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第73話 襲われたのは王女でありません

この作品はカクヨムに投稿した物です。


今回からフローラ目線に戻ります。

アランが町から役人たちの部隊を連れてきました。

倒した山賊たちを連行中、フローラは隊長に話しかけます。

町へ知らせに行ったアランが、役にたちと共に戻って来てました。

役人たちは先に倒しました山賊たちを、宿場町へ護送していきます。

山賊たちは傷を負っていますが、イザベラが治療をしたため、命にかかる事はありません


「ご苦労さまでです」


わたしは役人の隊を指揮する隊長に、声を掛けます。


「フローラ王女殿下、私なんかにお声をかけて頂き恐縮です」


隊長はわたしに声をかけれれ恐縮します。


「そんな、恐縮事はないですよ」

「いえいえ、こんな田舎の役人が、まさかフローラ王女殿下に

お声をかけらるとは、思っていませんでしたので」


隊長はこのように言いますが、それに対しわたしは


「王国に仕える方に声をかけるのは、普通の事ですよ」


と笑顔で答えます。


「フローラ王女殿下に、そのようにおっしゃていただくのは、恐悦至極です」


隊長はそういって、頭を下げます。


「頭を上げてください」

「フローラ王女殿下がそうおっしゃるなら」


隊長は頭を上げます。


「山賊の護送、ありがとうざいます。わたしたちは、先を急ぎますので、山賊たちの事はお任せします」


わたしたちは、ファーガス地方へ向かっておりますので、山賊の事は役人に任せ先をに進みます。


「私たちの役目ですから、それは構いませんが、フローラ様が襲われたとなりますと……」


隊長はこう言いますが、わたし襲われたとなると、話が簡単ではありません。

王族が襲撃された場合、それは王族に対する反逆とみなされます。

なので、王族が直接、裁かないといといけません。


 王国の刑事事件は、通常は判事によって刑を決められますが、

王族への反逆罪となりますと、直接王族から刑を言い渡します。

刑と言いましても、処刑しかありませんが。


 しかし、場合によっては減刑される事があります。

関わりは低く、処刑するほどでない場合や重要な情報を提供した場合などです。

減刑と言いましても、処刑を免れるだけで、余程関わりが低くない限りは

例え重要な情報提供でありましても、一生投獄されます。


「そうですが、わたしも勇者ファーガスの生まれ変わりとして、復活する魔王を倒さないといけないのです。なので、おかませします」


わたしがこう言いますと


「ですが、王族が襲われましたら、私たちで処理する事は出来ないのですが……」


と言いますが、族に関わる事件は専門の判事が行い、派遣されますので、任されても担当できません。


「いえ、襲われたのは、勇者一行です」


とわたしは言います。


「それは一体どういうことですか?」


隊長は困惑します。


「確かにわたし王女でありますが、勇者ファーガスの生まれ変わりでもあります」

「それは存じております」

「今回の旅は王女としてではなく、あくまでも勇者としての旅なのです。なので、事前に王女の警護や警備を伝えてありませんよね」


わたくしが微笑みながらこう言います。


「なるほど、そう言う事ですか」


隊長も理解しました。

宿は事前に用意してありますが、警護や警備をする事は伝えてありません。

王女として、訪れる場合、例え宿場町でありましても、兵や応援の役人を派遣し

警備体制を整えます。

しかし、今回の旅はこれがないと言う事は、王女としてではありません。

また、この旅自体も公に発表していません。


「ええ、なので、勇者一行が山賊に襲われ、倒し、それを役人に引き渡したのです」


「わかりました。なので、今回の事は我々が担当します」

「はい、よろしくお願いします」


わたしは隊長と笑い合いました。


 わたしが隊長と話していますと、アルニルが倒した山賊たちも連行されています。

ただ、1人は台車に乗せられています。


「すみません、怪我の状態がよくありませんので、町へ急ぎます!」


台車を引く役人はこう言って、宿場町へ向かって行きました。


 台車が行くと、今度は別の山賊たちが連行されてきました。


「この2人は大丈夫そうだな」


隊長がこう言いますと


「この2人は装備と言い、山賊の主要な者かと思います」

「そうか。情報を聞き出して、山賊の情報を得る事ができるな」


貴族や王族を狙う山賊ですので被害自体はほぼないとしても、元は王都から

逃げて来た山賊の様ですので、役人たちも追っているます。


「実はですね……」


役人の1人が隊長の耳元でなにか話しています。

話の内容は聞こえませんが、隊長の踊りきつつも喜んでもいる表情から

悪いお話でなく、良いお話の様です。


「そうか、わかった。街までの連行を頼んだ」


隊長の表情は命令をしながらも、和らいでいます。


「よい情報が様ですね」


わたしも微笑みながら、言います。


「ええ、詳しくは言えませんが、良い情報ですよ」


隊長もこう言いました。

詳しい事はわかりませんが、今までわからなった事がわかったようです。


わたしが隊長とお話をしていますと


「たく、役人だらけで、居心地が悪いな……」


と馬車の側の地面に座りながら、愚痴を言っているエモリーがいました。


隊長は他の役人に指示を出しているので、エモリーの口は聞こえていません。


「隊長、わたしは馬車に戻っても良いですか?」

「ええ、ここは任してどうぞお戻りください」

「わかりました。ただ、わたしの従者が戻ってきますので、戻って来ましたら伝えて欲しいのです」

「わかりました、お伝えします」

「では、頼みました」


わたしはアルニルとイザベラが戻ってきたら、伝えて欲しいと隊長に頼みますと

馬車に戻る振りをして、愚痴を言っているエモリーの元へ行くのでした。

お読みいただきありがとうございます。


王族が関わる事件なので、法的にもいろいろややこしい煩雑なのです。

また、フローラたちは先を急ぐので、山賊のことはこれ以上関わるのも

大変なので、襲われたのは勇者ではないと言う事にしました。


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@shiizu17

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