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第54話 峠の景色

この作品はカクヨムに投稿した物です。


馬車は峠道を走りますが、景色が良いのでフローラは馬車を止めます。

いつの間にか眠ってしまいましたが、馬車の揺れで目を覚ましたが

馬車は曲がりくねった道を走っていますが、本格的な峠道はいったようです。

現在走っています峠道は周りは木々にに囲まれていますが、」時期的に木々は葉は色づき

紅色や黄色の葉が日の光に照らされて美しいです。

そして、山を登ったせいか日は当たりますが宿場町周辺よりも入ってくる風が冷たいです。


「フローラ様、お目覚めですか」

「はい、わたしもいつのまにか寝てしまいました」

「わたしも寝てしまいましたが、馬車の揺れですぐ目が覚めました」

「そうでしたか。しかし、少し眠るだけでも違いますね」

「そうですね、ほんの僅かでも寝ますと頭がすっきりします。

しかし、この揺れでよく寝ていられますね」


アルニルはこう言いますが、曲がりくねった峠道であるにもかかわらず

トリシャ様とイザベラはよく眠っています。


「そうですね。わたしも揺れで目が覚めましたからね」

「前世の時でもこの2人はどんな場所でも寝ていましたが、トリシャはともかくイザベラも変わっていませんね」


アルニルが言うとおり、トリシャ様は元々どこでも寝れましたが、イザベラも前世ではそうでした。

どこでも寝れるという事は、長い冒険の旅をする事を考えますと有利に働きます。

ファーガスもどこでも眠れましたからね。

そして、わたしも馬車の中や宿のベッドでも眠れますので、旅も苦になっていません。


「変わらないのも悪い事ではないですからね。しかし、一番山々が色づいていて

美しい景色を見ないのはもったいないですね」


木が途切れた場所に馬車が差しかかりますと、遠くの山々を見渡す事が出来ます。

見渡せる全ての山の木が色づき、赤い葉の色と黄色い葉の色がとても美しいです。

時間がありましたらこの風景を写生したいのですが、残念ながら時間と

わたしは絵がうまくありませんので描く事が出来ません。


「確かに綺麗ですね。遠くの高い山は雪が降ったようで、少し白くなっていますね」

「この辺りの山は王都の中でも高いですので、雪がすでに降ったようですね」

「そうですね。ただ、トリシャは元々森に住んでいるせいか、こういう景色には興味がないのです」


アルニルがこう言うので、ファーガスの記憶を思い出してみましたが

確かに、トリシャ様は葉っぱの色が変わったぐらいでっとおっしゃっていますね。

あと、ファーガスもあまり興味はないようですし、寒さは苦手だったようで

木々が色づくのは寒くなということなので、冬が来るといってため息を付いていましたね。


「そうだとしましても、わたしはこの景色が気に入りました。絵を描く事ができませんが

この景色を切り取って持って帰り、お父様やお母様たちにお見せしたいです」


わたしはこの風景をそのまま写してもって帰りたいですが、そのような事は出来ません。


「そういえば、トリシャがその場所物を紙に写す方法が使えましたよ」

「本当ですか?」

「はい、偵察のために精霊を見た物を離れた位置からが手元にある紙に写す方法です。

いわば、魔導通信を使って絵を送ると言った感じですかね」

「なるほど、そう言う事ですか」


もう少し詳しくアルニルが説明しますと、精霊を砦や城などに送り精霊を見た物を

離れた位置にいるトリシャ様の手元の紙に写すそうです。

魔導通信の様に姿や音や声を一緒に送るには魔力と魔道具は必要ですので

トリシャ様でありましても、長時間送信するのはなかなか大変だそうです。


 しかし、需要な部分や精霊が動いた軌道で通れる道を調べる事ぐらいはできるそうです。

紙に遠くから見た物を写すにはそれなりの魔力は必要となりますが、トリシャ様なら数十枚ほどなら問題はないようです。


 この方法を使い魔王城の通路や敵の配置などを調べ、マオの元へ最短で行くルートを見つけましたが

それでも魔王城ですから、かなりの苦労はありました。

ただ、この方が無ければマオを倒す事は出来なかったかもしれないぐらいギリギリでした。


