第42話 旅たちの朝
この作品はカクヨムvに投稿した物です。
ファーガス地方に向けて出発します。
フローラは何時もより早く眼座覚めましたが、準備をすると両親である両陛下と妹と話しをします。
旅たちの朝が来ましたが、少し早く目が覚めました。
旅たちの時間は決まっており、お父様とお母様がお見送りします。
そして、今回は長い旅になりますので、妹のラテルとアリスも見送りに来ます。
前回はラテルとアリスは学院があったため、見送る事もが出来ませんでしたが
今回は長い旅なので、見送り来ます。
「フローラ様、失礼します」
アルニルがドアをノックして起こしに来ました。
「アルニル、起きていますので中に入ってください」
「わかりました。では、失礼します」
ドアが開くと、アルニルは頭を下げ部屋に入ります。
「おはようございます、フローラ様」
「おはようございます、アルニル」
わたしは朝の挨拶をしますと、アルニルは部屋のカーテンを開け
履物を用意すると、わたしはベッドから出ます。
ベッドを整えると、廊下の車から廊下から水が入った桶を持ってきましたので、顔を洗いました。
そして、寝間着を脱がし、着替えますと髪を整えます。
「これで準備ができまたね」
「そうですね」
「お荷物の方は他の侍女が馬車に運びますので、国王陛下と王妃陛下にご挨拶をいたしましょう」
「そうですね」
わたしとアルニルは部屋を出ますと、お父様とお母様、ラテスの待つ部屋に向かいました。
部屋の前に着きますと、ドアをノックしますとお父さんが入るようにとおっしゃりました。
「お父様、お母様失礼いたします」
アルニルがドアを開け、中に入りました。
「フローラ、おはようございます」
「おはようございます、お母様」
「おはよう、フローラ」
「おはようございます、お父様」
「お姉様、おはようございます」
「おはよう、ラテス」
わたしは朝の挨拶をいたしますと、自分の席に着きます。
「では、わたしは失礼します」
アルニルが部屋を出ようとしますと
「アルニルもいてくださいな」
とお母様がおっしゃりました。
「良いのですか、王妃陛下?」
「ええ、構いません」
「ああ、アルニルも同席して欲しい」
「国王陛下もおっしゃりますなら、同席させていただきます」
「椅子がありませんが、ここはあくまでも家族のための部屋だからすまない」
「国王陛下、わたしはこの場に居られるだけで十分ですので」
「そうか、すまない」
アルニルは頭を下げ、わたしの後ろに立ちました。
「では、これからフローラの旅について話すが、ファーガス領は王都よりもっとも遠い場所に位置しているので長旅になる。
長旅になるという事は、その分危険もあるが城で何不自由なく暮らしている
フローラにとっては旅自体が大変だろう。
たが、これはフローラが女神アルテイルに選べたことによる試練でもある。
だか、この試練を乗り越えなければ勇者ともいない。
フローラ、この試練に耐えるのだ」
お父様の言葉にわたしは一言「はい」と答えました。
「アルニル、フローラの事をお願いします。フローラの事はアルニルが一番知っていますからね」
「もちろんです、王妃殿下」
「お姉様、しばらくは会えませんがその間、ラテスがお役目を果たします」
「ラテス、お父様とお母様を頼みます」
「わかりました、お姉様」
「フローラ、無事に戻ってくるんだぞ」
「もちろんです、お父様」
「では、間もなく出発となるから、私はこれで」
お父様はそう言って部屋を出ていきましたと
「お父様は本当はフローラを行かせたくありませんし、涙が出そうになっていますので
それを誤魔化すために出て行かれたのですよ」
とお母様が笑って言います。
「お母様、それはお父様が内緒にと」
「そうでした、ラテス。でも、わたくしも同じなのです」
「お母様……」
わたしも涙が出そうになりますが
「フローラ、国民の前では気丈でありなさい。それが王族の務めなのですから」
とお母様が言うので、わたしも
「そうでしたね」
と答え、席を立ちました。
「では、わたしは馬車へ向かいますので、また後程」
「そうですね」
わたしはアルニルとお母様に頭を下げると、部屋を出たのでありました。
「フローラ様、泣くのはまだ早いです」
廊下でアルニルに言われましたが、少し目が潤んでいます
「そうですが、あのような事を言われましたら……」
「ですが、これはあくまでもファーガス地方へ行くだけで、マオと戦う訳ではないですから」
「確かにそうですすね」
「ただ、大変な旅ではありますしから、フローラ様が耐えられるかですかね」
「お父様もそうおっしゃっていますね」
「特に野営といいますか、野宿もしないといけませんし」
「ですね……」
今回の旅は宿がない場所も多くいため、外で寝ないとならないかもしれません。
「慣れれば問題ありませんが、初めが大変です」
「あの……トリシャ様の魔法で何とかなりませんか?」
「トリシャはああ見えて、寝る場所を選びませんし、前世は男性でしたので
野宿も平気でしたから、残念ながらなりません」
「そうですか……」
トリシャ様の魔法で言わば宿を作れると思いましたが、トリシャ様も
ファーガスたちと平気で野宿で寝てましたから、そのような魔法は
ないのはわかっていましたが、それでもはっきり入れますと厳しものがあります。
「宿の問題より、今は国民の前で泣かないでくださいよ」
「そ、そでしたね」
宿の事よりも、国民の前で気丈に振る舞わないとなりません。
今回の旅たちは事前に国民にも伝られ、前回と違い沿道に集まっていると思われます。
なので、涙を見せる訳にはいきませんが、今にも涙が出そうなので何とか堪えています。
私とアルニルは城をでて、外で待機している馬車へと向かいました。
馬車にはトリシャ様とイザベラがすでに待っています。
そして、わたしを見送りに来たアリスの姿もありました。
お読みいただきありがとうございます。
フローラの妹が登場しましたが、出番は正直少ないです。
今回、やっと登場しましたからね。
出発前にもう少しやる事がりますので、もうちょっとお待ちください。
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