追放4
『冒険者自体は反対じゃないよ』
お兄様がなっがいため息の後口を開いた。
『お兄様冒険者反対だったんですの?』
まさかあんないかにも冒険者ギルドに夜な夜な通ってました感のあるお兄様が反対だとは思わなかった。
『言ったじゃん、冒険者自体は反対じゃないの』
じゃなにが反対なんだよという目で見つめる。
またなっっがいため息の後、
『やっぱわかんないか~』
『はっきり言ってくださいませ!』
一体なんだって言うんだ。
『シャルが男たちに囲まれてデュへデュへされるのが嫌なの!!』
え、そんな理由で反対なの?
『シャルが冷たい!』
『それはそうなりますわ』
ほんとそうなる。
『私は気にしませんわ、まずそんなデュへデュへされません』
『シャルが気にしなくても僕が気にするの!』
『だから冒険者はやだ!』
みなさま、お兄様が駄々をこね始めました。
どうしましょ?私まずそこらへんの男なら全然余裕で倒せますのに。
『お兄様が駄々をこねても私のなかでは人生最大の決断なので覆ることは絶対ありませんわ!』
『だからお兄様も私のことなど心配なさらないで王族としての役目をはたしてくださいな』
お兄様は今でも立派な王族だから未来絶対に良いお嫁さんをみつけると思う。お兄様のお嫁さん会いたかったな。
なんかやり残したことが増えてきた気がするんだけど。
『かわいいかわいい妹のことが一番心配だよ。何かあったら、いやなくても連絡してね』
ここでいう連絡とは王族にしか見えない伝書鳩があるのだ。でも見えないというだけど魔力がまぁまぁある人なら魔力で誰からかがうっすらわかってしまうのだ。それこそ王宮で働いてる方々はみんなそのまぁまぁの魔力があるのでモロバレするのだ。
『それはもうできませんわ。王族を追放された身が伝書鳩を送ったらお兄様が怪しまれますわ』
『それがね、試験的に作った兄妹のなかでしか使えない伝書鳩があるんだ。』
そう、伝書鳩とは鳩という名前から鳥類のあの鳩が!と私も最初は思っていた。だけどほんとは作成者の魔力でできており、また飛ばすときに魔力をようするので、使い続ける限り伝書鳩はなくならないのだ。
『お兄様作ったんですの?』
実は作るには膨大な魔力と精霊から魔力をすこしわけてもらわなきゃなのだ。
『そうなんだ。 ま、それは置いておいて』
まぁお兄様なら作れそうだ。
『だからこれからも連絡とってくれる?』
『兄妹のなかでしか見えないのでしたらもちろんですわ。』
お兄様たちと連絡がとれなくなるのは私も寂しいなって思っていた。あの父以外の家族とは仲良しなのだ。みんな会うたびに可愛がってくれるのだ。
『これで連絡が心おきなくとれる!』
お兄様は心底嬉しそうだ。このかんじでは私が断っても飛んできそうだ。
『私も嬉しいですわ。』
ほんとに嬉しい。お兄様のお嫁さんが知れる!それにほかのお兄様とも話せる!
私たち兄妹の連絡のとり方と冒険者の話(たぶんお兄様ならもう反対してない気がする)の話をしていたら前の方から、
『幻の森に到着しました。』
読んでくださりありがとうございます。