第63話 防御魔法
この作品はカクヨムに投稿した物です。
アルニルは山賊を捕まえに行きますが、隠れている山賊の攻撃を警戒して
トリシャに防御魔法を使うように頼みます。
わたしは持っていた剣を鞘に収めたままでありますが、警戒しながら山賊の元へ行きます。
トリシャはわたしから少し離れた位置から、隠れている山賊を警戒していますが
「アルニル、隠れている山賊の位置は大体わかったよ」
と少し大きい声でわたしに伝えます。
「トリシャ、声が大きいですよ」
わたしがこう言いますと
「こうしないと聞こえないよ」
と言いますが
「声を出すのでなく、それこそ精霊を使えばよいのではないのでしょうか」
とわたしは言い返します。
「そういえば、そうだね。でも、隠れている山賊を探すためとさっきの偵察のため、
山賊と話すために精霊を沢山だしてると精度が落ちるんだよ」
とトリシャは言います。
「トリシャ、偵察用の精霊はもう必要ないと思いますよ」
わたしは半ば呆れながら言いますが、前方にいた山賊たちは既に捕まえていますのでもう精霊は不要だと思います。
「そうか、もういらないか」
トリシャもこのように言いますが、トリシャはなんといいますか時よりこのように不器用といいますが抜けたところがあります。
知識もあり魔力もエルフの中でも飛びぬけて高く、エルフ一の大魔法使いと称されいますが
基本的に面倒くさがりで、ぐうたらな所がありましたがマオを討伐してそれはなおりました。
抜けたところはまだまだ直らのですが、1度に多くの事が出来るから
まとめてやろうとするところがあるのでしょう。
精霊を何体もだし、それをまとめて動かしつつ、精霊の位置や情報を同時に受け取っても
混乱せずにまとめられ、的確に指示をだせるのはすごいのですが。
「警戒のために出しておいただけだよ。でも、確かにもういいかな」
トリシャはこう言いますと偵察用の精霊を消したようですが、今度はわたしとの通信用の精霊をだします。
『これでいいよね』
トリシャは精霊を介してわたしに話します。
「はい、これでかまいません。で、隠れている山賊はどこにいるのですか?」
『左側の道と畑の間にある一番手前の木から奥に3本目の所に1人、同じあたりから
道の右側の森の木に2人隠れてるよ』
「そうですか」
トリシャから山賊が隠れている場所を教えてもらいますが、ここからですとそれなりの距離があります。
矢の射程を考えますと多分ロングボウだと思いますが、この上から矢を射る事が出来るのはなかなかですね。
3人いるとはいえ、先ほどの矢の数からしてもなかなかの腕前です。
思わず感心していますか、わたしがこうやって立ち止まっていても矢を射らないのは何故でしょう。
トリシャの防御魔法を展開している訳でありませんが、わたしだって油断沿ている訳ではありません。
しかし、この状況で何もしないのは気になりますね。
それに揉めている山賊たちは言い争いから、つかみ合いになっている様です。
わたしはそれを見て少し呆れていますが、あまり好きを見せますと矢を射られそうです。
わたしはトリシャに
「わたしに防御魔法をお願いします」
『いいけど、山賊の所へあるいていくんだよね?』
「そうです。なので、歩きながら防御できる盾タイプの魔法でお願いします」
『アルニルがそれでいいならそうするけど、守れる範囲は狭いよ』
「別に構いません」
盾タイプの防御魔法は立ち止まって全身を包み込むいわば完全包囲タイプと違う
防御できる部分を限定して、移動できるタイプの魔法です。
欠点としては守れる範囲が物理的な小型の盾と一緒で、範囲が限定されるのと
術者と一定の距離の範囲でしか使えない事です。
ただ、魔法を使うのはトリシャですので、全身は無理でも頭と胸、腹部と言った
重要な部分と、的にしやすい部分を守れるだけでも十分です。
それに、物理的な盾と違い重量はありませんし、大変なのはトリシャだけです。
トリシャは離れた位置から呪文を唱えて、わたしに防御魔法を展開します。
全身は守れないと言ってましたが、トリシャだけあって全身防げるサイズになっています。
「トリシャ、ありがとう」
『アルニルがお礼なん気持ち悪いけど、木の上の山賊も機を見て攻撃してくるよ』
「お礼を言って気持ち悪い葉心外ですが、わかりました」
『気を付けてね』
「はい」
トリシャに気を付けてと言われましたが、トリシャがこのように言う方が気持ち悪いです。
ただ、トリシャがこの言葉を言う時は良くない事が起こりやすいです。
なので、わたしはいつも以上に気を付ける事にします。
わたしはトリシャの防御魔法で守られながら山賊たちの方へ向かい歩き出します。
距離が段々と縮まっていきますが、ここは完全に矢の有効射程内です。
トリシャの防御魔法は物理攻撃防御可能ですが、連続攻撃となりますと
物理的な盾と一緒で破壊される事がります。
ただ、魔力を供給し続ければ弓矢程度では問題はありませんが気を付けないといけません。
わたしはどんどな歩を進めていきますが、ビュッと音が聞こえたともいましたら
防御魔法に矢が当たり地面に落ちましたが、わたしは気にせずにさらに歩みを進めます。
すると、さらに矢が飛んできますがもちろん問題りませんが、念のため立ち止まります。
立ち停まると、矢は連続して射られましたが、防御魔法で防がれるのがわかると矢やみまました。
矢が止んだと同時に、わたしの横を光る物が通り過ぎていきましたが
これはトリシャの雷撃の魔法で、その雷撃は真っすぐ木の上に向かって飛んでいくのでありました。
お読みいただきありがとうございます。
防御魔法は移動しながら全身に展開するのは難しいとなっています。
ただ、トリシャのならば前面のみみならば移動しながらも全身を防御可能です。
防御魔法は魔法だけでなく、物理攻撃も防御可能です。
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@shiizu17