表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に転生してものの5分で最強種とエンカウントした俺のその後の話  作者: すずき 虎々


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/47

8.思惑

数ある作品の中から、私の作品を見つけてくださり、ありがとうございます。

稚拙な文章ではありますが、読んでいただける方に楽しんでもらえるよう頑張りますので、今後ともよろしくお願いします。


 ハイゼンスリーブ卿邸に到着すると、出迎えの執事にそのまま屋敷の応接室に通された。

 応接室には既にハイゼンスリーブ卿が待ち構えていて、挨拶もそこそこに、午前中の出来事についての説明を求められた。

 ハイゼンスリーブ卿に促され、真向かいのソファに腰を下ろした私は、事の顛末を説明した。

「明日皇都へ出発するのであれば、今日中にカーミオ大森林の脅威を取り除いた方が何かと安心だなと考えて、早朝からカーミオ大森林に行ってまいりました。そこで、人に危害を加える可能性のある魔物は一掃しましたが、数週間後には同じような状況に戻るので、魔物からドロップした迷宮核というアイテムを使ってダンジョンを作ってまいりました。場所は森を北東に進んだところの岩場になります。迷宮核を使って大森林全域の残留魔素を全て集め、ダンジョン化することが出来たので、森の魔物は今後地上には発生することはありませんし、ダンジョンの出入口には結界が張られているので、地上に溢れ出ることもないと思います。」

 私が全て話し終えると、ハイゼンスリーブ卿は組んだ腕で頬杖をし、「むぅ~。」と唸りながら考え込んでしまった。

 確かに私を完全に信用など出来ないだろうし、魔物の殲滅だの、ダンジョンを作っただのと、常識の範疇を遥かに超えた話で、普通に考えれば相手にもされない内容ではあるが、昨日見た竜の亡骸がある以上、私の言っていることが荒唐無稽と一蹴することもできず、どうしたものかと悩んでいるようだったので、私は、安全を保障したうえで、森の警戒を解除する前に、現在警備にあたっている衛兵を森の探索任務に充ててはどうかと提案した。

「ハイゼンスリーブ卿、確かに、これまで頭を悩ませていた大森林の魔物が、半日で一掃された、などという話を鵜呑みにしろと言われても難しいのはわかります。ですが、事実もう森には魔物はおりませんので、いつまでも警備の衛兵を置いておくのも労働力を無駄にする結果となります。今後開拓するにしても、やはり情報は必要不可欠だと思いますので、現在警備に当たっている衛兵を、森の探索に充ててみてはいかがでしょうか。もちろん安全は私が補償いたします。その結果を踏まえたうえでご判断されても遅くはないかと思います。」

 私の話を聞いて表情が明るくなったハイゼンスリーブ卿が「なるほど、確かにそれは妙案だ。よし、早速手配しよう。」と言って、傍に控えていた秘書のような人に、現在駐屯している5隊の内、2隊はそのまま待機、3隊は各個大森林の中心部までの範囲で探索をするよう指示を出した。

 話もひと段落ついたので、ついでに、森で手に入れたドロップアイテムを買い取ってくれるような店を紹介してほしいと伝えたところ、何か魔王討伐に有効なアイテムはなかったかと尋ねられたので、私は右手にはめたリングをかざし「あぁ、それでしたら、このリングはケルベロスからドロップしたものなのですが、神装衣と云うものらしいです。説明するよりも実際に見ていただいた方がよろしいですよね。」と言って、その場で立ち上って周囲に何もない場所へと進み「アームズ。」と唱える。

 すると次の瞬間、眩い光が放たれたかと思うと、私の全身を神々しい輝きを放つ神装衣が包み込み、かざした右手には剣を、左手には盾を握っていた。

「このように、私が『アームズ』と唱えることで先程の指輪が変形し、私専用の装備が自動的に装着されるようです。他の人がこれを持っていても役には立たちませんが、私がこれを身に纏うことで、魔王を打倒する力を発揮するようです。ですが、コレが無くても魔王討伐に何の支障もなさそうですが。」

