表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
T・F・U物語  作者: 狼眼
50/53

今日は豪華ディナー

ふと思い立って出かけたパチンコ店で、月間の収入の3倍の金を財布に収めた今、俺は万能感に覆われていた。

今なら、なんでもできる気がする!

いや、授業に出る以外なら何でも出来そうだ。


朝一でスーパーに出かけ、開店前までの時間つぶしのはずだったのだが、予定が狂ってしまった。


よし!今日は贅沢をしよう!


いつも通っている業務用スーパーへ出向くと、肉のコーナーに向かう。

・・・なにこれ?ステーキ肉ってこんなに高いの?


頭の中で、今月の支払いの計算を行う。

え~、滞納している家賃3か月分を払って・・・。麻雀の負け分・・・。


あれ?8500円しか残らない?


意気揚々と買い出しに来たにもかかわらず、余りの残金の少なさに愕然とした。

ステーキ肉なんか買っている場合じゃないな。


でも肉は食いたい・・・。という事で、鳥肉を購入する事にした。鶏肉もチキンステーキにすれば、十分満足できるだろう。


鶏むね・・・1Kg

つくね・・・1Kg

ソーセージ・・・1Kg


ん~。肉ばっかりだ。しかし、小分けして冷凍しておけば、暫くはもつだろう。


で、ねぎを買って、白菜を買って・・・あれ?鍋になりそうな・・・。

買い物をしながら目的が分かってしまう事は多々あるが、今回はやたら肉肉しくなってしまった。


部屋に帰り、寸胴鍋に寄せ鍋の準備をする。まずは白菜をちょうどいい大きさに切り、鍋にぶち込む。まぁ、白菜さえ入っていれば、鍋っぽくなるものだ。

で、次に。ソーセージの袋を開ける。そこである考えが頭をよぎった。


あれ?鶏むね肉とつくねを冷凍庫に入れたら・・・。あれ?場所ねぇな。



「で、気付いたらこうなっていた・・と?」

「そうなんすよ。どうです?少し食っていきます?」


鍋が仕上がりそうな頃に遊びに来た舛添さんに、ソーセージしか見えない鍋の説明をしておいた。


「これ、鍋って言うかソーセージじゃん。」

「何しろ1Kgですからね。」

「白菜が無いじゃん。」

「ソーセージに押しつぶされています!」


とりあえず部屋にあがってきた舛添さんに、ソーセージを入れた器を差し出す。


「・・うん。ソーセージの油と塩味で・・・ポトフみたいになってる。」

「あ、それも良いですね。」

「って言うか、肉2Kg入れたくらいで冷凍庫がいっぱいになるのか?」

「そうなんですよ。色々入っていて・・・。」


舛添さんは立ち上がって冷凍庫を開ける。

冷凍庫の中には、つくねと小分けにした鶏むねが所狭しと詰め込まれている。


「ジャコ、こういう霜は早めに取っておかないと、氷の塊になって取れなくなるぞ?」

「ええ、時々取ってるんですけど、だんだんと大きくなっていくんですよね。」

「ん?ジャコ、これ何?」


冷凍庫を探索している舛添さんが怪しいものを見つけた様だ。


「・・・これは・・・鏡餅っすね。」

「・・餅って、冷凍するの?しかも鏡餅をそのまま?」

「実家から送ってきた奴なんですけど、食う機会が無くて・・・。」

「・・・ミカンと・・・スイカ?・・干からびてる・・・。」

「やばい色してますよね。」

「・・・捨てろよ。」


「・・・そ、すね。」


とりあえず、ミカンとスイカはゴミ箱へ旅立った・・・。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