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第33話 トリシャは道に迷う その2

この作品はカクヨミに投稿した物です。


トリシャはお腹が空いたので、150年前を思い出して店がある通りに出るが

通りではトリシャに気付いた母親子がいたが、母親はレストランを

やっているのでトリシャを自分の店に案内するというので、トリシャもそこの行く事にした。

噴水の南側の通りに出たけど……やはり人間が多い。

150年前も人間は多かったけどもっと増えてる。

エルフは長生きするせいか、人間みたく多く子供を作らない。

だから、エルフの村はこんなにエルフが居ないから、人間の大きな街は好きじゃない。


「人間が多いは苦手だけど……お腹が空いた」


人間が多いのは好きじゃないが、とにかくお腹が空いた。

昔はここに食べる店が多くあったが、少し歩くとやはり食べる店があった。

人間の食べものは正直言って美味しい。

エルフは森で獲った物を食べるが、人間みたく毎日食べなくても大丈夫。

いや、エルフも人間のように毎日食べた方がいいが、わたしのように家で

ゴロゴロしてるようならば、2,3日は食べなくても平気と言えば平気。

ただ、平気なのはあたしだけかもしれない。

お腹が空いたのは街を歩いから。


「あれ、エルフのお姉ちゃんだ」


子供がわたしを指さすけど、子供は苦手。


「これ、指をさしちゃダメでしょ」

「だって、エルフのお姉ちゃんは珍しいし」

「そうだとしてもです……あの、もしかして、トリシャ様ですか!?」


子供を注意した母親があたしと気づくけど……面倒な事になりそう。

ただ、王都に居るエルフはあたしだけだし、姫様と出会った時みたく

変に誤魔化すよりは、素直に言った方がいいんじゃないかな。


「そう、あたしはトリシャだよ」

「やはり、トリシャ様でした。お散歩ですか?」

「あ、う、うん、そんな感じ」

「そうでしたか。王都は広くて入り組んでいるので、迷いませんようにしてくださいな」


母親にこう言わるけど、既に迷ってるんだけどね。


「気を付けるよ。ところで、何か食べたいけどお店はないかな?」

「この通りは美味しいお店がたくさんありますよ。

ただ、肉や魚料理ばかりなので、エルフは肉や魚を食べないと聞きますが」

「肉と魚を食べないのは一部のエルフで、あたしは何でも食べるよ」

「そうでしたが。エルフも肉や魚を食べるのですね」


エルフも昔見たく肉や魚を食べないのは一部だけ。

あたしみたくそこそこ若いエルフは何でも食べる。

森に居ると食べられるものが限れているから、肉や魚をあまり食べないだけ。

人間と交流しはじめてからは、人間の街へ行き、お金を稼いで肉や魚を買って食べている。

エルフも食べ物は人間とあまり変わらないよ。


「それでしたら、うちのお店に来てくださいな」

「お店をしてるの?」

「ええ、王都では少し名前が知られた店ですので、トリシャ様が来てくだされば

うちもさらに自慢が出来ますし、お金はいらないですよ」


お金はいらないっていうけど、流石にそれは出来ないかな。

昔の経験で例えこれはが純粋な厚意であっても、甘えすぎるのは良くないからね。


「お金はちゃんと出すよ」

「そんな、トリシャ様からお金は取れませんよ」

「これはあたしの気持ちの問題。お金はちゃんと出すよ」

「そうですか……トリシャ様がそうおっしゃりますなら、わかりました。

では、案内しますね」


意外とあっさり引いたけど、どうやら純粋な厚意だったみたい。

とはいえ、あたしもちゃんとお金を持てるからちゃんと出すけど

今は母親と子供とはぐれない様について行く。


 母親にお店を案内されたけど……結構立派なお店だった。

あと、このお店は……150年前にも同じ場所にあったよね?


「ここでうちのお店です」

「見覚えがあるけど、150年前にもあったよね?」

「はい、150年どころか200年前からあります。ただ、この建物になったのは150年前の物ですが」


やはり、150年前にもあったんだ。


「150年前に来た時もここにきたと思う」

「そうなのですか?」

「うん、150年前もまよ……お腹が空かせて入った覚えがある」

「そうでしたか。店の記録にかつてエルフの魔法使いが来たという記述が

あるのですが、そのエルフはトリシャ様でしたか」

「他に来るエルフは多分居ないから、あたしだと思う」


他に王都まで物好きなエルフはわたしだけだけなはず。

150年前は何気なく森を出て目的もなく歩いた結果、王都に着いた。

そして、エルフを見て人間は驚いたけど、あたしとわかると

人間たちに囲まれて困っていたら、ここのお店の主が助けてくれたことは覚えてる。

そして、好きなだけ美味しい物を食べせてくれたけど、その時はお金があまりなかったから

それを言ったら次に来たらちゃんと払うって約束をした事も覚えている。

ただ、気づいたら150年経ってたけど、偶然とはいえその子孫に出会うは。


「記録にはエルフが来たとしかないですが、ちゃんとトリシャ様と書いてくれればいいのに」

「他に来るエルフはあたし以外居ないよ」

「そでありましても、しっかりと記録に残して欲しかったです」

「そうだけど、あたしの森のエルフでここまで来たのはあたしだけだからすぐにわかるよ」


エルフの森もいくつかあるから、そこから来ているかもしれない。

ただ、そうであってもあたしの王都に一番近いのあたしの住むエルフ森。

他の森から王都に来るエルフも居ないはずだと思うし。


「そうですか。立ち話もなんですからどうぞ中へ」

「うん」


お店の中に入ると、150年前と内装は変わったが造りは同じ。

お店は混んでいるが、母親は子供とあたしを連れて奥へ連れていく。


「エルフは騒がし所と人が多い所が苦手聞いておりますので、こちらなば

他に人がおらず静かですしのでゆっくりしてください」


店の一番奥の部屋に連れていからたが、そこはお城の姫様の部屋みたく

立派な調度品とテーブルがある部屋だった。


「ここなら静かでいいよ」

「ここは王族や貴族がお忍びで使うお部屋ですので、人目につきませんので」

「そうなんだ」


偉い人が来る部屋がある店なんだ。

そういえば、150年前にもこの部屋に来た気がする。


「150年前もこの部屋に来た気がする」

「記録にもトリシャ様がこの部屋で食事をしたとありましたよ」

「そうなんだ」

「料理はこちらへ用意しますが、トリシャ様は何でもお食べになりますよね?」

「あたしは肉も魚も食べるから大丈夫だよ」

「わかりました。では、お待ちください」

「ゆっくりしてね、エルフのお姉ちゃん」


母親と子供は部屋を出ていくが、ここは外と違って静かでいい。

料理が出るまで時間がかかると思うけど……お腹が空いたから早く来て欲しい。

あたしがそう思うと、ドアが開いて沢山の料理が運ばれた来た。

お読みいただきありがとうございます。


150年前の話がでてきましたが、トリシャは150年ぶりに来ましたからね。

トリシャは魔王を倒したファーガス一行の1人で、英雄ですから人気はありますし

王都でのエルフはめずらしいですからね。

ただ、王都など人が多い所はどうしても苦手ではありますし、方向音痴ではないものの

王都は付く雑なのでどうしても道に迷います。


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@shiizu17

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