第52話 アルニルに山賊の事を話します
この作品はカクヨムに投稿した物です。
まだ日が昇る前あるが、アルニルがフローラを起こしに来たので
フローラはアルニルにアルニルから聞いた山賊の話をします。
翌朝、まだ暗いですがアルニルが起こしにきました。
「フローラ様、おはようございます」
「アルニル、おはようございます」
わたしはアルテイル様とお話した後すぐに眠りましたが
眠った時間は短いですが、深く眠りましたので十分です。
「昨日は早かったですが、眠れましたか......」
アルニルは眠そうな顔でこういいますが、アルニルも時間が早くて眠れなかったようです。
「アルニルは眠れなかったのですか?」
「一応眠りましたが......眠りが浅く......頭がすっきりしません……」
アルニルは眠い目をこすっていますが、普段はこんな事あありませんが
旅先ということもあり、城の中より気が抜けてはいますがわたしは気にしません。
「時間が違いますから眠れませんからね。ところでアルニル、アルテイル様からお聞きしましたが
峠に貴族だけ襲う山賊がいるそうですが知っていますか?」
「いえ、知りません。知っておりましたら、お話しますよ」
「そうですよね」
アルニルが知っていましたら、お話しますからね。
なので、アルニルに昨晩のアルテイル様のお話をお話しました。
「そのようなお話は聞いた事ありません。フローラ様がおっしゃるとおり王都までお話が伝わっていないと思います」
「そうですよね」
「もしかしましたら、宿の主が知っているかもしれませんので聞いてきます」
アルニルはそう言うと部屋を出ていきましたが、わたしの準備その後で良いでしょう。
そして、しばらくするとアルニルが戻ってきました。
「宿の主にお話を聞きましたが、確かに貴族が山賊に襲われたそうです。
ただ、フローラ様がおっしゃるとおり、被害がなくその後のも出没していませんので
王都に伝えるほどではなかったそうです」
「そうでしたが」
被害が無く、その後も出没しなかったため王都までお話が伝わらなかったそうです。
ただ、山賊自体は時々出没する事はするようですか。
「山賊自体は出没するのですね」
「はい、たまに旅人が襲われる事があるそうですが、その山賊もあまり出没していないようです」
「そうなのですね」
「もし、出没しましても、わたしたちで片付けますので」
「そうですね」
もし、山賊が出没しましてもアルニルたちで対処できますからね。
なので、あまり心配しなくてもよいですが、それでも油断は禁物です。
「心配はしませんが、油断は禁物ですよ」
「わかっております。では、お着替えをしましょうね」
「わかりました」
わたしはアルニルに着替えと身支度をしてもらいますと、宿を出発します。
「まだまだ暗いの……なんで出発するんだ……」
「そうだよ……まだまだ寝ていたいよ……」
エモリーとトリシャ様はあくびをして文句を言っていますが、この時間に出発しないと
晩秋の今の時期では日がある内に峠を越える事が出来ません。
「この時間から出発しないと、日のあるうちに峠を越えて次の町へ行けませんよ」
「だからって、日の出前に出なくても......」
「文句を言いますと置いていきますよ」
「わかったよ……アルニルは厳しいな」
「厳しくはありませんよ、これから険しい峠を越えますのでもたもたしている時間がないのです。さ、早く馬車に乗ってください」
アルニルはそう言って眠い目をしているトリシャ様を無理やり馬車に乗せますが
「やっぱり、アルニルは厳しよ......」
と言って、トリシャ様は渋々馬車に乗り込みました。
そして、わたしも馬車に乗るのですが、その前にエモリーに声を掛けます。
「エモリー、すこしだけお話をしたいのですがよろしいですか?」
「なんだ、姫さんから話しかけるとは珍しい」
「エモリーが知っているかはわかりませんが、お話したいことが事あるのです」
わたしはエモリーに山賊の事をお話しますが、山賊と言いますか
盗賊の事なら盗賊のリーダーに聞くのが一番と思い、エモリーにお話をしました。
「そういえば、半年ほど目に捕まりかけて逃げた連中がいたな。ただ、俺と活動している場所が違うんで、直接会ったこともなく、賊同士の話で聞いたぐらいだ」
「そうでしかた。同じ盗賊同士ですので、知っていると思いましたがそうでもないのですね」
「ああ、王都と俺の活度していた街道筋は離れてるからな。だから話で聞く体でしかない」
「それはしかたながありません」
「ただ、俺の所にも逃げたた奴が2,3人いたから、少し話は聞いてはいる。
そいつらが言うには、どうもファーガスの方から来たのが頭をやってたらしい。
そして、逃げる時にファーガスの方へ行くが、どうせなら山賊でもやるから
来たい奴だけついてこいといってたらしいぞ」
「そでしたか」
直接役に立つお話でありませんが、流石盗賊同士だけだけありある程度のお話を聞く事が出来ました。
そして、エモリーとお話をしていますと、アルニルが早く馬車に乗るようにと
わたしの元へと来ましたので、わたしは馬車に乗り込みます。
「エモリー、ありがとございます。アルニルが馬車に乗るようにと言っていますので、馬車にのります」
「べ、べつにこれぐらい構わないぜ……姫さんのためだからな」
エモリーはわたしがお礼を言いますと、顔を赤くして照れています。
「柄にもなく、フローラ様に照れるとはな」
「う、うるさい、いいだろ別に……」
「意外と女性には弱いのだな」
「そう言う騎士様はどうなんだ」
「騎士たるもの、女性に現を抜かす暇はない」
「そうですか、まったく、お堅いね」
「それが騎士だからな」
「そでしたねー」
相変わらずアランとエモリーは言い合っていますが、それでも不思議と仲が良く見えます。
「フローラ様、早くしてください。フローラ様がお乗りにならないと出発できません」
「わかりました。アルニルがこう言いますので、馬車に乗ります」
アルニルがせかしますので、わたしは馬車にのりました。
そして、馬車は小さな前照灯を照らしながら、峠に向けて走り出し
アランが馬車の前を進みエモリーは馬車の後を付いていくのでありました。
お読みいただきありがとうございます。
アルテイルがしていた山賊の話はアルニル走りませんでしたが
被害が無かったこともあり、王都まで伝わってませんでした。
そして馬車に乗り込み最初の峠越えをします。
ツイッター
@shiizu17