 ハイゼンスリーブ卿は、自分で質問しておきながら、神装衣の神々しさに只々驚いた様子で、言葉を失っている。

 私は更に「この他にも多数のアイテムを手に入れました、そのどれもが希少な効果を持つアイテムだとは思いますが、お目当てはコレなのではないでしょうか。」と言って、次元収納からいくつかの魔核を出した。

「それは、もしや魔核か!?」ハイゼンスリーブ卿は信じられないといった様子で言う。

「確かにこれは魔核です、しかも、かなり高密度のものです。内包するエネルギーは戦略級といっても過言ではありません。使い方によっては簡単に地形が変わるでしょう。これを軍事転用しようものなら、失礼しました、この先は言わないでおきます。」

 私は狡猾な印象を与えるような口ぶりで、ハイゼンスリーブ卿を諮る。

 そもそも、ハイゼンスリーブ卿は魔核の件もベルカーから聞き及んでいるはずで、そのうえでのこの反応が、いかなる意味を含んでいるのか。

 正直な話、私はこの魔核というものがどのようなものなのかという知識は皆無といっていい程に何も知らなかった。

 なので、ハイゼンスリーブ卿邸への道すがら、ライブラに色々と質問をしていたが、貴重なエネルギー資源であるという話を聞いた時点で、ある程度の予測はしていた。

 人は理念をかざし、資源を求めて争う生き物だ。

 知性あるが故に、只生きることを止め、豊かに生きることを渇望するようになる。

 義を重んじるか、欲に溺れるか。

 有象無象ではなく、その他大勢でもない、人の上に立つ人間であるならば、時に清濁飲み込んだとしても、正しく人を導く灯であってほしい。

 この人物は私が考えるような人物なのか否か。

 私はこのハイゼンスリーブ卿に感じた直感にかけることにした。

 するとハイゼンスリーブ卿はがくんと頭を垂れ、両肩を落とす。

「すまぬ、キラ殿、其方を謀るつもりではないのだ、しかし、これでは…。確かに我々は西の魔王、東の黒竜、北の果てには竜の谷と、人が安心して暮らしていくには弊害でしかない3つの障害があり、それら障害へ立ち向かおうと一致団結している向きはある。しかし、我ら人類が存続するためにクリアしなければならない課題はもう一つある。それが資源だ。障害に対しては手を取り合い、団結して立ち向かおうとはするものの、我ら人類には、わずかな資源を奪い合って殺しあう側面もある。今其方が見せてくれた高密度の魔核の一つで、この街が数十年は保たれる程のものであることは一目見てわかった。しかし、我らにはそれを欲したところで、対価がない。森の竜を討伐し、二日後には森の魔物まで半日とかからず一掃する程の者が相手では、武力をもって奪うことすら叶わぬ。この街の規模でさえ、毎年冬には1000に達する程の死者が出る。この街を預かる者として、その命を救えるならば、この命をと言いたいところであるが、こんな私の命一つで得られるものでもないことは重々承知している。キラ殿、我々はどうすれば良いのだろうか。其方は何を手にすれば、この街の命を救いあげる気になってくれるのだろうか。」

 ある程度の予測はしていたとは言ったが、相当検討はずれであったようで、軍事行動のエネルギー資源として転用する目論見だったのではなく、その資源を得る為に戦争が起こるらしい。

