父視点
ふむ、サラのセンスと才能は凄いな。まだ9歳で、この腕前なら将来が楽しみだね。しかも、マルスもそれに引きずられて成長しているしね。…サラの勝ちか、まあ順当かな。次はジンだが、この子はどうだろう。楽しみだ。
「いつでも打ち込んできていいよ」
そう言うといきなりジンは打ち込んできた。普段の生活ではのほほんとしているが、なかなかの剣速だな。でも流石に、上の兄弟には及ばないと。しかし、ギアを上げても食らいついてくるな。少し試してみるか。
クイと剣筋を変えてみると、ああ流石に反応できなかったかと思い、止めようとした瞬間、なんとジンは反応し咄嗟にかがんで回避した。その反応を見た瞬間、僕はとても驚いた。なぜならば、天賦の才を持つものにしか反応出来ないタイミングだったからだ。
僕は自分の事を一流の剣士だと思っているが、超一流だとは思っていない。上には上がいることを知っているからね。最後に確認しようと少し殺気を出すと、反応して下がり、対応は出来ていなかったが、目では追えていた。剣戟では第六感も大切だが、目も大切だ。剣筋を見極めるのに必要だからだ。
僕はとても驚いたが、驚きを顔には出さず、稽古を終了した。
その日の夜、アレナと話しているとジンの話になった。
「今日、ジンと戦ってたけどどうだったの」
「驚いたよ。ジンは剣で頂点にたてるほどの才能がある。もちろん、努力は必要だけどね。素質がとにかく素晴らしい。」
「そう、すごいのね。まあ、多分本人にはそんな気は一切ないのでしょうけどね。」
「そうだろうね。勿体ないよなぁ。」
なんて会話をしていると、二人はいつの間にか眠っていた。




