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姫様は最強勇者の生まれ変わり~だけどTS転生を拒否したため、チートも無双もできません~  作者: しいず
ファーガス地方

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第98話 現場へ向かう馬車の中 その1

この作品はカクヨムに投稿した物です。


フローラとトリシャは、要された馬車に乗り、町長たちと共に崩落現場へと向かいます。


わたしたちが馬車に乗りますと、馬車は峠に向かって走ります。

町を出ますと、森を切り開いた畑になっていますが、その畑もすぐに終わります。

しばらくは森の中の平坦な道を進みますが、森もすぐに終わります。


 森を抜けますと、峠を上り始める道になります。

峠道の周りにはまだ木々がありますが、峠を登るにつれて木々も減っていき、

だんだんと岩山へと変わっていきます。


「景色が変わりましたね」


木が減り、岩肌の斜面が多くなり、荒涼としてきました。


「段々と岩山になっていきますが、木々が少ないため、崩れやすいのです」


町長がわたしのつぶやきを聞いて、こう説明します。


「そうなのですね。岩肌なので崩れにくいと思いましたが、そうでもないのですね」


岩山ならば、土砂が少ないので、崩れにくいと思いましたが、そうでもないようです。


「岩肌は岩肌で、雨や雪により浸食され、脆くなり、崩れやすくなります。

なので、常に道に小石が転がっていますが、時々道を塞ぐような大きな石が落ちてくることもあります」


町長は道に常に小石が転がっており、時折道を塞ぐ大きな石も落ちてくるとさらに説明します。

岩山は岩山で、雨や雪の浸食のため、崩れやすいのですね。


「そうなのですね。維持が大変ですね」


「そうですね、維持は大変です。王国とファーガス領から資金が出ますので潤沢です。

しかし、人手は町が出しています」


町長は資金は王国とファーガスから出ているので、潤沢だそうです。

しかし、人手は町が出しているそうです。


「そうなのですね。ファーガス側からは出ていないのですか?」


わたしが町長に尋ねます。


「普段の見回りは、ファーガス領との境界である、峠の頂上まで私たちとファーガス側とで行っています。

それぞれの領内が管轄となっており、維持管理、補修を担当の町が行っています」


町長は管轄が決まっており、その管轄では担当の町が行っていると教えてくださいます。


「そうでしたか。それぞれの町の管轄なのですね」


わたしがこう言いますと


「王女殿下の前でこのように言いますと、不満があるように聞こえるかもしれませんが、

峠の管理も雇用になっていますので、不満はありませんのでご安心を」


町長はこう言いますが、わたしは町長が不満があるとは思っていません。

むしろ、知らなかったことを教えてもらい、感心しています。


 しかし、町長からしましたら、王女の前で不満を言っていると思ったのでしょう。

町長からしたら、不満はなくても、不満を口にしていると思ってしまうのですね。


「不満だと思っていませんよ。むしろ、わたしが知らないことを知ることができ、感心しています」


わたしは微笑みながら、こう答えます。


「ありがとう。不満があるというのは、ちょっとした冗談であります。

しかし、王女殿下がそのように受け止めるなら、冗談になっていませんでしたね」


町長は笑いながら言いますが、町長の話し方は丁寧で、わたしに対する敬意があります。


「町長の話し方は丁寧で、敬意がありますね」


わたしがこう言いますと


「王女殿下の御前ですので、敬意をもって言葉を発しています。

そして、これでも貴族ですので、貴族としての教育や指導は受けています」


町長は笑いながら言いますが、貴族だったのですね。

町の町長は領主から任命され平民、またはその一族が担当します。


 なので、町長も平民だと思っていましたが、貴族でしたか。

貴族ならば、高価そうな調度品、高級な茶葉、そして手入れの行き届いた高級な馬車があるのも納得です。


「そうでしたか、わたしは任命された平民だと思い込んでいました。それは失礼しました」


わたしが頭を下げると


「そんな、王女殿下が頭を下げないでくださいよ。

子爵の爵位はありますが、領主は別におり雇われ子爵ですから。

それに、爵位がある貴族が、町長の職を務めているのは珍しいことですので、仕方がありませんよ」


町長はこう言いますが、子爵でも小さいながらも領地が持てるので十分な位です。


「そんな卑下しないでください。わたしは感心しておりますし、爵位がありますなら十分立派な貴族です」


わたしはこう言って、頭を下げると


「いえいえ、子爵なんて下級貴族です。王女殿下とこのようにお話できるとは、夢とも思いませんでした」


と町長も頭を下げます。

それに対して、わたしは「いえいえ」と返し、町長も同じように「いえいえ」を何度も繰り返します。


 するとトリシャ様が、わたしの服の裾を急に引っ張ります。


「トリシャ様なんですか?」


わたしは町長とのやり取りが止まります。


「さっきから同じことを繰り返すけど、人間の王族と貴族ってこんななの?」


とトリシャ様が不思議そうに尋ねてきます。


「え~となんといいますか……」


わたしは答えることができません。


「トリシャ様、人間というのは、時折このようなやり取りをするのです。

そして、このやり取りは深い意味はなく、人間独自のものですので、エルフにはご理解が難しいかもしれません」


町長はわたしの代わりに、トリシャ様の質問に答えてくださいました。


「よくわからないけど、人間独自のものなんだ。でも、意味がないのになんでするのかな」


トリシャ様は不思議に呟きます。


「そういうものなのです。人間からしたら、エルフの習慣が理解できないこともあります。

しかし、それはお互いの習慣の違いなので、そういうものだとご理解ください」


町長はこうトリシャ様に伝えます。


「たしかに、そうだね。気にしないでおくよ」


トリシャ様は一応は納得したようで、この話を終わりにします。


「トリシャ様もご理解くださいましたので、次は王女殿下のための防寒着の試着も済ませておきましょう」


町長がこう言いますと、一緒に乗っている庁舎の職員と別の女性職員が

座席に置いてある袋をごそごそして、防寒着を出すのでした。

お読みいただきありがとうございます。


地方や辺鄙な場所にある町は、領主から任命された平民やその一族が町長をしますのが一般的です。

なので、爵位がある貴族が町長を務めるのは、かなり珍しいこととなります。

ただ、これにより、調度品や茶葉や場所なども良い物です。


峠道は、岩山の峠道です。

崩落の原因は、崩れやしい脆い地質のためです。

雨や雪が多いので、一層崩れやすくなっています。


フローラと町長のやり取りはトリシャから見たら不思議みえます。

なので、フローラに尋ねましたが、これによりループが止まりました。


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@shiizu17

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