 この領主は、この街の人が毎年1000人死ぬと言って、目に涙を浮かべている。

 そんな領主にかける言葉は一つだろう、検討違いな部分もあったけど、私の目に狂いはなかったようだ。

「御領主様、そんなの簡単です。何を悩む必要がありましょう。たった一言、「その石くれ!」って言えば良いのです。」

「へ?」私の答えに頓狂な声になってしまうハイゼンスリーブ卿。

 私は次元収納に収められた全ての魔核を出し、ハイゼンスリーブ卿をまっすぐ見つめて言った。

「ここにある魔核は全てハイゼンスリーブ卿にお預けします。この魔核をどのように使うかも全てお任せします。私は一切の口出しをいたしません。今のお話を聞く限り、この魔核で多くの命が救われるなら、これだけあればこの街のみならず、多くの国の民が、この先数十年は救われるのではないでしょうか。確かに私個人の話をするならば、小出しに魔核を売りさばくことで、莫大な資金が得られるでしょう。ですが、私が得るのは只それだけです。そして、莫大な資金を得ようと思うならば、私にはそれを成す手段が他にいくらでもあるのです。人類にとって、この量の資源を得る為に、どれ程の労力と犠牲が必要かも私にはわかりかねます、ですが私はこの量の魔核を実質1日もかからずに手に入れることが出来ました。つまり、私にとってはその程度の価値ということになります。そして、私にとって人の命は、何物にも代えがたい、かけがえのないものです。たとえそれが、罪人であろうと、生まれたばかりの赤子であろうと、老い先短い老体であろうと、明日何が起こるのかは未知数です、希望の塊なのです。明日私がボロ布を纏ってひもじい思いをするか、贅を尽くすかなどということは、本当に些末なことで、はっきり言うとどうでも良いのです。まぁ、そうは言っても、そうならない自信も打算もあるので、言えるのかもしれませんが。ですので、当然対価もいただきません、必要もありませんので、どうか、この魔核をハイゼンスリーブ卿が最良と思う、貴方の清らかなお心にしたがって活用していただきたいと思います。」

 ハイゼンスリーブ卿は、私が話す途中から既に、次から次へと湧き上がる大粒の涙を、その両目に貯めきれずにいた。

 ハイゼンスリーブ卿は、私の目の前で片膝をつき、語り始める。

「その若さで、人知を超えた武の才を持つのみならず、その類稀なる知見と度量。貴女こそが神が遣わした神の子なのではないかとすら思う。この恩に報いる為ならば、私はどのような事でもする覚悟が御座います。たとえ国を裏切ることになったとしても、一片の後悔も感じませぬ。民を民とも思わぬ愚か者どもが、何を言ったとてかまいませぬ。私は貴方に生涯の忠誠を誓います。」

 強ち間違いでもないハイゼンスリーブ卿の例えに狼狽えつつも、流石に忠誠を誓われても困るので、ソファに座るのを促しつつ、私も向かいに腰を下ろして話を元に戻すことにした。

「話を元に戻しましょう。そもそも明日の謁見の件ですが、竜討伐はついでのようなもので、本題は魔王ですよね。」

 私の問いで落ち着きを取り戻したハイゼンスリーブ卿が答える。

「おそらく。現皇王は即位して日も浅く、年齢も幼いゆえ、内務大臣であるディロンが実権を掌握しております。そして、この男は金がかかるからと軍縮を推進してきた張本人でもある故、竜討伐の実績を持つ貴女は、魔王討伐を押し付けるうってつけの的として、まず間違いなくその話に持って行こうとするでしょう。」

「私としては、明日の皇王様謁見の際、その話が出るのが目に見えているのであれば、面倒な駆け引きや回りくどい話は時間の浪費でしかありませんので、私から魔王を討伐したいと申し出ようと思います。ハイゼンスリーブ卿のお立場を考えるのであれば、中途半端に所縁のある者とするよりも、東の方から来た謎の少女が突然押しかけてきて、ドラゴンの素材を買い取れだの森の魔物を全て討伐してダンジョン作ったから管理しろだの、神装衣を手に入れたから魔王討伐してくるだのと訳の分からぬ事を言っているけど、実際にドラゴンの死体はあるからどうしたものかと考えた挙句、皇王様にご報告したら連れてこいと言われたので、皇王様の仰せの通りにした。といった線で話を進めた方がよろしいのではないでしょうか。ハイゼンスリーブ卿の功績としては、ドラゴンの死体の売買の件で、私が最初法外な値段を吹っ掛けてきたけど、交渉した結果適正な価格に落ち着かせたとか、カーミオ大森林で手に入れた魔核を献上させたとか、なるべくハイゼンスリーブ卿に理のあるストーリーを考えていただければと思います。」

