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昼食

「ここはどうかな?」

「あぁ、いいんじゃないか?、美味しそうな匂いがしているし。」

そんな会話を交わしつつ、高そうなレストランに入っていく。中でメニューを見るも、目ぼしいものはない。


うーん、地球の料理はないな。俺が無知なだけかもしれないが、少なくとも俺の知っている料理はないな。

「よし、これにしよう。ジンは?」

「俺はこれにするよ。」

やっぱりステーキだよな。でもこれを地球の料理としてカウントするのはなにか違う気がする。


そして俺たちの使用人もそれぞれ注文している。

ミリアは麺類か。それもうまいよな。

他の人が頼んでいる料理をチェックしてたらマリーが話しかけてきた。

「午後は何か予定あるの?」

「ああ、武器屋を見に行こうかなぁと思っている。マリーはどうするつもりなんだ?」

「劇場に行く予定だったんだけどね、マリーも武器屋に行ってみようかなぁ。」

来るんじゃねぇ。セラよりは気を遣わずに会話できるとはいえ、話したくないことには変わりないんだ。

俺はコミュ障なんだよ。この世界にそういう概念があるかは分からないけど。

(マスター、ほら紳士的に誘ってください。仲を深めるチャンスです。)

(うるせぇ、ポンコツ。絶対にお断りだ。もう後は学園でいいだろ。)

(駄目です。一歩でも先にほかの貴族の子よりアドバンテージをとるのです。それに、仲良くなっとけば侯爵家の恩恵が受けられるかもしれませんよ?)

(…どうして俺がそんなことまで気にしないといけないんだ・・・。)

(貴族の子として生まれたからです。それに今の生活を捨てる覚悟はまだないでしょ?、なら楽をするために頑張りましょう。)

こいつ、俺のツボがわかってきてやがる。だが、まだ甘いな。

(お前は馬鹿か、楽をするために頑張るのは間違っている。今を楽したいんだ、それが積み重なればずっと楽をしていることになるだろ。)

(それでは後になって大きな揺り戻しがおきすよ?)

(問題ない。ずっとそれを先送りにすれば、半永久的に問題ない。)

(それが難しいんじゃないですか。)

(舐めるな、俺を。そんな甘い覚悟で楽をしたいわけじゃねぇ。常に最適解を選び続けてみせる。)

(…もはや、天晴れというほかありませんね。)

パールとの会話に夢中になっていると、マリーが起こったような顔をしている。

「ねぇ、ねぇ、ジン、聞いてる?」

「あ、ああ、悪い考え事をしてた。」

「女の子とデート中に考え事なんてよくないね。私が女心を教えてあげよう。」

いやー、取り扱い説明書の方がいいな。

まぁ、俺は説明書を読まないタイプなんだけど。

「いや、悪い悪い。でもデートじゃないだろ。」

「その指摘はマイナスだね。黙って受け入れるのが男の器の見せ所だよ。」

だから、俺は人を好きになれないんだ。どうして俺が合わせないといけないんだ?、相手が合わせろよ。

俺は黙って肩をすくめた。

「それで、私も武器屋に行くから。」

「えっ、面白くないと思うぞ。」

どうしてこうなる。

「そんなことないよ。一度も行ったことがないからね、行ってみたいんだよ。」

「まぁ、マリーがそういうなら俺は何も言わないけど。」

厳密にいうと、言えない、なんだけどな。

それからしばらくして料理が運ばれてきた。

「おいしそうだね。」

「そうだな、とてもいい香りがする。」

それぞれ飯を食べていく。

そして、食べ終わった後は次の目的地へ向かう。

「ねぇ、ミリア。できれば武器屋は大手の商会じゃなくて、頑固おやじのいる個人店がいいんだけど。」

「ジンって、本当に変わってるよね。そんなとこ誰も行かないでしょ、普通。」

「そういう思い込みは危ないぞ。マリーがおかしくて、俺が普通って場合もあるからな。」

先入観は役に立つときもあるが、事態をややこしくする時もある。

今回の場合は、俺が普通じゃないと思うが。まぁ、自覚があるだけましだろ。

「そんなことはないと思うんだけどなぁ・・・」

「そうですね。一か所だけ思い当たりますが、変わり者の店主ですよ。それでも構いませんか?」

「うん、大丈夫だよ。」

「ジンってさ、なんか大人に対しての口調とマリーに対する口調が違うよね。気持ち悪い。」

気、気持ち悪いだと。さすがに少女にそう言われるのは堪える。

たしかに、ミリアや使用人たちに対して、口調が変わってるな。

「ジン様、私も気になっていました。素で話してくださって構いません。」

「そ、そうか、分かった。」

俺の心は深く傷ついてしまった。

そしてミリアの案内で武器屋へと足を運ぶ。

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