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第64話 防御の魔石

この作遺品はカクヨムに投稿した物です。


トリシャの放った魔法が命中したものの、効果がないようなのでアルニルは不思議に思います。

トリシャの放った雷撃は木の上へ向かっていたが、その雷撃は木に当たったものの

先程の様に木の上に居た山賊が落ちてくる事はありませんでした。

それどころか、トリシャが雷撃を放った別の木から矢が飛んできましたが

その矢はトリシャに頼んだ防御魔法で防がれました。


「トリシャ、違う所から矢が飛んで来またよ」

『たまにミスるぐらいするよ、テヘ』


トリシャは抑揚がない誤魔化しをしますが、誤魔化せていませんからね。

しかし、これぐらいのミスぐらい別に良いでしょう。

トリシャの防御魔法で矢を防ぐ事が出来ましたし、先ほどの矢で居場所もわかりましたので

トリシャは素早く再び雷撃を放ちますと、木の上から山賊が落ちてきました。

そして、その音と同時に揉めていた山賊たちも静かになりました。


「おい、木から落ちて来たぞ……」

「揉めている間に攻撃を仕掛けて来たのか!?」

「俺は戦う気はないぞ!投降する!」


1人がそう言ってわたしの元へ走ってきましたが、それと同時にまた別の木から

矢が飛んできますとその山賊の背中に命中し、倒れ込みました。


 どうやら仲間であっても容赦しないようですが、先程の事を見ても

矢を射るという事は、居場所がわかるリスクより投降される方が困る様ですね。

しかし、位置から話を聞いていたようにも思いますが……まずは私たちをしとめる気でいたのでしょうか。

そしてその後に裏切り者として、やるつもりのようです。


 でも、わたしにはそれはどちらでも良いですし、トリシャが矢が飛んで来た木にも

同じ様に雷撃を放ちましたが、こちらは木に当だけなのか山賊が落ちて来ません。


『おかしいな、そこにいたのに』


トリシャも不思議そうに言いますが、わたしは倒れた男の元へと行きます。


「大丈夫ですか?」


わたしはしゃがんで声を掛けますが


「ああ……」


と小さく言うだけです。


 男の背中には矢が5本刺さっていますが、矢が飛んで来た方向的に同じ位置から矢を放ったのでしょう。

しかし、ロングボウで連射といいますか、そもそも弓での連射自体が難しいです。

なので、1人でなく複数人いると思った方が良いですかね。

しかし、トリシャは3人と言ってましたが……まぁ、トリシャのミスや精霊による探知も

そこまで精度が高くありませんので、数が違っていても別に良いでしょう。


 この状態で話を聞くのは無理そうですが、それより見事急所をついて

ほぼ確実に仕留めていますし、これを見て残りの山賊も青ざめている事でしょう。

この距離からでは顔ははっきり確認できませんが、すっかり静かになっています。


「どうしますかね……」


わたしはこうつぶやきながら、立ち上がりますと大きく息をします。

そして、まっすぐ前を見ますと、残りの山賊ん方へと駆けだします。

前世でも素早い動きをできましたが、今の身体は小さく軽いので前世よりも素早く動けて良いですね。

胸はフローラ様ほどではないですが、それなりに大きいですが

動きの邪魔になったり揺れない様に押さえつけていますので、小さくは見えます。

ただ、トリシャはそれがあまり気に入らないような感じではありますが。


 それはともかく、走るわたしに向かって矢が放たれますが矢はわたしを反れるます。

さすがにこの動きでは当てることはできないようですが、それでも徐々に精度が高まて行きます。

しかし、かなり山賊たちに近づきましたら矢が止まりましたがどうやら近すぎて狙えない様です。


 またわたしが走っている間でも、トリシャが何度か雷撃を放ちましたがそれでも矢が止みませんでした。

位置的には間違っていないのですが、何らかの防御をされているのでしょうか。

そうでありませんと、説明がつきません。


「トリシャの魔法が防がれていますかね?」


わたしがトリシャに聞きますと


『そうだと思うよ。多分、魔法防御の護符か魔石を使っていると思うよ』

「そうですよね」


魔法防御の護符か魔石があれば、魔法が使えなくても防御魔法と同じ効果があります。

ただ、これらの物はかなり特殊な物で、騎士団や軍でさえも常備している物ではありません。

しかし、王都でとある貴族が保管していた魔法防御の魔石が盗まれたという話は聞いていますのでそれでしょう。


 その貴族の代々のコレクションの中に魔法防御の魔石があり、古い事なので

どのように入手したかは不明だそうですが、1度鑑定に出したところ

エルフと思われる術式によって人工的に魔力が込められた魔石との事です。

人工的に込められた魔力は通常、2年程で仕込められた魔力が失われますが

この魔石に関しては千年単位で魔力が保たれるという物で

鑑定した時点で既に400年から500年聞経っていたそうです。


 魔法防御の魔石はすべてが人工的に作る物ですので質が高い物を作るのが難しく

大体は1度か2度しか使えないそうですし、魔法を感知したら自動で防御するそうですが

防御が間に合うように発動させること自体がかなり難しくいようです。


 トリシャの放った位置からですと、魔法と言いますか魔力を感知して同時に発動するぐらいでなければ防御は無理でしょう。

しかも、雷撃の魔法は魔法の中でも速度はかなり早く、光ったと思っと同時に命中しているぐらいです。

威力はかなり抑えてありますが、速度は変わりませんので防御の魔石がどれだけすごいかわかりますね。


「トリシャ、王都の貴族の屋敷から保管してあった防御の魔石が盗まれています」

『そうなんだ』

「聞いた話ですが、エルフの術式と思われる方法で魔力が込められているそうです」

『人間の術式だとこの距離の雷撃の魔法は防御できないから、エルフの術式だよ』

「そうですよね。エルフの術式なら仕組みがわかったりして何とかできます?」

『無理だよ。あたしの住んでいるエルフの森や他のエルフの村の魔法書をすべて読んでるけど防御の魔石に関しては記述はあっても、術式の記載はなかったよ』

「そうですか」


読んだ魔法書をすべて覚えているトリシャでも、魔法書に術式が残されていないとなりますどうにもなりませんね。

魔石の出所が気になりますが、今となってはわからないから気にしません。

それに、盗賊の元へ着きましたので今はこちらを優先ましょうか。

お読みいただきありがとうございます。


魔法が使えなくても魔法を防御するアイテムはあると思いますが

かと言って一般的な物でないのではないかなぁっと思います。

また、トリシャよりもすごいエルフの魔法使いはいたはずですからね。


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@shiizu17

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