 私が一方的に話をしていると、ハイゼンスリーブ卿はハッと我に返り「それでは貴女にとってあまりに…。」と言いかけるが、私はそれを遮って「私が魔王を討伐したとして、戻った後はどうなるとお考えですか?まさか、国を挙げて歓待し、未来永劫幸せに暮らしました、などとは行かない事くらい、ハイゼンスリーブ卿のお考えの中にも既にあるのではありませんか?国の外から来た謎の少女が、長年王族含めた人類が敵わなかった魔王の軍勢を、いともあっさりと討伐してきて、世界に平和をもたらせましたなどという話を、すんなりと受け入れることなど到底無理な話なのでは?適当な話をでっちあげて、私を咎人にでも仕立て上げ、魔王軍討伐も皇王家の功績にでもしてしまえれば、後の覇権も他国への威厳も盤石となりますので、皇王様にとっても腰巾着の貴族にとっても、申し分ない話なのではないでしょうか。そんな折にハイゼンスリーブ卿がその娘と何かしらの所以があるなどという話が持ち上がれば、ハイゼンスリーブ卿のお立場も危ういものとなるのは明白です。私はまだハイゼンスリーブ卿と出会って間もないですが、そのわずかな時間の中でも、ハイゼンスリーブ卿は信頼に値する徳のある人物であると感じました。ですので、そのような人物が国家運営の中枢から遠ざけられることがあってはなりませんし、もしそうなった場合、一番の被害者はこの地に住まう民です。民の事を何より大切になさるハイゼンスリーブ卿であれば、些事に捕らわれることなく、正しい御決断をしていただければと思います。昨日今日出会ったばかりのどこぞの小娘の事など捨て置いていただいて差し支えありません。とはいえ、例え私の考えたとおりになったとして、私に危害を加えることのできる者など、おそらくこの世には存在しません。寝首をかこうにも、私の首の皮一枚切れはしないと思いますので、ご心配には及びませんし、明日の謁見の際もハイゼンスリーブ卿は何も語らないでください。私が全てお話させていただきます。ハイゼンスリーブ卿は、皇王陛下に連れてこいと言われたから連れてきたけど、忙しいので帰っても良いですか?くらいの態度でよろしいのではないかと思います。後は、今皇都に流れている情報と齟齬のないストーリーだけはしっかりと練り上げていただいて、道中私にもそのストーリーをお話いただければ、ちゃんと辻褄を合わせて見せますので。」

 私の言葉を受け、ハイゼンスリーブ卿は思考を巡らせた。

『たしかに、目の前にいる『竜殺しの娘』がいれば、人類の念願であった魔王軍討伐も夢ではない。しかし、この方を魔王軍討伐に駆り出したとして、もし事が成った暁には、腐敗しきった国家中枢に巣食う貴族共がだまって国の舵取りをこの方に委ねるわけもなく、幼い皇王にしてみても、私腹を肥やすことにしか興味を示さない愚かな貴族共の傀儡にすぎぬ現状では、いいように丸め込まれてしまい、この世の理でもある『民を救いし最っとも力ある者が国を統べるべし』の言葉を蔑ろにし、世界の英雄を国賊にまで貶めかねない。

 しかしながら、魔王を討伐してしまう程の人物を簡単に倒せると考える程頭の弱い人間もまたそれほど多くはないのではないだろうか、であれば、私がうまく立ち回りさえすれば、権謀術数のクズ貴族共とはいえ、キラ殿の立場を確立することが出来るかもしれない。』

