第50話 明日は早いですが眠れません
この作品はカクヨムに投稿した物です。
温泉から食事を終えて宿に戻って来たフローラたちですが、翌日は峠を越えるため日の出前に
出発するをするのでかなり早い時間に寝る事にしましたが、時間が早くて眠れません。
すると、アルテイルの声がするのでした。
温泉を出ますと宿の主に教えていただいたお店で食事をしましたが
アランとエモリーの食事は元から別ですので、気にしません。
そして、宿に戻りわたしの部屋で明日以降の工程についてのお話をすますが明日は日が昇る前に出発します。
なので、今夜はまだ早い時間ですが温泉に入った事もあり眠くなりましたので寝る事にします。
「早いですがもう眠ります」
「姫様が寝るのならあたしたちは部屋に戻るよ。でも、まだ眠ないけどね」
「トリシャは馬車で寝ますしね」
「どちにらにしても、こんな時間には寝れないよ」
「そうでありましても、ベッドに入るだけでも違いますから」
「そうかな」
「わたくしは既に眠いので、お先にお部屋に戻ります。フローラ様おやすみなさいませ」
「イザベラ、おやすみなさい」
イザベラはお話をしている最中も眠そうだったので、自分の部屋に戻りますが
アランとエモリーの部屋だけでなく、わたしとアルニルたちの部屋は別になっています。
「それじゃあたしも部屋に戻るよ、姫様おやすみ」
「トリシャ様、おやすみなさい」
トリシャ様も部屋に戻っていきましたが、アルニルはわたしが寝るまでの
身支度や髪の手入れをしますので、まだ残っていますがそれも済みましたので部屋へ戻ります。
「アラン君たちはまだ部屋に居ませんが、明日は日の出前に出発しますので寝ましょう」
「アラン達はどこへいったのですかね」
「温泉についてきている事は気づいていましたが、温泉に入った後の事はわかりません」
「時間はまだ早いとはいえ、小さな地方の宿場町ですからお店が閉じるのも早いと思いますが」
「そうはいいましても、まだまだ営業時間です」
アルニルが言うとおり、まだまだお店が開いている時間なのでかなり早い時間ですが明日に備えるので眠れなくても、ベッドに入ります。
「身支度も済みましたので、わたしも部屋にもどります」
「アルニル、ありがとうございます。わたしとしまして2人部屋なので一緒に寝ても良いのですが」
わたしがこう言いますと
「それはダメです。侍女と王女というのもありますが、フローラ様と夜とご一緒したら興奮して眠れませんので」
と答えました。
「そういえば、アルニルはわたしを性的にと言ってましたよね……」
「もちろん今も見ています!ただ、侍女として仕事をしている時は欲情はしませのでご安心を」
アルニルはこういいますが、侍女としてはしっかりわきまえてると言いますかなんといますか......。
気にするのはやめましょう。
「わたしはベッドい入りますので、アルニル、ご苦労さまでした。」
「わかりました。では、部屋に戻りますので、フローラ様おやすみなさいませ」
「おやすみなさい」
わたしがベッドに入りますとアルニルは部屋の明かりを消し、一礼をして部屋を出ていきました。
アルニルが去ってからまださほど時間経っていませんが、うとうとはするものの
時間が早いのもあり、なかなか寝付けません。
しかし、やる事もありませんし、明日に備えて眠らないとなりません。
わたしはベッドの中で何度も寝返りをしますが
『うい~フローラ~起きてる~』
とアルテイル様のお声がしました。
旅に出てから疲れもありまして、宿に付きますと食事と入浴を済ませたと
早々に寝てしまい、アルテイル様とはまったくお話をしていませんが
アルテイル様とお話すること自体、長い事していませんでしたね。
なので、わたくしはベッドからでて小物入れの中にある魔石を取り出すとアルテイル様お話をします。
「アルテイル様、起きていますよ。お久しぶりですね」
『そうらね~お久しぶりらね~』
アルテイル様に挨拶をしますが、話し方から酔っている様です。
「アルテイル様、酔っていらっしゃるのですか?」
『ちょっとね~ファーガスのお酒を飲まされて……ベッドに押し倒さりぇたけどね~』
アルテイル様がこうおっしゃりますと、すかさずファーガスの声がしまして
『この駄女神!人の部屋で勝ってに酒を飲んで、床で大の字で寝たからベッドに運んだだけだろ!』
と言うのでした。
『押し倒したのは~じじるれしょ~』
『倒してないわ!寝かしただけだ!』
お久しぶりですが、アルテイル様は相変わらずのようですね。
「アルテイル様は相変わらずですね」
『相変わらずじゃ困るんだよ。てか、生きてる間にこんな駄女神を信仰してたなんてがっかりだよ』
ファーガスはこう言ってため息をつきますが、わくしもアルテイル様がこのような女神だと思っていませんでした。
ただ、信仰自体はなくっていませんし、むしろ面白いと思っています。
「わたしは面白いと思っています」
『直接世話をしなければな。こっちはたまったもんじゃない。しかも、酔ってフローラと話してないから、話すんだーって言って、こうして話してるしな』
アルテイル様からお話をしてきましたので、何かあると思いましたら違いましたか。
『単に酔って話してる訳じゃないって~、ちゃんと用はあるよ~』
アルテイル様は少し怒ってこのようにおっしゃります。
『黙れ、酔っ払い駄女神』
『駄女神じゃないもん!よっぱらい女神だもん!』
『酔ってるのはおなじじゃねえか!』
『違うもん!駄じゃないもん!普通の女神だもん!』
『普通の女神は酔って床で大の字でないだろう!』
『ファーガスが知らないだけで、他の女神もあたしとおなじだもん!』
アルテイル様はこうおっしゃりと、具体的な女神のお名前をあげて何をしたかまでお話をしましたが
お名前があがった女神様は……アルテイル様と同じく、教会で信仰されている女神様でした。
『まったく、まともな女神はいなのか』
『まぁ、大体は1000年前とかの話だけどね~』
『他の女神はそうでも、おまえは今もじゃねえか!』
ファーガスはそう言ってため息を付きますが、アルテイル様はちゃんとしたご用があると
おっしゃていましたので、それを聞く事にします。
「わくしにご用があるとおっしゃていましたが、なんでしょうか?」
『そうだった~忘れるところだったよ~。実はね~これから超える峠に~山賊が出から気を付けて~って教えに来たんだよ~』
「峠に山賊が出る事は既にお聞きしています」
峠に山賊が出る話は既に聞いておりますので、アルテイル様からお聞きするほどではないと思います。
『普通の山賊だったら~あたしからいわないよ~』
「それは一体どういうことですか?」
わたしは普通の山賊ではないっとアルテイル様に聞きますと、アルテイル様は
『どうもね、王族や貴族だけを襲う山賊がいるんだよね~』
とお答えになったのでした。
お読みいただきありがとうございます。
アルテイルは久々に登場しましたが、単に出る場面が無かっただけだよ。
そして、相変わらずファーガスに駄女神といわれてはいます。
峠の山賊の情報をフローラに教えましたが、詳しい事はまた次回。
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