔物は木端微塵となていた、そして人の速度はまったくと言っていいほど落ちてない。


「あはは、おかしいな。夢でも見ているのか?それにしても変な夢だな遠くから人間がこっちに向かって走ってくる夢なんて」


 おいつたら終わりってなあははは!って笑ってる場合じゃなかった。

 気がつけば敵の攻撃が目の前まで迫っていた。戦闘中に数秒とはいえ目をそらしていた、その数秒が子と戦闘うに限っては致命的なほど長い時間なのだ。

 しかし一撃までは防げた、そのまま後ろへ下がろうとするが・・・俺は油断して後ろ向きに倒れてしまった。

 そうして眼の前には蛇型の化け物が牙を剥いていた。

 剣は間に合わないそれだけは分かった、しかしそれだけだ。俺はあと一秒とかからず頭をぱっくり食べられ天国行きだ。


 そのまま目をつぶる、この後起こることに身を任せるために。別に悔いがないわけではない。

 ただ子どもたちはもうみんな独り立ちして、長男長女たちは孫すら見せてくれた。そんな人生を送り悔いが残るなんて罪深いにもほどがある。せいぜい嫁さんと結婚祝いに買った100年物のワインを一緒に飲みたかったぐらいだ。


 そんなことを思いはせながら食べられる感覚を待つ。が、その感覚いつまで待っても来ない。

 なんだ?

 頭を食べられて死ぬと痛みも感じないのか?それはなんていいのだろうしかしまだ油断できない、なぶるのが好きな魔物は相手が死ぬ時に泣き叫ぶのを好む悪趣味極まりない魔物もいるにはいる。

 眼を開けた瞬間に食べられるとか最悪だなと思いながらもゆっくりと目をあける、その時の俺には目を閉じたたままにするという選択肢はなかった。守れてはいなかったが守るべき存在がいるのならせめてその結末だけでも見届けるべきである。


 しかし予想とは裏腹で私が目を開けた先の風景は、周りに魔物死体が作り上げられているというものだった。

 あり円としか言いようのない光景に唖然としている時間はなかった。死体の中にはS級の魔物もおり急いで避難しないといけないレベルのものがあったのだ。


 しかしS級の化け物はその胴体を真っ二つにされており無残に打ち倒されていた。


「一体何が起きたんだ?」


「あの~大丈夫ですか?」


 唖然としている私に声をかけてきたのは、少年にすらなっていない子供だった。

 その後のことは淡々と事が進んでいった。


「助けてもらったところ申し訳ないんですが、私たちは貴族の護衛でしてみが手に行動するわけにはいかないのです」


「別にかまいませんよ、お令が欲しくてやったわけじゃありませんし」


 なんて言ってたが内心彼は悲しんでいたかもしれない。申し訳なさそうにしていると一人の少女が話しかけてきた。


「それって、私たちと一緒に行動すればいいんじゃないんですか?別に私は気にしませんよ」


 その少女は見た目13歳ぐらいだろうか、俺よりも年上なのはわかる。服装は茜色のドレスを着ておりとても大人びた雰囲気を感じた。服装以上にその立ち振舞いが大人びてるからここまでの雰囲気が出るのだろう。


「私は命の恩人を無視してまで自分ことを優先しようとは思いませんし、あなたのことも気になりますしね。向かう先が一緒なのだから迷う必要もないでしょ」


「はは!」


 お嬢様はそう言って少年を馬車の中に招待しようとした。


「あ、その前に…【収納箱】…これで大丈夫です。馬車に乗せてもらいありがとうございます」


 なんと少年は一瞬であたり一面の魔物を回収してしまったのだ。見た感じ空間魔法の中級【収納箱】だろう。

 それにしてもなかなかにすごい、まず触れなくても回収できる時点でかなりの熟度だろう。

 そうじゃない二城あれだけの量が入るということが凄い。改めて少年との態度を考えたほうがいいだろう。


 次話すときには名前ぐらい聞いておこう。

 しかし、まさかあんなことになるとは俺達は思ってもいなかった。




今回は約4カ月振りの執筆で正直感覚が鈍っていますが許してください。

正直10~1月まではかなり忙しいので執筆できないと思っていたのですが、それが二月まで続くのは少し予想外でした。

最近ではポケモンカードにはまっていまして、私はマグカルゴGXデッキとヨワシGXデッキとラランテスGXデッキでかなり遊ばしてもらってます。

そして2月の前半には長崎に行ったりしてなかなかに忙しくも楽しい日々を送っていました。


最近では温かくなり散歩楽しい時期なので皆様もぜひ散歩して心機一転なんてどうでしょうか。

ただし花粉症には注意ですけど。


では私の近辺報告と無駄話はそろそろ切って裏話をどうぞ。



―裏話―


「龍神の趣味って何かあるか?」


「趣味とな?うーむ、あまりないかもな。俗には疎いしなぁ」


「そっか」


「だが突然どうしたのだ、趣味なんて聞きだして」


「実は最近日課は増えたが趣味と呼ばれるものがなくてな」


「何を言うか、お主の料理は趣味ではないのか」


「そんな老後のおばあちゃんみたいな趣味はイヤダぁ!」


「な!?今すぐ全国の老後のおばあちゃんに謝れぇ!」


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