 ハイゼンスリーブ卿が思案を巡らせているところ、私は「ちなみに。」と語り始める。

「おそらく現在国の中枢にいる貴族の方々は、魔王討伐は私の力ではなく、この神装衣の力で成し遂げられたと考えるでしょう。つまり、この神装衣さえなければ、私のような小娘などどうにでもなると考えるはずです。自分で言うのもなんですが、見た目もそれほど厳ついわけでもなく、むしろ華奢に見える方かと思いますので、その印象は猶更強まることでしょうし、私もそのように振る舞うつもりでおります。そうなれば、必ず動き出す者が出てくると思いますので、この際ですから膿は全部出てきてもらって、しっかりと消毒してしまった方が今後の国の為にも良いかと考えております。そして、その後はハイゼンスリーブ卿のような真に国と民を思う人物に舵取りをお願いできればと考えておりますので、ハイゼンスリーブ卿におかれましても、事が成るまで、しばしの間はどうか口を噤んだままでお願いいたします。とはいえ、それほどお待たせすることもないと思いますので。」

 ハイゼンスリーブ卿は驚きで目を見開いたまま、やっとの思いで一言だけ「そこまで…。」と言った。

 私はその一言を聞いて更に続ける。

「何もそれ程難しい話でもありません。どこの国でも、そういった愚かな人間は必ずいるものです、自分の愚かさに気が付かないどころか、しまいには自分が賢い人間であると錯覚すらしているから始末が悪い。傲慢で私利私欲に目がくらんだ者が治める国で暮らす民が苦しくないわけがない。日々生きることに精いっぱいで、実直で、正しくあろうとする人間が報われない社会など、私は必要ないと考えます。ですので、魔王を討伐した後のことについても、私にはちょっとした考えがあります、が、今は言わないでおきます。ハイゼンスリーブ卿が今聞いてしまうと、何かと不都合があるかもしれないので、時が来たらお話しいたします。」

 私は最後の一言を言う際に、とびっきりの笑顔に愛嬌のある声で、いたずらっぽく言った。

 その後、二人は明日の旅程について、いくつかの確認事項をすり合わせ、私はハイゼンスリーブ卿邸をあとにする。


 ハイゼンスリーブ卿は、一人になった応接室で、仕立ての良いソファに身体を深く沈め、目の前のテーブルの上に収まりきらず、床にまで零れ落ちた魔核を眺めながら、考え事をしていた。

『竜を倒す力を持つ少女か。しかも、単純に武勇のみというわけでもなく、あれほど先を読む知力も備えているとなると、なんと恐ろしい存在であろうか。味方であるならこれ程心強い存在は他にはなかろうが、人類の敵に回るのであれば、この世界を破壊しかねない力。たしかに皇王様のとりまき連中が黙って引き下がるとは思えんが、はたして、その先の考えとは如何なるものか…。それにしても、何よりこの魔核。これでいったいどれ程の人が救われることか。神は我々を見捨ててはいなかったのだ。それにしても、あの方のなんと気前の良い事か、類稀なる力を持ち、どこまでも合理的な思考を持ち、それでいて慈愛に満ちた心を持つ。自分で言っておいてなんだが、神の子とはまさしく言いえて妙。いや、本当に神なのではなかろうか。』


 ルドルフ・ハイゼンスリーブ辺境伯、彼は田舎の準男爵家の次男で、家督は当然のように兄が受け継ぎ、自身の食い扶持を確保するために、騎士となった。

 しかし、彼は天性の武の才の持ち主だったことから、若くして数々の功績を挙げ、現在の地位に一代で上り詰めた。

 彼が生まれ育った地はのどかな場所で、準男爵である父も貴族とはいえ、庶民的な感覚の持ち主であり、ルドルフに対する教育も、傲慢さや偏見に満ちたものではなく、正しく誠実であること、民を守るためにこそ、その命は使われるべきであると教えられて育ったこともあり、根っからの善人であった。

 そんな彼だからこそ、キラの言動には感じ入るところがあり、まさしく自分が目指すべき道を照らす神のように感じたのだった。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

感謝の言葉しかありません。

よければ次のお話も読んでいただけるとありがたいです。

どうぞよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