追放2
『やぁ シャル 先ほどぶりだね』
『お兄様 お久しぶりです』
ヘルお兄様は4人いる兄妹の3男で我が国、フォルド王国では18歳が成人する歳として制定されており男女両方18歳から仕事につけるようになっている。高等教育よりも数段レベルの高い博士課程に進学するものも中にはいるが、それは膨大なお金が必要となるので主に行けるのは貴族の子息や令嬢、冒険者で成功したものなどが進学できようになっている。そしてヘルお兄様は博士課程に進学しながら公務に参加しており他国に視察にいったり執務室で山のようにある書類を片付けているのだ。そのためお兄様に会えるの数ヶ月に一回で最近あったのは二ヶ月前になる。
『そんなことよりシャル、ヘルお兄様が二つ選択肢をあげよう。』
ヘルお兄様は何を言っているのかしら。 私にはその選択肢しか名目上ないと思うのだけれど。
『一つ目は、先ほど言った通りそこに足を踏め入れた途端、謎の力により吸い込まれ一度入ると絶対に出てこれない幻の森にいくか。これはあまりおすすめしないかな。でもシャルなら....』
『お兄様、最初から私にはその選択肢しかありませんわ』
『そんなことはないよ。なにせシャルはお転婆という言葉では表せないほどお転婆だし強い。あの辺境でも生き抜いていけると思うけどね』
そう何を隠そう、私は幼少期から今はもう宮廷にはいない騎士団長に剣の稽古をつけてほしいと毎日迫っていたのだ。最初の頃はあまりに相手されなかったのだ。しかし騎士団長が暇な時に稽古をつけてもらって早7年以上経とうとしている。
『ヘルお兄様ったら。私はそんなお転婆じゃありませんわ。それに仮にも淑女にお転婆だなんてお嫁さんみつかりませんよ?』
お兄様は咳払いした後に
『そのことは今はよくて僕達兄妹の中の計画としてはね、シャルが成人する今から2年後にイーク兄上が父上にそれとなく助言してシャルを隣国、ミートロ王国の第一王子に嫁がせて婚約を結んでもらって、そこで自由に暮らしてもらいたかったんだ。あのクソ国王も少しは常識があると思っていたけどまさか成人もしてない時に追放するなんてほんとに腐っている。]
最後は小声で聞こえなかったがそんなことり
『私隣国の王子と婚約されるなら辺境に行きますよ?!?!』
『そこまで隣国の王子が嫌いなのかい?』
『嫌いではないですよ。私は誰とも結婚したくないのです。お飾りの王妃なんて面白味がないじゃないですか。』
『あぁ.... なるほど』
ヘルお兄様は唸りながら何か言っているがそんなことよりこれから私はどうしたいのかいくつか考えてみるとしよう。
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