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 天は長くてまっすぐな黒髪の少女で、目が大きく、愛嬌のある顔をしている、りすっぽい少女だった。背はふつうくらい。お勉強はとてもよくできたけど、運動はほとんどなにもできなかった。(逆上がりもできない)天は模範的な優等生で大人しく物静かな性格をしていた。優しくて、温和で決して怒ったりしない。あんまり目立たない生徒だった。友達もたくさんいるわけではなかった。ただ天の場合、その美しさで生徒たちの話題になることが多かった。(すごく綺麗な子がいるって同級生からも先輩たちからもよく話題にされた)

 慧は耳が隠れるくらいの短めの黒髪の少女で、少し釣り目で、猫みたいな顔をしている、猫っぽい少女だった。背は少し高くて、性格は自由気ままで、強気で自分に自信があって、言いたいことは誰にでも遠慮なくちゃんと言って、問題ばかり起こしている問題児だったけど、お勉強も運動もできる優等生だった。(天のほうが成績は良かったけど、それほど順位は変わらなかった)よく生徒や先生と口喧嘩をしていたし、いろんな人とぶつかってしまうのが慧の特徴だった。でも、友達はたくさんいた。(先輩たちからも認められていた)そしてお嬢様学校の中で一番の有名な生徒だった。

「じゃあ、いこうか」と言って歩き始めた慧についていくようにして、天は「うん。わかった」と言って歩いて、やがて慧のおすすめのお店だという落ち着いた雰囲気の(路地裏にある隠れ家みたいな)喫茶店の中に入った。(街の中を二人で歩いているときに手をつなぎたかったけど、さすがに恥ずかしくて、つなぐことはできなかった)

 二人で街の中を歩いているときに、天はずっとどきどきしていた。

 窓際の席に案内されると、コートを脱いで制服姿になって席に座った。

 天は小さな黒の皮のバックを持っていて、慧は白のバックを持っていた。そのバックを脱いだコートのところに置いた。

 お嬢様学校の制服は、紺色の古風なデザインの制服で、スカーフは白色だった。スカートの丈はひざ下で、天は黒のタイツをはいていた。慧は素足で足首までの白い靴下をはいている。足元は二人とも焦げ茶色の革靴だった。

 天はカフェオレとプリンアラモード(さくらんぼあり)を注文した。

 慧はアイスコーヒーとチョコミントのアイスクリーム(ダブル。クッキー付き)を注文した。(よく注文するメニューらしい)

 慧はおまたせしました、といって可愛らしい和風の制服を着ている女性の店員さんがもってきてくれた天の注文したプリンアラモード(思ったよりも大きかった)を見て、「ふとるよ」とふふっと笑いながら言った。

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