T大大学祭
俺たちの大学では、大学祭を文化の日に行う。
大学祭では、様々な部活動や研究会が出店を出したり、催し物を行っている。
俺たちボ研は、食べ物の屋台を行う予定で、全快の集まりでおでんとフランクフルトを出す予定で、おでんが無くなったら肉じゃがに変更する予定だ。
で、明日からその文化祭という訳だ。
「で、先輩方は何処に行ってんだ?」
「他の屋台のしたみだって・・・。俺たちはテント立てに行ってくるから、ジャコと渡は下ごしらえを頼むな!」
「おけー。渡、ガスコンロ用意しておいてくれ。」
「おお、こっちでいいか?」
俺と渡は普段から自炊をしている事も有って、調理担当になっている。
渡がピーラーで大根の皮をむいているから、俺は調味料を合わせていく。
「?渡、これって・・・。はんぺん?」
「・・・って書いてあるな・・。はんぺんか・・・。俺らの地域とは違うんだな・・・。」
俺たちが話題に挙げているのは「はんぺん」だ。
なぜはんぺんで騒いでいるかと言うと、俺たちの地域には、白いはんぺんが無いのだ。
俺たちの地方では、はんぺんと言えば、油で揚げたような茶色い色が付いている。さつま揚げに近いものだ。
だから、おでんの具材としてはお目にかからないのだ。
「これって、旨いのかな?」
「味見してみるか・・・。」
茹でても浮いてくるはんぺんを半分ずつ分けて味見してみる。
「うん。これは、食感を楽しむ食材だな。」
「そうだな、俺たちの地域のはんぺんは味がしっかりついているからな・・・そうだ。両方入れておけば良いんじゃないか?」
「それもそうだな。大学は色んな地域の奴らが来ているから、種類が多い方が良いだろうしな。」
渡がはんぺんをもう一つまみしながら卵を茹で始めた。
「卵は固ゆでな?」
「おう!ハードボイルドだろ?」
なんだか、某芸人を思い出すようなワードだな。
おでんもひと段落したので、肉じゃがの下準備にかかる。
作り方はカレーに似ているので、前回の失敗を繰り返さないように、ジャガイモの皮は分厚く剥いていく。
「渡~!ジャコ!フランクフルトを買って来たぞ?」
「高岡と前田が袋いっぱいに、冷凍フランクフルトを持って来た。」
「これって、冷凍だろ?どこに入れておくんだ?」
「・・・お?・・・あ・・・そうだな・・・。全員の冷凍庫に分けて入れるしかないな。」
流石に100本近いフランクフルトを個人の冷凍庫に入れれるわけがない。
一人20本程度を分配して、それぞれで冷凍保管してもらう。
明日は午前中からフランクフルトを茹でて、すぐに火が通る様にしておく。
茹ですぎると旨味が逃げてしまうから、袋ごと茹でて解凍する感じだな。
夕方になると、先輩たちがお椀を持ってやって来て、肉じゃがを奪って去っていった。
どうやら本日の晩飯用に持って帰った様だ。
・・・俺もご相伴に預かるか・・・。
という訳で、明日の午前中も肉じゃがを追加で作っておかないとな・・・。




