え、俺も?
「あ?なんだお前ら。もう来てたのか。」
鉄の扉を開けて双又先輩が入ってきた。
「来ていた?とは?」
何を言っているか、全く理解が追い付かない。
「今から全員にSMを打とうと思ってたんだよ。来ていて助かったわ。」
すると、奥から更に舛添先輩がやってきた。
「お前ら早いな~。準備万端だな!」
「?」
「ほら、一人ずつ、これ持って。」
何やら、紙の束を数百枚ずつ持たされる。
「おめぇら、はよ、はよ!」
工藤さんが俺たちを手招きして呼んでいる。
理由は分からないが、俺たちは工藤さんの後を追う事にした。
俺たちが入ってきた入り口から出たと思ったら、右前方に向かて走り出した。
入学式を終えて出てきた新入生・・・俺もだが・・・。を横から抜き去り、道の端による。
地面にはガムテープで区切られた空間があり、いつの間にか設置されていたテーブルと看板がある。
【ボ研にようこそ!】
「・・・まさか。」
「そ、今から新入生、勧誘すっから。」
「みんな、ビラをまき切るまで帰ってくんなよ、はい、解散!」
「ちょっとすみません!俺、ボ研に入った覚えが無いんですが・・・。」
「なに冗談言ってんの?昨日、よろしくお願いいたします!って言ってたじゃん。」
まぁ、無駄だと思ってたよ。
こうなったら、2択だ!
①俺と同じ境遇の人間を作るために、勧誘を頑張る!
②大学生活に無駄な思い出はいらない!適当に紙を消費する!
まぁ、体格がいい奴は、大概何かの部活に入っているから、ボ研に合うような奴は居ないだろう。
!!!
俺は悪魔的な天啓を得た!
女の子をマネージャーとして募集して、一緒にゆるゆると楽しい時間を過ごす!!!
これ!一択!!
早速俺は帰路を急ぐ新入学生をかき分けて、人通りの多い大通りまで一気に駆け抜けた。
「ボ研で~す!よろしくお願いしま~す!!」
「ボ研で~す!こちらど~ぞ~!!」
女性ばかりをターゲットにして、手あたり次第配りまくる。
「ボ研で~す!よろしくお願いしま~す!!」
「えぇ~、なに?ボ研って何するの~?」
「ボディービルっす!」
「え~。見えな~い。」「ははは!」
又笑われてしまった・・・。
しか~し!こんな事で諦める俺ではない!!
「はいど~ぞ~。今なら半額ですよ~。」
「え?半額?何が?」
「なになに?」
スーパーの店員になりきってチラシを配る・・と、意外とチラシを受け取って貰えた。
よし、あと20枚!
正直、相手の顔なんか見えていない。
顔を見ながら話なんて、緊張しちまうじゃねぇか!!!
すると、俺の目の前を清松が通過する。
「あれ、清松!もぅ終わった?」
「おぉ、おわったよ?来る人全部に配ってよ。すぐだよ。」
もう、適当に配るか・・・。
男女に分け隔てなく配ったおれは、最初の集合場所に戻った。
既に玄田と高岡が戻って来ていた。
「終わりました~。」
「お、お疲れ。どうだった?」
「・・・チラシは貰ってくれましたが、微妙でしたね。」
「そか。ならそこで一服してな。」「う~す。」
双又先輩に誘われて、裏手の芝生スペースへ進む。
「お疲れ様~。」
始めてみる女性が2名、俺たちを出迎えてくれた。
「君たち、新人君だよね!よろしく!私はマネージャーの桜井 智子!よろしくね!」
「で、あたしが近藤 奈美恵ね!よろしく!」
「どうも、麝香です。」「玄田っす。」「高岡です。ヨロシクです。」
マネージャーさんが、「よろしくね」と言いながら缶ビールを手渡してきた。
「え、ここ、学内ですよね?」
「はは、気にしないの!ほら!飲んじゃって~!」
この学校が緩いのか、この研究会がダメなのか・・・。
まぁ、飲もう!




