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第46話 アランを注意する

この作品はカクヨムに投稿した物です。


アランが騒ぎを起こしたのでフローラはアランを注意します。

出発早々、早くも足止めとなりましたがアランを何とか置きつきを取り戻しました。


「フローラ様、ご迷惑をおかけしました……」


アランは馬から降り、跪いて謝罪をしますが


「それでもお姫様を守る騎士様かね」


とそれに乗じてエモリーが言いますが、これに対してアランは何とか堪えています。


「周りの目もありますから、ひとまずここから離れましょう」


アルニルがこう言いますので、わたしたちは馬車にのりアランは


「盗賊が居たため、迷惑をおかけしました。盗賊は連行しますので」


と言って、エモリーの襟をつまみますと無理やり自分の馬に乗せこの場をはなれました。

そして、しばらく走りますと、馬車を止めるのにより場所がありましたので

アランとエモリーの様子を見るために馬車を止めました。


「俺は馬から降りるぞ!」


2人の様子を見ますと、エモリーがアランの馬から降りましたが

エモリーが乗っていた馬は、アランの馬の後ついて来ていました。


「まったく。誰が好き好んで男と馬に乗るかっていんだ」

「その割に、大人しく後ろに乗っていたが」

「あんなに速く走られたら、俺あっても怪我をするからな」

「あと、しっかりつかまっていただろ」

「そうしないと落ちるからだ!俺は自分の馬に乗るからな!」


エモリーはそう言って、自分の馬に乗りました。


「2人共、中がよろしいですね」


アルニルが皮肉を込めてこう言います。


「アルニルさん、どこをどう見たら仲良く見えるんですか」

「そうだ、俺と騎士様が仲がいい訳がないだろ」

「そうですか?とても息が合っていると思いますが」

「「そんなことはない!」」


2人共声を揃えてこう言いますが、息は合っていますよね。

ただ、今はこの話をしに来たのでなく、先ほどの事をアランに注意します。


「アルニル、それよりも本題ですよ。先ほどの事についてですがアランは馬から降りてください」

「わ、わかりました」


アランは馬から降りると、わたしの前に跪いて頭を下げます。

そしてアルニルはアランに対して、先ほどの事をわたしに変わって注意します。


「そうでしたね。アラン君、先ほどの事ですが騎士であろうものが

いくらエモリーでありましても、丸腰の相手に向かって剣を振るとは騎士としてはダメです。

しかも、フローラ様直属の騎士でありながら事をするとは、フローラ様に恥をかかせましたよ」

「そ、それについて申し訳ございません……」

「そうだ、そうだ、丸腰の相手に剣を振るとは騎士道に反するだろ」

「くっ……」


エモリーもアルニルに乗って茶々を入れますが、エモリーの言う事も正しいのでアランも反論は出来ません。


「エモリー、調子に乗っていますが、あなたもフローラ様を襲った罪で指名手配されていますよ」

「いや、正確にはその前からだから、今更変わらん」

「いえ、変わりますよ。以前なら20年牢に入るぐらいで済みましたが、王族を襲ったという事は処刑しかありませんので」

「ちょ、待てよ!俺は確かに馬車は止めたが、何も盗ってないぞ!」

「王族の馬車を止めた、これだけで重罪です。普通ならその場で切り捨てすが

あの時は多勢に無勢、そしてエモリーの態度で見逃しだけですから」

「だったら問題ないんじゃなだろ!」

「あの時はです。今は指名手配ですので、そうもいけません」

「くっ……」


エモリーもアラン同様に何も言えませんが、それでも逃げる様子はないように見えます。

そして、アルニルも


「逃げるなら今の内ですよ」


と言いますが


「逃げるなら馬に乗った時点で逃げてるさ」


とエモリーは答えました。


「確かにそうですね。エモリーの事ですから、逃げる時はすぐ逃げますか」

「逃げないのは姫様がファーガス地方へ行くから、俺もついて行こうと思ったからだ」

「その事を知っているのですね」

「そりゃ、あんだけ大袈裟に発表すれば俺も知る事は出来る」

「なるほど。しかし、出発まで1か月半はありましたが、その間はどうしたのですか?」

「王都には入れないが、村や宿場を旅人の振りをして転々としてたし、仲間もいるかな」

「なるほど。お金の事は聞かない事にします」

「ま、言わなくてもわかるだろうけどな」


盗賊だけあって、まっとうにお金を稼いでないことは想像できます。


「大体の事はわかりましたが、フローラ様どういたします?」


アルニルはわたしに聞いてきますが、ついてこないで下さいと言っても

エモリーの事ですから勝手についくるでしょう。

なのでわたしは


「盗賊の事は盗賊が詳しいと思いますし、アランだけやはり不安の様ですのでエモリーもご一緒してもらいます」


と言いますと


「そうですかわかりました」


とアルニルもあっさり受け入れました。


ただ、アランは


「不躾ながら、もし上げます。仮にも王国の指名手配になっている盗賊団の団長ですよ?

前回はフローラ様に敬意を表すと言ってましたが、いつ裏切るかわかまりせん。

それに、騎士として指名手配の男を放っておく訳にはいきません。どうか、考え直しを」


と頭を上げて言いますが、わたしはこれに対して


「アラン、先ほどはわたし直属の騎士でありながら、騎士道や法から逸脱した行為をし、わたしに恥をかかせましたよね?」


と言いますと


「し、失礼いたしました。先ほどの意見は取り消します」


と言って、再び頭を下げました。


「フロー様、ちょっと言い過ぎではないですか?」


耳元でアルニルが囁きますが


「出発して早々これでは、この先が思いやれます。なので、たまには王女らしく部下の騎士を注意しておきます」


とわたしは小声で微笑ながらアルニルに言いました。


「普段は王女の威厳はありませんが、たまには出した方が良いですからね」

「確かにそうですが、そんなに威厳がありませんか?」

「普段のフローラ様はそれだけ接しやすいのです」


アルニルはこう言いますが、そうとも言えますね。

ただ、たまには王女らしい所を見せた方がいいのかもしれませんが。


「それはともかく、アランは騎士としては問題ある行動をしましたので注意はしっかりしておきます」

「そうですね。アラン君も反省していますし」

「そうですね。アラン、今回の旅は長いですから以後は気を付けてください」

「わかりました、フローラ様」

「では、出発しましょう。エモリーもちゃんと付いて来てくださいね」


わたしはエモリーにこう言いますと、エモリーは


「では姫様とご一緒させていただきますよ。馬上からですが失礼します」


と言って、馬上で深く頭を下げたのでした。


「フローラ様、エモリーを同行させて良いのですか?」

「これはわたしが決めた事ですから、アランは意見するのですか?」

「そ、そういう訳ではありません。ただの質問です……」

「そうでしたか。わたしが同行を決めましたので、エモリーにはついて来てもらいます」

「わ、わかりました」

「では予定より遅くなりましたので、出発しましょう」

「わ、わかりました」


わたしたちは馬車に乗り込みますと、馬車が発車します。

そして、その後をアランとエモリーが馬でついてきますが馬車に乗る前に見た

アランの顔はとても不服そうでりました。


お読みいただきありがとうございます。


フローラも立場がありますので、アランを注意します。

アランも反省していますが、王女直属の騎士が問題を起こしましたからね。

エモリーの同行は断っても、勝手についてきますので同行させる事にしました。

アランはエモリーが同行する事は不服ではありますが、フローラが決めた以上は何も言えません。


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@shiizu17

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