「それなばトリシャ様を起こしましょう」

「起きるかわかりませんが、起こしてみます」


アルニルはトリシャ様を起こすため身体を揺らしますと


「ん……もうお昼ごはんの時間かな……」


と寝ぼけているのか夢をみているのかわかりませんが、こう言います。


「トリシャ、寝ぼけてないで起きてください」

「ん……なにかな……姫様……」


トリシャ様は眠い目をこすって目を覚ましました。


「あの、この風景が綺麗なので、精霊が見た物を紙に写して欲しいのです」

「なんだ……そんなことか……でも、今はその魔法は使ってないよ……」


トリシャ様はこういいますが、今は使えないようです。


「そうなのですか……」


わたしは肩を落としますが


「精霊を使わないで、本人が見た物を写せる魔法を作ったからそれをつかえばいいだだよ」


とおっしゃります。


「そうでしたか。でしたら、馬車を少し止めてもらいましょう」

「わかりました」


アルニルは御者荷馬車を止める様に言い、馬車が景色の良い場所で止まりました。

そして、馬車から降りますと


「この物の見た物を写したまえ」


とわたしに見た物紙に写す魔法をかけました。


「姫様が写したいと思えば紙に写せるけど、姫様は魔力があまりなから2枚ぐらいしか写せないかな。紙なら何でもいいよ」

「わかりました」

「良い紙でありませんが、メモ用の紙を使ってください」


旅の途中なので紙はアルニルが持っていたメモ用の小さい紙しかありません。

仕方がありませんが、それでもこの景色を写せるならば問題ありません。

ただ、2枚までのでどの風景を写すか悩みますが、高い山が雪をまとい

その下には黄色く色づいた木々が広がっていますが、針葉樹の緑も残っています。


 そして、空は雲がほとんどなく青い空が広がっています。

わたしはこの空の青、雪の白、黄色く色づいた木、針葉樹の緑が見える場所を

紙に写す事し、写したいと思いました。


 すると、紙にはわたしの見たのがそのまま絵が描かれ、まるで紙に切り取ったように写し出されました。


「まるでそのままを写したようですね」

「色もそのままですよね」

「ただ、紙が小さいのであまり上手に写っていませんが……美しさは伝わりますね」

「そうですね」


紙が小さいので、少し窮屈に難じますがそれでもそれぞれの色があり美しさは通じますので満足です。


「あと1枚あるけど、どうする?」

「これで十分ですが、魔法の効果はどれだけ続くのですか?」

「使わなければずっと続くよ。解いて欲しいなら、解くけど」

「問題はないと思いますし、また美しい場所があればトリシャ様が眠って居ましても起こす必要はありませんから、このままで構いません」

「それでいいなら、このままにしておくよ。しかし、確かにこの風景は綺麗だね」


トリシャ様もこの風景を綺麗と感じていますが、これを聞いたアルニルは


「前世では葉っぱの色がかわったぐらいでと言ってましたよね」


とからかうように言います。


「わたしも200年以上経つと変わるんだよ」

「見た目は変わらないですが、変わるのですね」

「そうだよ。それだけ成長慕った事だよ」

「そうですね。しかし、日があるとはいえ、山の上なので冷えますから馬車に戻りましょう」

「そうでね、少し冷えてきました」


わたしたちは馬車へ戻りますと、馬車は走りだします。

そして、馬車が止まっている間もイザベラは寝ていましたが、馬車の扉開けて

少し冷えたのか、イザベラも目を覚ましたのでありました。

お読みいただきありがとうございます。


季節的には晩秋になりますので、高い山は既に雪が降っています。

雪が降る辺りは針葉樹、峠道の辺りは広葉樹が多いので紅葉や黄葉が丁度見ごろで

日が昇ったばかりで空気もまだ冷たいので綺麗な景色です。


トリシャの見た物を写す魔法はリアルな描画なので要は写真です。

写真はもちろんまだないですが、魔導通信はテレビなのでこの手の魔法技術発達しています。

魔導通信は音声のみも可能です。


ツイッター

@shiizu17

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