第60話 山賊との話し合い その1
この作品はカクヨムに投稿した物です。
山賊が話し合いに応じるので話し合いをしてみます。
精霊を通じて相手から話を聞くというので、わたしは話をする事にします。
ただ、いざ話し合うとしましても何を話しましょう。
さらにこのような時はなんと言えば良いのでしょう。
「アルニル、このような時はどのような事を言うのが良いのでしょうか」
わたしはアルニルに尋ねますが
「フローラ様、もしかして何も考えてなかったのですか?」
と呆れ顔で答えます。
「話し合う事は考えていましたが、どのように話し合うかまでは考えておりませんでした」
「そうでしたか。ただ、わたしに聞いてくださっただけ賢明です」
「そうですか?」
「おかしなことを話されて話し合いが最初から決裂したら困りますから」
「そうですね」
確かに話の仕方によっては、最初から話し合いが決裂したかもしれません。
「相手はフローラ様だとわかっています。ただ、フローラ様はこちら側の切り札です。
なので最初はわたしが話します」
「わかりました、お願いします」
「任せてください」
アルニルは自信があるように言いますと、精霊に話します。
「わたしはフローラ様の侍女のアルニルと申しますフローラ様の替りにわたしがお話し合いをします」
『王女が話し合うのではないのか?』
「フローラ様が直接お話合いをするような相手ではないという事です」
『確かにそうだな。で、何を話し合いたいんだ』
「話し合うの事は1つ、このままフローラ様に投降してください」
『……』
アルニルは投稿するようにと言いますが、返事がありません。
「返事がありませんね」
わたしは小声でアルニルに話します。
「投降してくださいと言って投降するなら、最初からしていますよ」
「それもそうですね」
「ただ、答えがどうあれ即答しないという事は、迷っているという事です」
「そうのようですね」
アルニルが言うとおり、答えが投降をするしないにかかわらず即答をしないと言う事は迷ているという事ですね。
もし、投降しないのなら即答で断りますし、するとしましたらアルニルのが言うとおりすぐにしますよね。
それに、王族を襲ったという事は投降すれば自分たちがどんな刑が待っているかもわかっているはずです。
しばらく待ちますと、相手からの返答があり
『投降しても刑は決まっている、だからこちらには投降しても何も意味がない』
と答えました。
「つまり投降をしないということですか?」
わたしはアルニルに聞きますが
「投降する気が無ければ、こんな言い方はしませんよ」
「それでは投降をするのですか?」
「それもわかりません。ただ、このような言い方をするには何か条件を付けて欲しいのだともいます」
「条件ですか」
「はい、投降したら待っている刑は処刑のみ。なので、投稿して死ぬなら最後に一矢報いるはずです」
「確かに、どちらにしても命を失うのならば大人しく投降しませよね」
「ただ、そうしないのは条件を付ければ投降するという事です」
「そうだとしましても、どのような条件ですか?」
「はっきりいえば減刑ですよ」
アルニルは減刑と言いますが、法ではそのような事は原則できません。
ただ、原則と言う事は例外があるのですが、その例外は『王族が判断した場合』とかなり曖昧です。
逆を言えば王族が減刑をすれば認められることですが、この場合の王族とは
国王またはまたは襲われた王族本人となってりますが、つまり減刑をできるのは
お父様かわたしとなる訳です。
「減刑をできるのはお父様かわたしになりますね」
「法の上ではそうですが、最終的に決めるのは国王陛下です」
「そうですか、最初に減刑をするかどうか決めるのはわたしです」
「そうですね。フローラ様が減刑をすると言わなければ減刑できませんからね」
アルニルが言うとおりわたしも減刑はできますが、原型すると行ってもそのまま減刑される訳でなく
減刑しても良いかの最終的な決定はお父様になります。
しかし、わたしが減刑をすると言いませんと減刑そのものがされません。
なので、わたしが減刑をするかどうかを決めるのです。
しかし、減刑をするにしても条件があります。
例えば有益な情報がある事や本人はその意思がなくても、無理やり命令されたなど
やむおえない理由がある場合のみです。
ただ、減刑されたとしても処刑を免れるだけで良くても数十年は牢暮らしとなります。
「減刑するにもそれ相応の理由がないとできません」
「そうですね。何か減刑できる理由があるか聞いてみます」
「お願いします」
アルニルは何か減刑できる理由がないかと聞きますが、少し待ってほしいと言われました。
「何か考えているようですね」
アルニルがこう言いますと
「特に減刑できるようなことはないんだよきっと」
とトリシャ様がおっしゃります。
「そうですか?」
「あるならこんなに考え込まないさ。嘘でも無理やりやらされましたって言えばいいだけだよ」
「確かにそうですね」
「それすらないって事は、減刑され理由はないんだよ」
トリシャ様の言う事はわかります。
ただ、なんて言いますか、相手も話し方が冷静すぎます。
自分たちの命がかかっていますので、もっと必死になっても良いと思います。
「話し方も冷静だと思います」
「確かに、山賊にしては落ち着きすぎですね」
「そうだね。もしかしてない裏があるとか?」
「わかりません。罠があるにしても、そのように感じませんね」
「必死な芝居をした方がまだそれっぽいよ」
「そうですよね。これではこちらが逆に警戒しますし」
「ただ、時間稼ぎをしている感じもしいないから、よくわからないけどね」
「確かにそうですね」
冷静すぎますがかと言って、時間稼ぎをしている感じもしないので
トリシャ様もアルニルの考え込みますが、2人が考え込みますと
『こちらは俺たちをやっとた雇い主……つまり、盗賊の頭の居場所を知っている、それでいいか?』
と言う返答が来たのでありました。
お読みいただきありがとうございます。
話し合いに応じましたが、山賊側もはっきりしない様子です。
ただ、王族を襲った以上は処刑を免れないので要求は減刑となります。
減刑を決めるのはフローラとなりますが、山賊がフローラが減刑させ条件があるかどうかです。
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