表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に転生してものの5分で最強種とエンカウントした俺のその後の話  作者: すずき 虎々


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

36/47

36.閑話:ニャカの迷走2

数ある作品の中から、私の作品を見つけてくださり、ありがとうございます。

稚拙な文章ではありますが、読んでいただける方に楽しんでもらえるよう頑張りますので、今後ともよろしくお願いします。

 私はニャカ、今はムーシルト、ではなく、なんと!魔王領(元)にいる。

 私は日々魔王領に巣くう魔物どもをちぎっては投げ、ちぎっては投げ、血で血を洗う激闘を繰り広げて、はいない……。

 この地に魔王がいたことは事実だが、私のご主人様であるキラ・パラディオール侯爵様が全て一人で倒してしまったので、今では周囲は長閑な緑あふれる地でありつつ、旧魔王城を中心に、キラ様が作った街は、ミヤビという名の、とても煌びやかで、衛生的で、住みやすい街となり、日に日に人が増えているのを実感できる街になっていた。

 私の情報網にヒットした噂によると、なんとこの街のすぐ隣に、遊園地なる施設が建設予定というか、もうほぼほぼ出来上がっているという話だ。

 その遊園地なる施設は、大人も子供もおじいちゃんやおばあちゃんに至るまで、とにかく誰が行っても楽しい施設らしいので、私もオープンした暁には、必ず行くと誓いを立てたのは昨日の話だ。


 私がキラ様に仕えるようになった翌日には、もうここへ来ることが決まり、今では同僚の、マリアに案内された、豪華な屋敷(個人寮)には数日しか住めなかった。

 あの屋敷を手放す(※ニャカの所有物件ではない。)のは、断腸の思いだったことは言うまでもない…。

 しかし、私は過去を振り返らない女。

 新天地でどんなボロ家をあてがわれようとも、自分の職務を全うしてみせると、強く意気込んで来てみたが、私の想像の斜め上っぷりは、最早キラ様のお家芸なのではないかと思う程の屋敷(寮)だった。


 豪邸、皆さんはこの言葉にどんなものをイメージするだろうか。

 焼き物の屋根、レンガ張りの壁、部屋数が沢山あって、素敵な調度品が飾られていて、一枚が何ミルするのかも想像出来ないような絵画がいたるところに飾ってあって、巨大なキッチンに、巨大な暖炉、食堂のテーブルは軽いマラソンのトラック程で、その他、なんだ、なんかまぁ、色々ですよ、しかし、そんな価値観など、私に言わせれば、既に化石。

 無駄に広くて、掃除する場所多くて、シャンデリアなんてあんな高いところにぶら下がっていて、どうやって掃除すると思っているんだと、明かりの掃除で命かけるとか、意味がわからんと言って差し上げたい。

 真の豪邸とは、まさにこの、私の部屋!これ以外にあるでしょうか。

 デカければ良いというものではないのです、広ければ良いというものでもないのです、手の込んだ装飾が施されていても、マットが固けりゃただのベッドなんですよ。

 しかし、私の部屋に備え付けられたこのベッド、いや、小さいとは言いません。私でも普通に4~5人寝れます。

 しかし、ポイントはそこじゃない、一度眠りについたら、永遠に起きることを拒絶したくなるような、この感触。

 私の体を優しく包み込んで、どんな体制になろうとも、まるでそこは天国の雲の上であるかのような感触。

 そして首もとから足の先までを優しく包み込んで温めてくれる、この掛布団!

 まるで天使の羽でも入っているのではないかと疑ってしまいたくなるこの気持ち、わかります?

 あ、そうか、キラ様やっぱり天使様なんだ!

 ご自分の羽でこの布団を作ってくださったに違いない。(多少痛くても、キラ様なら回復魔法ですぐ直りそうだし。)


 あ、しまった、ベッドでこんなに尺を使ってしまうとは……。


 よし、どんどんいきますよ、前回もお話したように、浴場とトイレもどんな貴族よりも恵まれてると確信できます。こんな設備見たことないし。

 そう、私が断腸の思いで手放した屋敷と、同じものがここにもしっかりとあるんです。

 しかも!ここがキラ様のキラ様たる所以でもあります。

 同じなだけじゃなくて進化しているんです‼‼‼

 まず、私はこのお屋敷で働くことになっていくつか驚いたことがあるんです、いや、いくつかじゃないな、ほとんどだ。

 その中でも、洗濯ですよ。

 普段洗濯って皆さんどうしてます?川派ですか?井戸派ですか?私は違います!

 水道派!ですらありません、洗濯機派です‼‼‼


 はいはい、わかってます、焦らないでください、洗濯機ってなんだって話ですよね。

 まぁ、普通そうなりますよね、これもキラ様が発明した驚異の“メイド殺し7つ道具”の一つなんですが、洗濯って、着るものなり、シーツなり、下着なり、あらゆるものをとにかくゴシゴシするじゃないですか、当然繊維に負荷がかかりますから、すぐに服がダメになるし、擦る手のほうだってダメになります。

 でも、この洗濯機、原理は知りませんが、中に洗濯物を入れて、洗剤を入れて、スイッチを押すと、あとは待つだけ。

 洗濯機の回転が止まったら、あとは干す、と思うじゃないですか、それも必要ないんです!

