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姫様は最強勇者の生まれ変わり~だけどTS転生を拒否したため、チートも無双もできません~  作者: しいず
ファーガス地方

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第99話 防寒着を試着します

この作品はカクヨムに投稿した物です。


フローラは町長から防寒着を受け取り、着ますが、薄くて暖かいです。

暖かい理由は、中綿を綿のかわりに、羽毛を使っていると、町長が説明します。

袋から出された防寒着を、町長は


「狭いですが、この中でご試着ください」


と差し出しますので、わたしはそれを受け取ります。

防寒着は思ったよりも、薄いのですが、狭い馬車の中でも

これなら、着やすそうです。


 わたしはトリシャ様に気をつけながら、その防寒着を着てみます。

すると、薄いですがとても暖かいです。


「薄手のものですが、とても暖かいですね」


わたしが町長に尋ねますと


「はい、中綿は綿ではなく、渡り鳥の羽毛が入っています。

なので、薄いですがとても暖かいです」


と町長が答えます。


「綿でなくて、鳥の羽毛なんですね。しかし、渡り鳥の羽毛を綿の代りにするとは、意外です」


羽毛を防寒着の中綿の代わりにするのは意外です。

しかし、綿と比べて暖かく、そして軽く薄いです。

そして、このような防寒着は初めて見ましたし、着ました。


「はい、とても暖かいのです。しかし、1着に使う羽毛の量に対し、

たくさんの鳥が必要なので、値段が非常に高いです。

また、渡り鳥の数や捕獲の手間を考えたら、売り物になりません」


町長は、1着に必要なたくさんの渡り鳥の羽毛や、手間や羽毛が取れる渡り鳥の数の関係から

売り物にならないと言います。


「では、これはどうして作ったのですか?」


売り物にならないのなら、なぜ作ったのか尋ねます。


「王女殿下がお召しになった物は、いわば試作品。

売り物になりませんが、羽毛がどれだけ暖かいか確かめるためのものです。

そして、綿との違いも比較しています」


町長は比較のための試作品と答えます。


「そうでしたか。確かに、薄手で暖かいですね。

しかも、綿の布地なので、毛皮と違いチクチクもしませんし、中の羽毛以外は作りやすいですね。

なので、中の羽毛がいかに高いのかがわかります」


中の羽毛は非常に高いのですが、布地は綿なので、ありふれたもので、

加工がしやすく、手間がかかりません。

なので、中の羽毛が非常に高いことがわかります。


「ええ、売値が出せないぐらいです。なので、王女殿下がお召しになるのに、ふさわしい品です」


町長はこのように言いますが、お世辞ですかね。

ただ、売値が出せないのは、大げさでなく、ほんとのことだと思います。

王国よりさらに北から来る渡り鳥はいますが、この山の中で越冬するとは思いません。


 これは予想ですが、ファーガス地方ならば、越冬する湖がありますので

羽毛はファーガス地方から入手していると思います。


「ありがとう、ございます。ところで、羽毛はファーガスから入手したのですか?」


わたしが町長に、羽毛の入手先を尋ねます。


「さすが、王女殿下、そこまでおわかりになるとは。

羽毛は、ファーガス領の渡り鳥の越冬地である湖で、渡り鳥を捕獲して、確保しています。

しかし、そう簡単に捕獲できませんし、1着で必要な渡り鳥の数を考えますと、

数を揃えますと、1年で渡り鳥が絶滅してしまうぐらいの量です」


町長は大げさな言い方をしますが、ファーガスから入手していました。

そして、品数を揃えると、1年で渡り鳥が絶滅してしまうぐらいの量が必要とも教えてくれました。


「そんなにですか。非常に高い上、渡り鳥までいなくなったら、意味がありませんね」


羽毛の元となる、渡り鳥がいなくなっては意味がありません。


「はい、王女殿下がおっしゃるとおり、渡り鳥がいなくなり、羽毛が手に入らなくなったら意味がありません。

それに、買える者もごくわずかなので、稀少性で儲かるかもしれません。

しかし、稀少性が高くなると、どうしても手に入れたくなる者が出てきます。

すると、どんな手段を使っても手に入れようとしますので、何が起こるかは想像はできます」


町長はこう言いますが、つまり稀少性が高いと、どうしても手に入れようとするものが現れる。

渡り鳥の捕獲は禁止されていませんので、乱獲されます。

乱獲により、渡り鳥がいなくなると、他の越冬地へ……が繰り返されるということです。

そして、最終的には、渡り鳥がいなくなってしまうということです。


「乱獲され、渡り鳥までいなくなってしまうということですね」


わたしがこう言いますと


「それもありますが、盗みなど、強引な手段を使っていきます。

もっとも、これらは考えすぎなだけかもしれませんけどね。

はっきり言いますと、商売として割に合わないということです」


町長は笑いますが、単に割に合わないので、商売にならないということです。


「確かに大げさでしたかね。しかし、何があるかわかりません。

想像したことが、起こらないとも言い切れません」


想像とはいえ、起こらないと可能性がまったくないと言えません。

ただ、想像したことが起こらないことが一番です。


「そうですね。とはいえ、まずは羽毛の防寒着をいかに安くできるかを考えます。

そうすれば、新たな収入源になりますからね」


町長は笑いながら言いますが、試作品の目的は新たな収入源のためでした。


「山の中の宿場町ですが、収入源をお探しなのですね」


「はい、そのとおりです。ファーガス領へ向かう、実質1本だけある道です。

数はそこまで多くなくても、ファーガス領は穀倉地帯なので、収穫時期になると

大量の荷馬車や取引のための商人が行き来します。

これが、町の収入源ですが、1年中、安定した収入源かつ、高く売れるものを探しているのです」


町長はこう言いますが、雇われ子爵といいましても、領主と同等のお考えがあるようです。


「そうでしたか。わたしは何もできませんが、町のために尽力してください。

あと、この防寒着はとても暖かく、軽くてよいですね、気に入りました」


羽毛の防寒着はとても軽く、暖かいので、この防寒着は気に入りました。


「気に入っていただき、ありがとうございます。

ただ、その防寒着は貴重な試作品なので、今回はお貸しするだけですよ」


町長は笑いながら言いますが、わたしも承知しています。


「もちろん、承知していますよ。ちゃんとお返しします」


とわたしも笑いますが、トリシャ様がまたわたしが着ているものの、裾を引っ張るのでした。


お読みいただきありがとうございます。


防寒着は要はダウンジャケットです。

ただ、化学繊維がないのと、羽毛は天然の羽毛しかないのが難点です。

生地は綿めんではありますが、素材は麻とウールぐらいになるかともいます。


羽毛も鳥を捕獲するので、手間がかかっているうえ、渡り鳥の越冬地も

限られているので、供給の問題もあります。


なので、売り物にならないほど高価になるりますが、試作品は暖かいです。


ツイッター

@shiizu17

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