第69話アルニルは射手を倒す その4
この作品はカクヨムに投稿した物です。
アルニルは疲れも出てきたので、3人目を速く倒す事にします。
わたしは枝の上で息を吐きますが、3人目となりますと流石に疲れてきました。
体格の割に体力がある方でありあますが、それでも3回高い木に登るのは疲れます。
「流石に疲れてきましたが、これで終わりです」
わたしは自分にこう言い聞かせてます。
3人目はわたしのいる枝から2本上の枝にいます。
この木は高さもありまが、幹と枝の太さが今までの2本と違います。
今までの木も幹も枝も人が乗れるぐらい太かったですが、今登っている木は
更に太いためかなり苦労しました。
太い分安定性はありますが、それでもトリシャがどんどん氷の魔法で
氷柱を飛ばし、それが当たるたび揺れています。
「トリシャの事は考えなくてもいいですね……」
トリシャの事は諦めましたが、それでもトリシャのお陰で倒す事が出来ていますのでお礼はします。
しかし、木が太いため揺れ出すとその揺れ幅も大きいので揺れ方が気持ち悪いです。
「大きな木の揺れ方は酔いそうになりますね……」
馬車で酔う事はありませんが、大きな木の揺れ方はどうも苦手ですね。
それに、揺れだしますと登るのも大変です。
3人目の枝へ移動しますが、時より大きく揺れますので落ちないように気を付けます。
そして、ここでも氷の破片がパラパラと落ちて来るので気を付けないなりませんが
あれこれ気にするよりも、思い切って一気に言った方が良いと思い節を使い枝へと飛びつきました。
枝に飛びつきますと、そのまま枝の上に腰かけますが少し息が切れてきました。
「木に登るのは力がいりますね……」
息を切らせながら枝の上で休みますが、上を見たら3人目がいます。
3人目はトリシャの魔法を魔石を使い耐えていますが、意外と持っていますね。
という事はかなり質の高い物である事に街がなく、盗まれたものとみても良いでしょう。
「簡単に使っていますが、貴重な物をもったいないですね」
わたしは少し呆れ気味に言いますが、そろそろわたしも動かないといけませんね。
わたしは息が整いますと、3人目がいる枝に移動する事にしますが
思ったよりも高さがあり、これまた一苦労です。
「疲れてきましたが、仕方がありませんからね」
わたしはこう言って、自分で頬を叩きますと再び木を登り始めます。
3人目がトリシャの魔法を防ぐたび、氷の破片が飛んできて
それがわたしにふりかかりますが、途切れることがあません。
(わかっていましたが、もうわたしのためでなくトリシャが魔法を使いたいだけですね)
わたしは呆れていますが、昔からこうですから今更ですね。
しかし、氷の破片は当たれば痛いですし、何より冷たい。
大量に氷の破片が降り注ぎますと、雨や雪と変わりません。
しかも、気温が低いのか氷が溶けにくいです。
魔法で生み出された物ですが、それでも氷は氷で普通に溶けます。
なので、2人目から何度も氷の破片を浴びていますと服も濡れてきています。
動いていたので身体が温まていましたが、しばらく休みましたら段々と冷えてきました。
しかもここは峠を越えたとはいえ、山の中ですので気温も低いです。
なので、このままですとさらに身体を冷えてしまいますから、さっさとけりをつけましょう。
わたしは3人目がいる枝の真下に来ましたので、かなり強引に枝に飛び移ります。
幹から枝に飛び移るのは難しく、失敗して転落するリスクもありしますがその時はその時です。
それに、あまりじっとしていますと、風によって身体が冷えてしまいます。
なので、わたしは飛び移れそうな位置まで移動しますと、思いきて幹から枝に向かって飛びます。
ただ、やはり幹から枝に飛び移りるのは無理があったようで、思ったよりも勢いがなく
右手が空を切りましたが同時に左手を出し、何とか枝につかまる事が出来ました。
(あ、危なかったです……)
思い切ったとはいえ、やはり落ちそうになるとかなり冷や冷やしました。
しかも、この高さですと、命が助かっても一生寝たままになりそうな大怪我をしそうです。
ただ、なんとか枝を掴めましたので、右手も枝をつかみ何とか
枝の上に登りますと真横に3人目がいました。
しかし、3人目はトリシャの魔法を防いでいて枝が揺れたのも
氷柱がぶつかったからと思っているようですが、今も氷柱がぶつかる度に揺れています。
そして、わたしも声を何とか出さずに堪えましたので気づいていないようです。
なんのでわたしは卑怯でありますが、そのまま剣を鞘に入れたまま背後から3人目を叩きつけます。
「くはっ!」
背後から叩きつけれて声を出しますが、頭でなく背中を叩きつけました。
そして、体勢を崩すとトリシャが飛ばしている氷柱が3人目の身体をかすめます。。
「ぐあああっ!!」
かすめただけでありましたが、高速で飛んで来る氷の塊なので
かなりの衝撃あったようで、男はがバランスを崩すと後ろのよろめきます。
わたしは危ないと思い、とっさに手を伸ばしましたがやはり空を切ります。
そして、男の身体はそのまま後ろへ倒れると、わたしの目の前から姿を消しましたが
それと同時に、いくつかの氷柱が目の前をひゅんと言う音を立てててそのまま飛んでいきます。
そして、その音が消えたと同時に樹の下からドスと言う重たく低い音がしたのでありました。
お読みいただきありがとうございます。
魔法でありましても、氷は物理なので残りますし、山の中なので氷がかかるとやはり寒いです。
木に登るのも3回目なので、アルニルも疲れが出てきます。
アルニルは3人目今まで同じように倒すつもりでしたが、木がから落ちてしまいました。
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@shiizu17