 出てきたら、水入れて洗剤入れたはずなのに、乾いてるんですよ。

 恐ろしくないですか?

 しかもコレ、仕事でも使いますよ、でもね、メイド各個人の寮にまで完備されてるんです!

 ついでにベルカーさんが住んでる家にも設置されてて、奥さんが今まで見せたことのないくらいの量の涙と鼻水を垂れ流しながら喜んだというのは、ここだけの話にしておいてください。


 すごいでしょ?メイド イン キラ様!でもね、これで終わるなら並みのキラ様なんですよ、我らがキラ様はこんなもんじゃない!

 なんと!「休みの日にだって、気軽にお茶くらい飲みたいでしょ?」(キラ様のマネ)って、部屋にミニキッチンまでつけてくれたんです!

 このキッチンには、水道もついていて、レバー上げるだけで、飲める水が出てくるんですよ!しかも、そのレバー右に回すとお湯まで出るんです‼‼‼

 ついでに火まで使えます!

 最早ここだけ別の世界なんじゃないかと疑ってしまう程の快適さ!

 でも、一つだけ不満があるんです、聞いてください奥さん……。

 こんな素敵な屋敷(寮)と設備、自分だけの特別な空間だと思うじゃないですか、でもね、これ、このミヤビにある建物すべてに完備されちゃってるんですよ。

 ついでに言うと、今ムーシルトを街ごと改装中らしいのですが、なんとムーシルトにも全ての建物にこの設備を完備する予定らしいので、最早、パラディオール全体が異・世・界!!!


 あ、やってしまった……。

 今回はこんな話をするつもりじゃなかったんだ。

 冒頭から方向性を間違えた……。


 今日は私の豪邸(寮)の話をしたかったのではなく、キラ様のお二人の妹君様の話をしようと思っていたのに……。

 私は、シェラ様の魔法師団での活動については何も知らない。

 お供したことがないから、シェラ様自身がどの程度の実力で、それがどのくらいの水準にあるかなど、何も知らない。

 しかし、私の情報網を駆使して手に入れた話では、かなりの実力を持っているという噂。

 って、そもそもシェラ様がキラ様の妹君になられた時の話をしていなかったような……。

 まぁ、いいか。


 で、ですよ。ケイラ様です、そう、ケイラ様についてはよく知っているのです。

 いや、知っているも何も、この目で見ているのだから、知っているに決まっているんですが。

 ケイラ様は、学校から帰ると、友達と遊びに行く(若しくは来る。)日もあるけど、軍の警察組織の訓練に参加することもある。

 そして、休みの日には、ほぼ確実に訓練に行く。

 しかし、朝ごはんを食べてすぐに向かう日もあれば、お昼前に出かけて午後に帰る時もある。

 そう、そのタイミング、お昼前のヤツ、そこで必要になるわけですよ、我々メイドのお供が!

 私も何度かケイラ様のお供について行ったことがあるので、その時に、ケイラ様が軍警察の兵士と模擬戦?的なヤツをやっているのを…………。


 私は見た!(ここで各自好きな効果音を脳内再生してください。)


 いや、もうねホントおかしいんですよ、10歳ですよ?

 いくら竜人族だからと言って、たった10歳の女の子が、大人の兵士相手に互角に立ち回るどころか、ちょいと弱目の兵士にはもうオラオラですよ!

 何が凄いって、普通の大人の兵士が両手で構えた剣を左右に振って斬撃を受ける。

 コレ普通じゃないですか、でも、ケイラ様ときたら、その普通に大人が剣を左右に振ってる間に、身体全身一回転しちゃってるんですよ。

 しかも、その大人の兵士が左右に剣を振って受けるという部分も、はい、はい、はい、みたいに、相手に合わせて受けてあげてるとかじゃなくて、ケイラ様の斬撃を全力で受けてる感じというか、何て言えばいいかな。

 一般の方が、自分で剣を左右に振って敵の攻撃を受ける速度、これの7割増しくらいをイメージしてもらえたら良いかな、まぁ、言ってしまえば、受ける兵士も必死ですよって感じ?

 しかも、一般人に比べたら、兵士だって速いし強いですよ。

 う~んうまく説明できてるかな。

 ようは、ケイラ様が渾身の力で、体全体を使って剣を振る→大人兵士がそれを受ける→その受けられた剣の反動を利用して、ケイラ様は打ち込んだのとは逆の方に体を一回転して逆から打ち込む→それを大人兵士が剣を振って受けるというのを繰り返してるんですよ。

 まるでどこぞの人気ボクシング漫画の主人公が繰り出すデン〇シーロールの身体一回転バージョン的な感じ?

