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「黒槍5連」

銀の魔力は極力使わないでいくか、バレたらそれこそ後戻り出来なくなる。

「やるな、だが、闇魔法に関しては俺が最強だ。」

そういうとジェドは二振りの黒剣を作り出し、黒槍を刻む。それを見て俺も二振りの黒剣を作り出す。

「おいおい、この俺様に剣術で挑むのか?、舐められたもんだ。」

俺は身体強化を最大限にかけて、ゾーンに入る。

「ほう、それは超集中状態か。自分で入れるのはすごいな。」

一瞬で距離を詰め、右の黒剣をふるう。


「ギンギンギンギンッ」


連続して振るうがすべて捌かれる。

「どこが俺より強いんだ?、この程度ならS級冒険者でも戦えるぞ。それに剣術が甘い。基礎をさぼってたんじゃないか?」

ジェドが剣速をあげ、だんだん追いつけなくなってくる。


…さすがに速い。しかも水着で素肌に直接掠ってるのが痛い。地球でこんな経験したことないから痛みに耐性が全くない。

それでも俺は必死に食らいつき、食らったらやばそうなだけ捌く。


(こいつ、ちゃんと食らいついてきてやがる。目で捉えられているが、身体が間に合ってない。…惜しいな。こいつに自分の力に対する責任があれば俺が鍛えてやったのに。そろそろ終わらせるか、こいつなら大丈夫だろ。)


ジェドは右手の黒剣の先に闇を凝縮させ、鋭い突きを放つ。

「死彗星」

その瞬間、世界がスローに見えた。


マジかよ、これはシャレになってねぇぞ。食らったら間違いなく死ぬ。

そう思った次の瞬間には銀の魔力を練り上げ黒剣に混ぜる。

そして咄嗟に突きを叩き落そうとする。


「ギャッン」


甲高い音がして突きがそれるが、それでも俺の左腕を貫いた。


「プシュッ」


凄まじい勢いで血が飛び出し、骨が見えて腕がちぎれそうになっている。


「グウゥゥゥゥゥゥッ!」


痛い、痛い、痛い、痛い、治療を。…クッソ!、絶対殺す!

急いで銀の魔力を使い、治癒魔法をかける。瞬く間に傷が治っていくのを見て安心するが、次の瞬間にはジェドに対して暗く重い殺意だけが湧いてきた。

「ばかな、俺の突きをそらしただと。それになんだ、その銀の魔力は?」

「…るせぇ。ぶっ殺してやる。」

俺はこの時前世も合わせて、初めてキレた。

「紅銀炎」

予備動作もなしににジェドに向かって放つ。

「ヤベェ!!」

ジェドは濃密な闇の盾で防いでいる。

(なんだよっ、この威力は!!。このままじゃ押し切られる。)

「ああ、うぜぇ。死んで詫びろ。」

「待て!、俺はお前を殺すつもりはない。さっきのはぎりぎり防いで、かつもう戦えないぐらいに追い込むために放ったんだ。」

「そんなの知ったことかよ。お前は調子に乗りすぎた。俺の逆鱗に触れたんだよぉ!!」

俺は殺意とともに銀の魔力を練りこんで最強の氷魔法を放つ。

「絶対零度」

俺の放った白い球体が闇の盾に触れると一気に飲み込み、そのままジェドを、周囲の地面まで凍り付かせていく。


「パキパキパキパキパキッ」


辺り一面が氷の世界で覆われる。

「ハァハァハァ…、初めて人を殺したけどこんなものか。」

「気分はいかがです?」

「まだ最悪だ。まぁ、最低限死んで詫びたから許してやってもいいがな。」

初めて人を殺してしまった。いつかは経験すると思ってたが、こういう形になるとは思ってなかった。

でも、俺を傷つけたジェドが悪い。あれを躱せてなかったら、間違いなく死んでいた。

「とりあえず、証拠を隠蔽するぞ。」

俺は凍ったジェドの彫刻を風魔法でバラバラにしていく。

「マスター、さっきは心が動いたんじゃないですか?」

「お前、このタイミングで聞く?、別にいいけどさぁ。」

「すいません、気になったものですから。で、どうでした?」

「ああ、間違いなく動いた。あそこまで怒りを覚えたのは初めてだ。」

「何がそんなに怒りを覚えたんですか?」

なんか、メンタルケアを受けてるみたいだな。

「そうだな、まず一番は俺に大けがをさせたことかな。そもそも教育をするつもりならあんな威力の突きを放つ必要なんてなかったんだ。最後はああ言ってたが、心の中では俺を危険分子だと思って排除しようとしてたのかもしれないな。」

「なるほど。どうして大けがをさせられたら怒りを覚えたんですか?」

「そりゃ、よくもやってくれたなと思うのは当然だろ。それでやり返したいと思う。」

自分の心の流れを口にしたら、はっきりと理解できるな。

ジェドが悪い。

「そうですか。」

「ああ、とりあえず帰るぞ。今日はもう疲れた。」

「了解」

しっかりと氷も火魔法で融かし、リゾート地へ戻って、服も水着から通常の服へ着替える。

はぁ、胸糞悪い一日だったな。

せっかくのリゾート気分が台無しだ。また、明日いって、リセットし直そ。

そんなことを思いながら、屋敷へと帰っていくのだった。

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