おtんtん写真撮らせてね
「ピースしてみようか?」
「ピーース!」
「いいねぇ。ピースもおちんち◯もカッコいいよ!」
『裸の写真1枚で500円』。それは当時6歳の俺にとって魅力的な『アルバイト』だった。
子供の頃の俺はとにかくお◯んちんを人に見せたがるバカで、なぜこんなカッコいいモノを人に見せちゃいけないのか?という時期で、俺のおち◯ちんを見てくれるし褒めてくれるおじさんが好きだった。
このおじさんに多目的トイレで写真を撮られるのは3回目。
そしてこれが最後だった。
それから三十年。
俺は死んだ親父の家の前にいた。
「まるでお化け屋敷だな」
親父とお袋は俺が産まれてすぐに親父の不倫が原因で離婚したので、俺は親父の顔を知らなかった。
俺は自分の結婚式に一応は親父を呼んでみるかと親父を探して会いに来たのだが……親父はとっくに女と別れていたし、とっくに死んでいた。
親父がここに住んでいたのは十年前。
山奥の所謂ポツンと元一軒家。
雑草をなぎ倒し、笹が床を突き抜け、竹林の様になっている家に何とか入れた。
「……親父」
俺がおちん◯んを出してピースする写真が引き伸ばされて仏間の壁に貼ってあった。
台所、玄関、風呂場、全部貼ってあるぜ。俺のお◯んちん写真。
「……あの人。この写真をとても大切にしていたのよ。離れていてもあなたを愛していたのよ」
「……」
感動話みたいに言われましても100対0で感動よりも気持ち悪さが勝っている。
息子のお◯んちんピース写真を引き伸ばして貼って三十年って狂ってるだろ。
そりゃ女に振られるわ。
付き合ってる男の息子のおちん◯ん写真を毎日見せられたらノイローゼになっちゃうよ。
彼女可哀想過ぎるよ。
あと急に良い話みたいにまとめようとしているこのババァだれ?
ババァはやけに赤黒く錆びついた斧を持っていた。
「おちんち◯切り落としてやる!」