 いや、ますますよくわからなくなってきましたが、ようは、素人の私が見てもなんか凄いというのがわかるくらいに凄いんです。

 重ねて言いますけど、10歳の女の子ね。


 あ、あと、よくある話ですが、実はメイドの女全員、めっちゃ何かしらの達人的な設定あるじゃないですか。

 あんなのありえないので、一応お断りしておきますね。

 私もマリアもミラねえも、あと、メイベルさんも、普通にか弱い感じなんで、そこんところよろしくお願いします。

 ていうか、そんなに強かったらメイドなんかやってないですから!

 あ、でも、キラ様の秘書軍団の方、名前は確かナナイさんだったかな、あの方が一度暴漢を撃退しているのを見たことがあるんだけど、、、ですけど。

 あの人は何かしらのというか、足技の達人なんでしょうね。

 私も詳しいことは知らないですよ、この屋敷の窓から見かけただけなので、でもね、あれは凄かった……。

 なんか、男のおじさんだろうなあれは、ナナイさんを何か喚きながら追いかけてたんですよ、でもナナイさんは普通にすたすたと歩いていて、歯牙にもかけずって感じだったんだけど、そしたら急に男がナナイさんの前に回り込んで、あれは多分胸倉を掴もうとしたんだと思うんですが、そしたら、ナナイさん、脚をすっと垂直に上げたかと思ったら、片足立ちのまま、つま先の辺りで男の顔を往復ビンタみたいに蹴った後に、最後はすっと脚を高く上げて、踵で男の頭を蹴りつけて、男はそのままダウンですよ。

 ああいうのなんて言うんだっけ、あ、そうそう、踵落とし!

 あとは衛兵を呼んで男はそのまま連行されていきました、ナナイさんは何事もなかったかのようにまたすたすたと歩いて、城の中に入っていきましたよ。

 いや~、あれは凄かったですね~。

 って、また話がそれた……。


 とまぁ、そういうことで、ケイラ様は凄いって話だったわけですが、何も私達はケイラ様に肩入れしてるわけじゃないんですよ、確かにケイラ様は明るくて、人懐っこいというか、かわいらしいところがありますよ。

 それにくらべると、シェラ様は人との間に壁を作りがちというか、私達とは普通に話すし、冗談もいったり笑ったりとかもするんですが、どうもねぇ……。

 あ、そうだ、人見知りな所があるんですよきっと。

 キラ様に負けず劣らず綺麗な顔立ちをしているんですが、どうも表情が陰りがちで、きっと何か不満とかじゃなくて、感じ入るところがあるんじゃないでしょうか。

 キラ様の妹って、実は相当な重さなのかもしれないですよ。


 私は今のこの状況にとても感謝してますよ。

 だってありえないですもの、キラ様やお二人の妹様がありえなさ過ぎて、私達のことは霞んで見えるかもしれませんが、メイドがあんなお部屋を与えられて、お給料だって他所とは比べ物にならない額を貰って、三食付いてて、それもキラ様達と一緒に同じもの食べるんですよ?しかも、さっきお部屋に浴場が付いてる話をしたと思いますが、屋敷の方のキラ様達が使うためにある大浴場まで使っていいとか、どんだけ待遇良いんだよ!って突っ込みたくなるっす。あ、なります。


 あ、あとね、キラ様も、ケイラ様も、シェラ様も、対外用に大きな、いかにも貴族って感じの部屋があるんです、それぞれ個室で、でも、実は、ここだけの話、そのお部屋で生活しているのを見たことがありません。

 なんと、三姉妹揃って、そんなお部屋じゃ落ち着かないと、私達と同じ間取りの部屋で生活してるんですよ。

 っていうか、私の右隣はマリアだけど、左隣がシェラ様で、その奥にケイラ様、一番奥の角部屋にキラ様が住んでます。

 シェラ様のお部屋だけ、他の皆とは少し違って、というか一部屋多くて、プチ図書館みたいなお部屋があります。

 あと、キラ様のお部屋には、謎の真っ黒い絵画のような物があって、しかも、夜な夜なキラ様のお部屋から、キラ様以外の声が聞こえてくることがあるのですが、私が思うに、キラ様のお部屋のあの漆黒の絵画、あれはきっと、冥界につながる扉なのではないかと……。


 とまぁ、夏の納涼にぴったりの、軽いホラー話を盛り込んだところですが、とにかく、このキラ・パラディオール侯爵家というのは、あらゆる常識をぶっ壊す!というスローガンでもあるのかってくらい、常識が通用しないお屋敷なので、よかったら皆さんも遊びに来てみてはいかがでしょうか。


 きっとキラ様も喜んで冥界の扉を開いてくれると思いますよ……………。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

感謝の言葉しかありません。

よければ次のお話も読んでいただけるとありがたいです。

どうぞよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