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T・F・U物語  作者: 狼眼


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ボ研の集まり

その日の午後、俺の携帯にSMが入った。


「なんで、ショートメールなんだ?」


送られてくるメールを見ながら俺がつぶやくと、俺の背後から声が掛かった。


「なに?じゃこ。女か?」

「ん?あぁ岸本か・・・。ちげぇよ。先輩から研究会の招集が掛かったんだけど、なんでショートメールなのかなって。」

「そりゃお前、アプリが入って居なくてもつながるからだろ?」

「あー、そう言う事。なるほど。」


今の時間は必修科目で、とても暇なのだ。

必修科目は落とせない代わりに、初期の難易度が低い。何しろ専門分野という事で、基礎から始めるため、高校生でも十分に理解できる内容になっているんだ。


「お、今日は研究会か。」

「そう、初日だよ。」

「おっそ!まだ活動始まってなかったのかよ!さすが研究会だな。」

「良いんだよ。緩くやっていくから。」


何気なくだべっていると、授業がおわった。

今から2号館に行くことになるのだが・・・。どこで着替えればいいんだ?

入学式の時に侵入したときは、通路の脇にトレーニング施設が置いてあるだけで、ロッカールームや着替えのスペースはなかった様に思える。


仕方がない、トイレで着替えるか。


俺は、2号館の1階にあるトイレで着替える事にした。




着替えを済ませて階段を上がる。

けたたましい、衝撃音が聞こえてくる。

コレは、デッドリフトの音だろう。

デッドリフトは、背、大腿部、臀部の辺りの筋肉を鍛えるのに効果的な運動だ。重めのバーベルを床から持ち上げるだけの運動だが、腰を丸めてしまうと腰を痛めてしまうという、気が抜けないウエイトリフティングだ。


大きな金属扉を開けると、眉唾さんが正面のゴム版の上でデッドリフトをしていた。


「お疲れっす!!」

「おつかれ~。荷物はその辺に置いといて~。」


右前方の机でノートを読みながら山田代表が声を掛けてくれる。


「はい、ありがとうございます!」


俺は通路の隅に荷物を置くと、毛布を敷いて柔軟体操をしている高岡を発見した。


「おっす!早いね。」

「おお、今日は3限無かったから、早めに来たんだ。」

「なに、柔軟すんの?」

「ちょっと、体を動かしてないからな。今日から頑張ろうかと。」


俺もそれは分かる。

卒業してからというもの、食っちゃ寝を繰り返し、堕落の日々を送っていたからだ。


「おれも柔軟するわ。」


高山の隣に座らせてもらって柔軟を始める。


「いたたた・・・。」


膝裏が悲鳴を上げている。俺は元々からだが柔らかい方ではない。俺にとっての柔軟は、苦行としか言いようがない。


柔軟をしていると、渡や玄田がやって来て、あっという間に全員がそろった。


「よし、集合!」


俺たちは毛布から立ち上がり、山田代表の前に整列した。


「俺たちボ研は、今日から活動を再開するから。怪我の無い様に。」

「「「はい!」」」

「じゃ、1年は今から1年の行事予定を伝えるから。」

「「「はい!」」」


2年の先輩たちをおいて、少し離れた場所へ移動した。とは言え、3階の通路を少し先に進んだだけだが・・・。


「さて、みんな。これが今年のスケジュールな。説明していくから。」


コンクリの壁に、大きな紙を張っていく。


「みて、ここ。4月。今ね。今から、8月までは基礎トレーニングを行う。で、10月は大会に行こうか・・・。」


山田代表の話では、半年で体を仕上げるという事なので、結構厳しいトレーニングが待ち構えているのが分かる。

高校時代に、運動部に入った俺は、過度のトレーニングで階段を上ることが出来ない程の筋肉痛になった事が有った。だから、恐らく、きつめのトレーニングでもついて行くことは出来るだろう。


「じゃ、質問は?・・・・。無いね。何かあったら、2年の先輩を頼る様に。」

「「「はい!」」」

「じゃ、2年と一緒にトレーニングしよっか。」

「「「はい!!」」」


7人の1年生は、3人の2年生に付き添ってもらいながら、ウエイトトレーニングを行っていく。


「先輩、2年の方が少ないのって、何か理由は有るんですか?」

「元々、あんましはいらんかったのもあるし、やめてったもんもそこそこおったな。」

「きついんですか?」


先輩は俺に背を向けて話を逸らした。

あ。厳しそうだね。


おれは気合を入れて、厳しいトレーニングに向かう意思を固めた。


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