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T・F・U物語  作者: 狼眼
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社長

ゲーセンでのバイトが決まった後、事務所で座っていたおばちゃんに呼ばれたので、事務所の中に入ることになった。


事務所の中は結構な狭さで、畳2畳分くらいしか無い。

そこにテーブル、洗面台、修理道具、両替金の入った金庫(後でわかった)など、所狭しと詰め込まれている。

更に奥には外への勝手口の様な扉があり、レトロな雰囲気がさらに高まっていく。


すると、その扉を開けて、スーツ姿の男性が入ってきた。

紺色の縦じまスーツに七三分けのポマード?テカテカ状態だ。


「あぁ、社長。こちら、バイトに入ってくれる学生さんですって。」

「どうも!よろしくお願いします!麝香って言います。」

「あぁ、よろしくね。私がここのオーナーだから。長谷川さんみたいに社長って呼んでくれても良いし、オーナーって呼んでくれてもいい。仕事の事は長谷川さんに聞いてよ。長谷川さん、あと、任せるね。」


スーツ姿の社長が、すぐに出ていった。

あぁ、そうか、このおばちゃん、長谷川さんって言うのか。


「よし、じゃあ、麝香君だったよね?色々覚えようか。」

「はい!って、今からっすか?」

「そうだよ~。明日から入ってもらうからね~。」

「え?明日っすか?」


この店、一体どういう日程の組み方をしているのか・・・。

俺が居なかったら、明日は誰が入る?・・・社長か!


それから俺は、山岸が遊ぶのを横目に、深夜1時まで指導を受ける事になった。

一番驚いたのが、このご時世、タイムカードもないって事だった。

・・・手書き・・・勤務時間も・・・何てザルな運営・・・。



ゲーセンが完全に営業を終了し、店舗のカギを閉めたのが1時15分ごろ。

外で山岸が待っていてくれたのがちょっとうれしかった。


「おぅ、麝香。終ったか?」

「なんだ、まだいたのかって・・・なんで工藤さんも舛添さんも居るんすか!」

「いや~ね?麝香がバイトを決めたって聞いたからな?」

「そうそう。ゲーセンのバイトか~。遊ぶ時間が削られるってのにな。」


こっちは生活費が掛かっているから、遊ぶ時間なんて構っていられない。


長谷川さんを見送った後、俺たち4人で飯を食う事になった。


「先輩たちは山岸の事知ってたんすか?」

「いや?さっき知り合ったとこ。」

「はは、馴染むのはえ~のな。」


俺たちは丘を下る様にアパートに戻っていく。


「で、工藤さん。この時間で何を食べるんすか?」

「そうだねぇ、パスタなんてどうかね?」

「良いっすね!」

「じゃあ、俺はいっぺん部屋に帰るわ。」


舛添さんは一足先に自転車で帰っていった。


「で、どこでパスタ食うの?俺あんまり金持ってないけど。」

「おぁあ。こっちこっち。」


とは言え、ここらには飲食店なんてほとんどない。

唯一ある中華「娘々」は、この時間には店が閉まっているし・・・。


「おぅ、こっちだ。」


アパート?・・・金剛荘?・・・これまた強そうな名前だな・・・。

工藤さんは102号室の扉を開け入っていく。


「あれ?工藤さん家って、不死身荘じゃないんですか?」

「あぁ、ここも大家が一緒だから。で、パスタぁ作ってやんよ。」

「「ごちになります!」」


その後遅れてやってきた舛添さんと一緒に、工藤さんちでパスタパーティーが開催された。



全員、もっさり山盛りたらこパスタだった。

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