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傍観少女は恋をする  作者: 星羅
2/13

傍観少女と林宮先生

土日と言ったのに、その日になってしまいました!すみません。

将を射んとする者はまず馬を射よ。

まずは外堀から埋めましょう。私は、もう少しで六華さんに惚れて職権乱用をしそうだと予測した、林宮冬二しょうぐうとうじをまず射止めようと思った。もうあちら側に堕ちている人よりも、まだ踏みとどまっている人の方が射止めやすいもの。計画はこう。六華さんのことが好きというのは、教師として許されないこと。それで脅しているうちに、お弁当を作り、胃袋をつかむ!料理と勉強しか取り柄がない私は、これが一番のアプローチだとおばあちゃんに教わった。では、職員室に行きましょう。

コンコン

「はーい。どうぞ」

「失礼します。林宮先生は、いらっしゃいますか?」

「ああ、海瀬か。今手が離せないから、こっちに来てくれるか?」

あら、二人だけみたい。ラッキー。

「はい。今行きます。」

「悪いな、次の授業の準備をしていて。何の用だ?」

「はい、先生が、六華さんのことが好きな件について。」

「ごほっ、ごほっ!お、お前、変な冗談を言うな!せ、先生は、別に好きじゃないからな!?」

動揺しまくりね…でも好都合。攻めればいけるわ。私は獲物を見つけた虎のように、目をキラッと光らせた。

「うそつかなくって良いんですよ。先生が六華さんの事を好きなのは、前から知っていました。生徒との恋。辛かったでしょう。吐き出して、いいんですよ。」

「海瀬…」

スイッチ、オン。

「ああ、おれは、立夏の事が好きだ。許されないことは分かっている。それに、本当に好きかも…わからない。」

「どういうことですか?わからないって。」

「あいつはきっと、おれたちが何を言ったら、どういう反応をするか、全て分かっていると思う。分からないけど、そう思うんだ。これは仕組まれた恋心なんじゃないかって。」

「そうですか。先生、すみません。」

「どうしたんだ?」

「ボイスレコーダーで全部、録音してました。脅します。」

「うそだろ!?お前なら分かってくれると思って話したのに…」

「あ、それは別問題なので。普通にかわいそうって思ってましたよ。」

「じゃあ何で脅すんだよ!」

はぁ。説明するのが面倒。

「二週間、一緒にご飯を食べてください。私がお弁当を持ってきます」

「質問に答えてくれよ…まぁいい、そんな事なら余裕だからな。」

「まあ本当は下僕になれとか言いtげふんげふん、そんなこと要求するわけないじゃないですか!」

いけない。つい本音が口から出てしまったわ。

「不穏な言葉が聞こえた気がするんだが。」

「とにかく!明日からよろしくお願いします。」

将を射んとする者はまず馬を射よ作戦、開始!

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